Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

法医学捜査班 Silent WItness

2013-07-30 09:25:00 | ベネディクト・カンバーバッチ


Silent Witnessとは英BBCの人気長寿TVドラマで、邦題「法医学捜査班」として日本でもAXNミステリーチャンネルで放送されています。ベネディクトが出演したのは、2002年のシーズン6エピソード5と6「Tell No Tales:Part 1~2」日本版では第17~18話「遺棄死体 前/後編」です。

このドラマシリーズ高視聴率につき最初は90分番組だったのが途中から120分になり、つまりエピソード2つで240分という大作(?!)でした。このシリーズを見るのは初めてでしたが、レギュラーの数名含む登場人物がやたらと多いなあと思ったら、2話連続だけど、事件がそれぞれのエピで一つずつ起こっていて、後半はそれを同時に追うという構成でした。それでその二つの事件がいつ絡むのかと期待しつつ見続けたのですけど、どうもそれは私の勝手な期待だったようで。(シャーロックのように全ての事件が糸をたどると繋がってるのは珍しいのですね。改めてミステリーとしてのシャーロックの出来に気づく)

ベネディクトの役は、被害者のモテモテ女子大学生を好きなウォーレン・リード。上の写真の表情に滲み出る通り、内向的でちょっと秘密めいた大学生です。男性の出演者が特に多く見分けのつかない数名がいる初見でファンの贔屓目フィルターなしでも(それは私に期待されてないだろうけど)役柄に必須な負の存在感がありました。2002年の作品なので製作が01~2年として、ベネディクト25歳ぐらいです。ホーキングの2年前、Fortysomethingの1年前です。来日の時の取材で同年代の子より声変わりが遅かったと言ってましたけど、その後も成長は遅いようですw

それで思ったのですが、ベネディクトって、バレエで言ったら、キャラクター・ダンサーとダンスール・ノーブルの両面を持ってるから、ちょっと役の与え方が難しく、20代前半の若い時にその時代の若者代表みたいな役はできなかったのかなと思いました。*キャラクター・ダンサーというのは助演賞をとれるような重要で個性的な脇役を専門に踊るダンサーのことで、ロミオの親友マキューシオを踊るような人/ダンスール・ノーブルは、主役の王子役を踊るダンサーのこと。身長とルックス、気品が求められるのは言うまでもありません。

そのウォーレンが憧れる女子学生というのが、ブロンド美人なんだけど、これがセックス、ドラッグ&ロッケンロールなビッチなんですよ。何だってイギリス男ってのはあんな単純なセクシー大安売りに本気になっちゃう設定でドラマに無理がないのかわからない。でもまあ、恋愛ってのは一種のドラッグみたいなもんか気の迷いってことが多々あるので、イギリスに限らないかもです。

逆にもうひとつの事件には、心洗われる愛も出て来るので(ヤクザな男達も出て来るけど)、後味はビッチと相殺でニュートラルに。ミステリーだから特定の人物の感情にスポットは浴びせませんが、事件は人間の感情が原因で起こり、それを検死によって(原題の「Silent Witness」無言の証人は検死のことを意味してるのでしょうね)隠された事実をひとつひとつ掘り起こすことによってまた蘇る感情の数々、がおもしろかったです。

余談ですが、オリヴィア・プーレットさんがモテモテ女子大生の友人役で出演しています。