夜と朝の激しい温度差。
朝はマイナス三℃、午後は庭仕事で汗ばむ、身体がついていかぬ。
陽射しに誘われて花壇に積もった枯れ葉を取り除く、
その下で葉の重さに大きくなれなかったムスカリが咲いている、
ヒヤシンスも咲き始めていた、謝りながら枯れ葉をかき集める。
空も春色、庭に訪れた早春を感じながらのひと時を過ごしていた。
ワカメが美味しい季節となりました、
蕎麦ランチに添えさせていただきましょう。
****************************************
ご褒美病だって。
今日は買い物いくんじゃろと、誘いに来てくれた、
車の後部座席には九十五歳の母上と、トイプードルの女の子が乗っていた。
母上は認知症ですが、家で彼女が介護している、
彼女はずっと看護師さんだったので介護はお手の物だ、
おにぎりをゆっくりと召し上がっていた、一つ頂いて食べる、
無農薬の発芽玄米のおにぎり、全ての食事を身体に良い材料で作っている。
彼女は認知って言葉は使わないのです、ご褒美病だといつも言う、
母上の顔は物静かな優しい表情で幸せそうでした、
わんちゃんもずっとおとなしく膝に座っていて立派な介護犬です。
長い間働きづめだった人生、今はご褒美の時間なのだそうです。
診療所などで見かける車いすの女性、
介護の若い男性に怒鳴り散らしていた、気が利かないとか帰るとか、
そんな認知も有るのでしょう。
私の母も穏やかでいつも笑っていた、ご褒美病になれば幸せ病。
彼女に言った言葉、我々はご褒美病にはなれないね、と。