Skb-RS ~ロードスターはじめました~

北海道でロードスター(NB8C)と
デミオ・スポルト(DE5FS)を放し飼いする日記。

日中戦争は西暦何年から始まったんだっけ?

2009-09-25 00:21:19 | Weblog


先日、老人と話すことがあった。

老人とはいえ、自分でクルマも運転するし、クルマでパークゴルフもしにいくし、会話もしっかりしていて、ユーモアのある話をしてくれる。

元気そうな感じからして、70代半ばくらいかな、と思った。


彼が、90歳だと知って、まったく本当に驚いた。
言われて見れば確かに・・・と思える所がまったくない。
話のテンポや、発音、指先の動き、肌の張り、、、
どこをとっても、イメージの90歳とはまったく違うので、驚いてしまった。


おじいさんは、俺に「免許を取った頃」の話をしたがった。
彼にしてみれば、俺がちょうどそのくらいの年齢に見えたのかも知れない。

話を聞けば、おそらく14歳か15歳から運転をし始めたようなんだけど、90歳にしてみれば、10代も20代も、さほど変わらないかも知れない。


運転をし始めたのが14歳というのは、現代からすれば若いけれど、まぁそういうものだったのかも知れない。
今だって、バイクは16歳から取れるんじゃなかったっけ?


でも、彼は90歳だ。
彼が14歳のときというのは、今から76年も前のことだ。
というと、1933年頃・・・。
戦前だ・・・。

その時代にクルマを運転するというのは、ごく限られた人じゃないのだろうか。

聞くと、当時「航空省」というものが東京の立川にあって、そこに勤めていたんだと言う。
空軍の施設だろうか。
この「航空省」というのが、立川と、柏と松戸にあって、その間を銀座や新宿を経て、車で行き来したのだという。
当時は、道も悪くて、擦れ違うのも苦労するような細い道(青梅街道?)を、何時間かかけて、行ったんだそうだ。
立川までの風景は畑ばかりだったという。

「そうこうしてるうちに、日中戦争が始まったんだ」
今度の太平洋戦争は、まだそのずっと後の事だ」


重みのある表現だ・・・。

結局、じいさんは戦後、札幌に来て、戦後の混乱期に免許を失効して取り直したんだと言っていた。
当時、札幌は真駒内に運転免許試験場があって、戦後の混乱期の中で、免許の更新に行った。
ところが、試験場は戦争でつぶれていた。
車に乗る機会も無いので、そのまま免許を放置した。
それから何ヶ月かして、また試験場へ行ってみると再開していて、問い合わせると「失効しているから取り直し」。

そりゃないだろう、って言ったが、無理。
仕方なく、知り合いのダットサンを借りて、試験場に持ち込んで、試験して合格。
今なら考えられない・・・。
当時は、車も不足していたし、それで良かったんだろう。。。。


なんか、すごいよなぁ。
じいさん、よく生きたなぁ。
これからも長生きしてくれよ、って思った。

戦後は日本中が大変だったんだろうけど、一方で、なんか良い時代だなぁ、と思う。

あるいは、じいさんはこんな話を、息子や孫に何度もして、煙たがられているかもしれない。(知らないけど)
それで、話相手が欲しかっただけなのかも知れない。

でも、俺はこのじいさんの話がすごく面白かった。
歴史の教科書に出てくる時代を生きた人から、歴史の教科書なんかには載らない、一般の体験談を聞く。
そういうの、興味しんしんまる。

じいさん自身のユーモアも無視できない。
だって、俺は老人の昔話ならなんでも好きっていうわけじゃない。

「航空省」という存在さえ知らなかった俺には、想像するしかない話だけど、きっとじいさんは昔から、優秀な人間だったんだろうと思う。
空軍の施設のひとつで働いていたというのだから、想像するにかなりのモンだろう。そこで、きっと当時はかなり希少で高価だった「自動車」を運転していたのだ。
しかも、10代の頃から、だ。


今度また、もっと話を聞いてみようと思う。

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