鹿児島の自然と食

鹿児島の豊かな自然(風景、植物等)、食べ物、史跡を紹介します。

花峰小学校のインギー鶏

2008-09-09 | 生きもの
種子島の南種子町下中にあるドラムエルタン号漂着の碑と、インギー丼は以前紹介しました。
明治27年、イギリスの貿易帆船ドラムエルタン号が下中に漂着し、村人が手厚く介抱しました。
そのお礼に船内で飼っていた鶏を贈り、下中の人たちはインギー鶏と名づけて飼育してきました(インギーはイギリスのこと)。
インギー鶏で作った親子丼がインギー丼です。

花峰小学校でインギー鶏を飼育しているので、訪ねました。


花峰小学校。
校庭は、サッカー場のように芝生となっています。


校庭の隅にある鶏舎。
屋根には風見鶏があります。


インギー鶏。
雄1羽と雌4羽が飼育されています。
イギリス原産ではなく、中国南部が原産のようです。

このインギー鶏は、保存に努めてきた寺内昭徳さんから、昭和56年に4羽を譲り受け、それ以来、子供たちの手によって世話をしてきました。
下中の人たちや、花峰小学校の子供たちの努力で、明治27年から絶やさずに種が保存されているのです。
ちなみに、インギー丼はコクのある地鶏の味がします。
といっても、これは食用ではないでしょう。
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岩穴のサウナ

2008-09-07 | 史跡
種子島の南種子町の東海岸、広田に岩穴があります。


岩穴の入口。


岩穴の内部。

この岩穴は、種子島で昔から行われてきた乾燥浴で、今のサウナにあたります。
中央に、焚き火の残り火(オキ)を置き、中を温めます。
火の周りに柴、ゲットウ、バショウの葉などを敷き、その上に座ります。
わらの蓋で入り口をふさぎ密閉します。
15~20分入浴して発汗を促します。
汗が出るのと、葉っぱの薬用成分が出て、精神を落ち着かせる効果もあったのではないでしょうか。

この岩穴は、南種子町の天然記念物(史跡)に指定されています。


岩穴の上にある祠。

種子島には、この他に、海岸の窪みにたまった海水を温めて入る瀬風呂というのもありました。これについては
 種子島の瀬風呂
で書いています。
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番号の地名

2008-09-06 | 風景
種子島の西之表から中種子まで、島の中央を通る県道がありますが、その途中におもしろい名前の集落が続いています。
写真の数が多いですが、バス停と、そこから見た集落の風景を紹介します。
西之表方から順番に見て行きます。




七番のバス停と集落。
この集落は、桜島の噴火の後、桜島から入植した集落です。

やがて、古田御前で有名な古田を通り、十三番があります。




十三番のバス停と集落。
この付近は、島の最高地点があるところで、レーダーがあります。




十五番のバス停と集落。
中種子方向を見たもので、人家は少ないです。




十六番のバス停と集落。
十五番、十六番は、奄美大島からの入植者が多いところです。
ここを過ぎると、やがて種子島空港を通ります。




二十番のバス停と集落。
これを過ぎると、中種子町野間です。

集落はありませんが、六番、十二番などというところもあります。

どうしてこんな変わった名前の集落が多いのでしょうか。
昔、西之表から中種子まで道路を造る時、一番、二番、三番・・・と工区割をしたのです。
そこに入植者が集落を作り、その番号が集落の名前となったのです。
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谷山の段々畑

2008-09-05 | 風景
野間半島から国道226号を加世田方面へ行くと、谷山(たにのやま)という地名があり、ここに段々畑があります。


谷の対岸から見た段々畑。
中央の道路は国道です。


国道から見上げた段々畑。
この段々畑が作られたのは、江戸時代後半以降といわれています。
畑を作るとき出てきた安山岩の自然石を積んでいます。
それにしても、この石垣を積むのは、相当の労力が必要だったでしょう。


段々畑の上に登り、下を見下ろしたものです。
急斜面だということがわかると思います。

この畑は、平成6年頃まで耕作が行われていましたが、今は作っていません。
作られていた作物は、さつまいもをはじめ、麦、菜種、きぬさや、マーガレット、菊などです。
過疎化と高齢化が進む集落では、この畑を維持することはできないのでしょう。


近くの海岸の風景です。
右下に、段々畑が一部見えています。
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トビ

2008-09-04 | 生きもの
野間半島に行ったときです。
風車のあるところまで、山道を車で走っていると、道路に何かいました。


車を下りて見てみると、鳥です。
逃げません。


さらに近づきました。
その距離4~5mです。
それでも逃げません。
体長40~50cm程度の、比較的大きな鳥です。
こちらをじっと見ています。

私は、バードウォッチングはやらないので、鳥には詳しくないのですが、トビでしょうか。
(違っていたらごめんなさい)
顔や体つきを見ると、まだ幼鳥のようです。

この他、キツネらしき動物も出てきました。
こちらは、車から下りると逃げて行きましたので、写真はありません。
野間半島は、動物の生態も豊かなようです。
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野間半島

2008-09-03 | 風景
昨日紹介した野間池から、西に突き出ているのが野間半島です。


北から見た野間半島。
山の上に風車があります。
左の、半島の付け根が野間池港です。


南から見た野間半島。
この付近は岩場の海岸で、よくミナ(貝)採りに来ました。
写真を撮っているところにも、小さな港があります。


港の前にある立神。
大きな岩峰が、目の前にそびえています。


野間半島に行きます。
途中の高台から、南(坊津方向)を見たものです。
急斜面が海に落ちており、海には岩が突き出ています。


さらに半島を進んでいきます。
九州電力の風車があります。
半島で、風をさえぎるものがないため、風車に適したところなのです。
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野間池

2008-09-02 | 水辺の風景
薩摩半島の南西から、西に張り出した半島が野間半島です。
南さつま市笠沙になります。
その付け根に、野間池というところがあります。
野間池という池があるわけではありません。
池のような丸い湾があり、天然の良港、野間池港となっています。


湾の奥にある漁協から見た野間池港。


湾の出口から湾奥を見たもの。
中央の形のいい山が、笠沙のシンボル、野間岳(591.1m)です。


野間池港の北西に浮かぶ米島。
岩礁からなる島です。


野間半島の高台から見た野間池港。
写真は湾の出口付近で、山陰にかくれていますが右下に湾が続いています。

この付近は、切り立った崖が続く風光明媚な海岸です。
明日は、野間半島を紹介します。
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南州神社のオガタマノキ、イチョウ

2008-09-01 | 巨樹・古木
南州神社に、鹿児島市の保存樹に指定されている古木が2種類ありますので紹介します。

まず、オガタマノキです。

オガタマノキ。
 幹周り:3.82m
 樹高:13.5m
 樹齢:約130年

オガタマノキは、暖地に自生する常緑高木で、モクレン科に属します。
オガタマは、招魂(オキタマ)から転化したものだとされており、タマは霊に通じることから、神社に植えられることがあります。
神社に奉納する玉串は、このオガタマノキを使うのが正式とされますが、今はサカキで代用します。


オガタマノキの実がなっていました。
まだ青いです。

イチョウの古木が2本あります。

イチョウ。
 幹周り:2.97m
 樹高:24.0m
 樹齢:約130年


前のイチョウの根元。


隣にある、もう1本のイチョウ。
階段を登ったところに、昨日紹介した電燈があります。
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