異人館
前回の仙巌園駅から、近くの異人館へ行きました。
旧鹿児島紡績所技師館(異人館)です。
1865年、英国に密航した五代友厚など薩摩義士は、蒸気機関や紡績機械を買い付けました。
ここは、日本初の西洋式紡績工場の操業を指導するために、英国から招かれた技師たちの宿舎でした。
正面より見る。江戸時代末期の1867年竣工のコロニアル様式の建物です。
設計は英国人ですが、施工は地元の職人なので、在来の建築技術も取り入れられているそうです。
玄関から正面に桜島が見えます。当時の技師たちもこの景色を眺めたことでしょう。
ビデオで鹿児島紡績所の歴史などを放映しています。招かれた技師は7名でした。
復元大幅機。薩摩藩による初の国産織機を復元したものです。
当時は水車を動力にしていましたが、これはモーターで動くようになっています。
左が縦糸と横糸、右が織った布です。少し織ったところで織れなくなり、原因がわからないそうです。
今の技術が昔の技術にかなわないということでしょうか。
1階の回廊。コロニアル様式はイギリスの植民地における建築様式で、開放的な造りになっています。
2階の中央廊下です。正面がバルコニー。
バルコニーから桜島を望めます。
家具です。技師たちが紅茶でも飲んだのでしょう。
技師の居住部屋で、ベッドもあります。
2階のベランダで4面にあります。左奥が仙巌園です。
近くにある紡績所址の碑。
日本の近代的紡績はここから始まり、富岡製糸場など全国へ広がりました。