鹿児島の自然と食

鹿児島の豊かな自然(風景、植物等)、食べ物、史跡を紹介します。

カレンのこと

2008-02-03 | エッセイ

Hさんは、保健所の動物管理所に勤めている。
野良犬や、飼い主が飼えなくなった犬を保護し、もらい手がなければ処分する施設だ。
昨年末、我が家のチロ(メス、11歳)と同じキャバリアが保護されていると言った。
無駄吠えをするため近所迷惑になり、飼えなくなったとのことだった。
妻が、「飼ってみようかな」と言うと、「犬にも相性があるから一度合わせてみましょう」と言って、1月4日、我が家に連れてきてくれた。
それがカレン(メス、4歳)だった。

玄関に入ってくると、チロはカレンに吠えた。
カレンは、若いだけあって毛並みがよく、かわいい犬だった。
ただ、チロに比べて目が鋭かった。
2匹の犬は、仲良くなることもなく、お互い無視していた。
散歩に行って(この散歩も、2匹が行く方向が異なり大変だった)、家に入るとチロはカレンにまた吠えた。
(どうして私の家に入ってくるのよ)
カレンは1泊したが、あくる朝、チロが家中のゴミ箱をひっくり返し、ゴミをぶちまけていた。
愛情を独り占めしてきたチロは、突然現れた侵入者に対し、戸惑い、怒り、ストレスを増大させているのは明らかだった。

Hさんには丁寧に事情を話し、カレンを引き取ってもらった。
ペットを飼ったら、飼い主は最後を看取るまで飼う責任があると、改めて思った。
だが、4年も飼って愛情が湧かないはずはなく、処分されるのを覚悟で預けた飼い主の心情を思うと複雑だ。
その後のカレンがどうなったかは聞けずにいる・・・

(補足)カレンは、もらい手が現れて、引き取られていったそうです。

コメント (2)
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