鹿児島の自然と食

鹿児島の豊かな自然(風景、植物等)、食べ物、史跡を紹介します。

五人番のアコウ

2008-02-02 | 巨樹・古木
指宿市の、指宿港の隣に太平次公園があり、ここに五人番のアコウがあります。


太平次公園。
この公園は濱崎太平次の名を冠した公園で、一角(椰子の木の右下)に太平次の像があります。


濱崎太平次の像。
濱崎太平次は、指宿が生んだ幕末の豪商で、貿易、海運、造船の分野で活躍しました。
このため「海の男太平次翁」と呼ばれます。
調所広郷(ずしょひろさと)が進めた、薩摩藩の財政改革にも貢献しました。
また、若いとき太平次の薫陶を受けた川崎正蔵が、神戸で鉄鋼船を造る川崎造船所を創業し、海運王国日本の先駆けとなりました。


公園の一角にある五人番のアコウ。
 幹周り:6.4m
 樹齢:300年以上

このアコウの木は、錦江湾の出入り口である、指宿と山川の境にある五人番と呼ばれる見張り所の崖に生えていたものです。
1837年、日本人漂流民7人を帰すため山川沖に停泊し、このアコウの近くの湧水を与えられた米国商船モリソン号など、多くの歴史を見つめてきたアコウです。
平成16年8月30日の台風で、波打ち際の岩上に倒れました。
縄文の森をつくろう会というグループが、海上を運搬してここに移植しました。

元の木は、枝が張って青々していましたが、移植後は枝が切られ、さすがに樹勢が衰えています。
再び大きく枝を張ることを願いましょう。
コメント (2)
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