「破格」という言葉があります。
「格を破る」と書きますが、「破格の待遇」などというように「並外れた~~」という意味です。
そうか、格=しきたりやルールを破ることで、特別なものになるんだなと教えてくれたのは、
「和楽」(小学館)のお茶特集。
好きでよく購入していたのですが、同じような特集が繰り返されるので、最近は手に取ることもなく~~。
久しぶりに手に取ったのは、森田空美先生のきものを見たかったのと、お茶の特集のせい。
この雑誌、利休がお好きなのか、よくお茶(利休)の特集やるんですね。
これは前の利休特集。
私も利休好き、というか、興味があるので、つい見てしまいます。
「茶の湯とは、ただ湯を沸かし茶をたてて飲むばかりなりとしるべし」と言いながら、なかなかのうるさいルールがある矛盾。
いや、これは「自由に行ってもルールを超えない」などとムツカシイ論もあるようですが、それだって誰かの解釈~。
森下典子さんのもてなしも掲載。
「日々是好日」(新潮文庫)は茶道の入門書として傑作だと思う。
この号で面白かったのは、「もてなしとおもてなし」とは違うという一節。
利休の「もてなし」とは、一種のサプライズ、まあ、朝顔の花を全部刈って、一輪だけを飾るとか、これまでの常識を覆すことをやって、相手を驚かせていた利休。
「おもてなし」とは、相手に対するサービスだけど、「もてなし」は「自分しかできないことをする」ことだそうです。
その中で「破格のもてなし」という言葉があって、それは「自分にしかできない」最大級のもてなし。
「格」を壊す、破ることが「最大級のもてなし」になるって、面白くないですか。
「格」とは、ものの流儀、しきたり、それを破ってこそ「最高のおもてなし」なんて~~、うーん。
で、今月の森田先生コーディは~~、
紫苑の好きな絞りの紬。
両方とも、板締め絞り。
絞りの紬って、ニュアンスが出て大好き。温かいしね。
森田コーディも、久しぶり。
最近は、こういう高級きものへの憧れが少なくなりました(いいことだ)。
見るのは楽しいけど、これはマイカラーではないなとか、冷静に見ることができる。
前は、同じ帯だというだけでテンションあがっていた。
帯は可愛いけど、それより同じだというほうが大事だった?
普通(分相応)のきものーープチプラでもいいのーーを、自分なりに着こなしたいなあと思うようになったこの頃です。
幸田文先生の「福分」という言葉がようやく身に沁みるように。
きもの年齢、ようやく大人に??
さっきのお茶じゃないけど、「格」=しきたりを破ってこそ「自分にしかできない」最高の着こなしができるのね。
道は遠い~~。
それに破る」ためには、まずしっかり「格」=ルールを知らなきゃ破れないんですよね。
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