オフィスシオン名古屋 葬儀屋さんのたそがれ日記(2STAGE)

モモクロ狂のS。大和撫子のY。その他30名ほどのスタッフが日々の出来事で感じた事を書きおろしています(*^_^*)

おじいちゃんの涙

2010年10月19日 07時30分48秒 | オフィスシオン名古屋
喪主様のお母さまを病院からご自宅にお連れすると、お留守番の90歳を超えたおじいちゃんにお迎えをして頂きました。

お歳のせいか少しお耳も遠いようです。

合わせてお足が弱いのか、動きもスローペースです。


お亡くなりになったのが突然の事なので、ご安置するスペースも無く、家族の方が片付けている姿をじっと傍らでご覧になってお見えでした。


高齢のせいもあってご自分では何もできない事に、少しもどかしさを感じていらっしゃるようです。


やがてご安置がすみ、いつの間にかお着替えを済まされ、おつれあい様の枕元にお座りになり、じっとお顔を見つめていらっしゃいました。


皆様のご焼香が一巡し、喪主様とお打合せをさせて頂こうとした刹那、何気なくおじいちゃんの方に視線を移すと、うっすらと目に涙を浮かべていらっしゃいました。


その光景はいかんともし難いほど、侘びしく切ないものでした。


静寂の中にも、わたしのこころに強く訴えかける強さが有りました。

この「おじいちゃんの涙」は長い長い年月を経て育まれてきたお二人の愛情の証です。


私は今までで一番素晴らしいご葬儀にしなくてはいけないと心に誓いました。



ps. 「おじいちゃん、これからもおばあちゃんのためにも元気で長生きして下さいね。」






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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お礼申し上げます (モシュ)
2010-10-24 13:48:20
中川さまに引き合わせてくれたのは母だったのだろうと思っています。父の涙に気付いて下さった優しさがお有りだから、温かい葬儀をとり行って頂くことができました。心から感謝しています。ありがとうございました。
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Unknown (Ayumi)
2010-10-26 19:38:18
バンドラさんのブログに入らせて頂いております認知症ケア専門の介護士・Ayumiと申します。
私の母も、兄が他界してからの喪失感から立ち直るまでを見てきましたから、お爺ちゃんの事が心配でした。お知らせ頂き有難うございます。
お爺ちゃんの声を殺し泣いておられた御姿を目に浮かべただけでも、ご夫婦にしか解らない御夫婦の愛情の深さを計り知る事が出来ますね。御病気になろうとも、ご夫婦の今迄の歴史は鮮明で、長い間、共に苦労も乗り越えたパートナーを失う喪失感の大きさは、杖を奪われて歩くような心細さに似ているのかもしれません。お爺ちゃんが元気を取り戻し、元の穏やかな時間を取り戻すには時間がかかるかもしれませんが、バンドラさんや御家族の愛情があれば乗り越えて下さると信じております。
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