オフィスシオン名古屋 葬儀屋さんのたそがれ日記(2STAGE)

モモクロ狂のS。大和撫子のY。その他30名ほどのスタッフが日々の出来事で感じた事を書きおろしています(*^_^*)

宗教と向き合う

2010年08月31日 06時46分51秒 | オフィスシオン名古屋
私はなぜか小学生の時から神社・仏閣に興味がありました。

中学生のころには京都や奈良に出かけて行っては、古刹の寺院や仏像を飽きもせず眺めていたものでした。

振り返ってみるとなんと地味な中学生だったんだろうと、我ながら苦笑してしまいますが、その時は、本当に好きだったんです。(もちろん現在もですが・・)

ただ当時、宗教心はそれほど厚いものもなく、仏教美術がメインで自分の好きな寺院や仏様の前では長時間いた事を覚えています。

その後、進学のための受験勉強や学生時代を通じいったん足が遠のいてしまい、さらに社会人となってからは、ある程度自分の立場が確立できるまではと変な理屈をつけ、距離を置くようになってしまいました。


そして数年前、本当に久しぶりの再会です。

奈良薬師寺の「聖観世音菩薩」さま 感激でした!

薬師三尊様があまりにも有名すぎて、どうしても目立たない存在なのですが、一瞬激しい戦慄が走った事を今でもはっきりと覚えています。

黙して何も語らない観音様なのですが、優しさや温かさ、包み込まれるような包容力がひしひしと伝わってきます。

私は「いま君に恋してる」 まさに観音様に恋してる!

近いうちに時間を設け、必ずお逢いしたいと思っています。

最近、やっと宗教の事を語らう事のできる年齢になって来たのかも知れません。

ずっと記憶の先に熱弁をふるわれる薬師寺の高田好胤師のお顔が見えます。



死と向かい合う

2010年08月30日 07時22分19秒 | オフィスシオン名古屋
「死」は誰しも平等です。

早い遅いの差こそあれ、やがて「死」は必ずやってきます。

たとえそれが明日なのか、数十年先の事なのかは別として受け止めなければなりません。

そして「死」に向き合う人々と、「死」を共有する。

「死」を避けないできちんと向かい合うことで、今をいかに生きるべきかが見えてくる。

その中で家族の愛情や絆が同時に見えてきます。

この時を大切に思い、感じそして今の自分に何ができるか考えてみる。

同じ時間を共に過ごし、共に笑い、共に泣く。

一生懸命生き、ひたすらに思いやれば、やがて終焉の対応は自ずと観えてくるのではないでしょうか。

事前相談から学ぶもの ②

2010年08月29日 06時53分08秒 | オフィスシオン名古屋
説明させて頂く私にとっても、事前説明は重要なんだと思いました。

葬儀社のスタッフという事以前に、一人の人間として事前説明に臨まなければいけないという認識を持つ必要があるという事です。

ご相談者のプライベートにどこまで踏み込んでも良いのかときどき迷うことも有ります。

しかし時と場合によっては、表面的なご説明によるお答えでは、かえってお客様の不信感を招く事さえあるように思うのです。

ご相談者の置かれた立場や状況そしてお考えをもとに、アドバイスをさせていただかなくてはご満足のいくお答えができないと思っています。

あくまでも「説得」ではなく「納得」が必要なのです。

相談者の方だけでは判断できないような状況も有り、他の親族の方のご意見も、たとえ意に反する事でさえ受け入れなければならない事さえあるのです。

そういった事も踏まえ、的確なご説明をさせて頂く必要があるのです。

ビジネスライクなご説明だけに留める場合と、なかば人生相談的な場合がある事も心得ておかなければなりません。

多少人生の酸い辛らいを経験してきたつもりの私でよろしければ、皆様の置かれた状況や立場にあったご葬儀の在り方についてご案内をさせて頂きます。

生い立ち

2010年08月27日 06時38分45秒 | オフィスシオン名古屋
ひとそれぞれその「生い立ち」は様々ですが、私たち葬儀担当者はご家族様から故人様の人となりを、お話しいただく程度で全貌を知るすべは有りません。

当然故人様から直接ご自分の「生い立ち」をお聞きする事はできませんので、総て第三者のご意見として故人様を知ることになり、見方によっては少し個人差が出る場合も否めません。

できうる限り故人様のご性格やご職業そして嗜好などお尋ねし、その人間像を明確にするように努めています。

特に家族葬の場合、故人様の「人となり」を事前に知っておかなければ、充分な葬儀対応ができません。

つまり故人様への理解を知らずして、その後の葬儀企画運営が心の通ったものになるはずもないというわけです。

場合によっては宗教者の方をお呼びしないで、偲ぶ会とお別れ式を二日間にわたって開催される場合は、当然事前のヒアリングは重要となります。

私たちが一番恐れる事は故人様に「ふさわしくない」といわれる事です。

オフィスシオン名古屋では家族葬の定義から見直し、故人様のお人柄を充分に表現し、ご家族様に故人様との絆を、改めてご確認していただけるような企画を常に心がけています。

特化する

2010年08月26日 06時43分03秒 | オフィスシオン名古屋
オフィスシオン名古屋は家族葬専門葬儀社です。

つまり家族葬と直葬に特化した葬儀社なのです。

従来よりこのブログでも書いてきましたが、現在葬儀業界は過渡期にあたり、一般葬から家族葬への移行が進んでいます。

したがって葬儀社によっては一般葬と家族葬の区分はもちろんコンセプトも明確に現わされていないことがよくあります。

当然家族葬の内容はお値打ちな一般葬といった曖昧模糊な表現になぅているのが実情です。

家族様の思いや絆など言葉上の表現にとどまり、その実態は内容がありません。

特化するとは、家族葬のエキスパートである事を宣言し、その内容が他社と比べて圧倒的に優位である事を自他ともに認め、その優位性をお客様にご提案できる葬儀社の事を示していると考えています。




赤ちゃんの時

2010年08月25日 07時03分51秒 | オフィスシオン名古屋
誰しも生まれた時は、言うまでもなく赤ちゃんです。

例外はあるとは思いますが、皆さん祝福されて生まれてきたと思います。

おじいちゃんやおばあちゃんが故人様の場合、どんな状況の中でお生まれになったのか、ふっと脳裏をよぎる事があります。

遠い明治・大正の時代にお生まれになり、戦中戦後の激動期を経て、高度成長の中、時代の浪にもまれながら人生を積み上げられてきたのでしょう。

厳しい時代に結婚され、やがて子育てや資産形成に人一倍ご苦労された事と思います。

ご自分のための人生なのか、家族のための人生なのか分からないような、いわゆる「滅私奉公」のような人生を過ごされ、がんばってこられたのです。

そして人生の終焉をお迎えになり、ご家族様とは太い絆で結ばれ、深い愛情に包まれる中、どのようなご葬儀が望ましいのか。

オフィスシオン名古屋では、皆様の思いを故人様にお届けし、ご家族様の願いを叶えられるような家族葬をご提案いたします。


送る思い

2010年08月24日 06時37分53秒 | オフィスシオン名古屋
最近直葬のご依頼が多くなりました。

そしてよりシンプルになる傾向があるようです。

直葬の場合、受注時のお打合せは、あまり多くのお話は有りません。

基本的に直葬は二つのタイプに分かれるようです。

一つは故人様もしくは喪主様をはじめご家族様のご遺言かご遺志で直葬を選択されるケースです。

もう一方は、経済的な理由で費用が掛けられないケースが多く見られるようです。

経済的な理由の場合では、何かしら後ろめたさや直葬にやむえず選択をした理由を、必要以上にご説明いただくことが多いようです。

故人様やご家族様のご遺志で有ろうと経済的な理由であろうと私たちオフィスシオンのスタッフは何ら態度や表情を変えることは有りません。

最も重要な事はいかに故人様をお見送りをするかという事です。

余命宣告

2010年08月23日 07時12分14秒 | オフィスシオン名古屋
あなたが大病を患い、お医者様から「余命一カ月です。」と宣告を受けたとしたらどうしますか?

わが人生悔いなしと満足され、諦められる方はまずおみえにはならないでしょう。

余命宣告は決して他人事ではありません。

平均年齢を仮に80歳として、そこから現在のご自分の年齢を差し引いた年数が、あなたにとっての余命というわけです。

実際には80歳前後の年齢では、ご自分の希望される事柄も、激しい体力や気力を必要とすることは望めないかもしれません。


その事を考えるとご自分の願望はもっと制限を受けるかもしれません。

余命一カ月に何ができるかという事を考えつつ、これから与えられた人生をいかに暮らすかという事を再考してみてはいかがでしょうか。

家族への愛情や、好きな事に対する思いや願いなどを見直す好機と見てもよいでしょう。

殺伐

2010年08月22日 05時46分38秒 | オフィスシオン名古屋
「殺伐」  とても難しい言葉です。

すさんでいるとか、あらあらしいという意味なのですが、まさにこの時代にぴったり当てはまる言葉なのかもしれません。

「殺伐」とした時代の中で、人間関係や家庭環境まで「殺伐」としていたのでは、精神状況までおかしくなりそうです。

多くのストレスや悩みを抱え、人は生きていかなければなりませんが、どこかで癒しを受け障害を克服しなければ躁鬱になってしまいます。

マラソンの水分補給のような癒しでは充分な休息をとることはできません。

人それぞれ環境や性格も異なる以上、その受け止め方も千差万別です。

「殺伐」とした時代の中で、どこで人は「救い」を求めればよいのでしょう。

この時代、人々は全てに諦めと開き直りの中で生活し、余裕のない中でいよいよ窮地に追いやられてしまうのです。

人は緊急避難的な「逃げ場」が必要といわざるを得ません。


葬儀後の心境

2010年08月21日 05時48分09秒 | オフィスシオン名古屋
ご葬儀前はともかくご葬儀後も何かと落ち着かなく不安定な状況は残り、故人様に対する気持ちの整理もなかなかつきにくいものです。

周りの人からいろいろ慰めをかけられても何も癒されず、悲しみの共有者である家族との語らいの中でほんの少し安らぎを感じる程度なのです。

故人様の優しさや愛情がときどき一気に噴き出し、とてもやるせない思いのなか虚脱感が体中を駆け巡ることもあるのです。

最終的には自分自身が克服しなくてはいけない事なのですが、この遣る瀬無い思いを葬儀中や葬儀後も含め誰が癒してくれたのだろう。

私はご葬儀に対する姿勢は、宮澤賢治の「雨にも負けず、風にも負けず」のおもいでお手伝いをさせて頂きたいと思っています。

どこまで葬家様の心に届くのか分かりませんが、せめてオフィスシオンのスタッフだけは理解していることだけはお知りおきください。

葬儀展望

2010年08月20日 05時41分58秒 | オフィスシオン名古屋
この先どのように葬儀が変化していくのか、予測は大変難しいものがあります。

一つの仮説として、直葬が全体の95パーセント以上を占めるようになるのは、時間の問題といわざるを得ないでしょう。

当然直葬の内容を理解した上で、今後結婚式の二次会のような催しが葬祭業の売上の大半を占めるようになるのではないでしょうか。

つまり形式上火葬を最低費用で済ませ、そのあと時代が求めるニーズと新しいスタイルのセレモニーが開催されるのでしょう。

そして故人様とのや絆といったものを葬儀後再度確かめ合うような二段構えの様式に移行していくものと思われます。

そこには従来の葬儀社以外の企業も参入し、イベント会社やホテル、レストランのようなところまで手を挙げるはずです。

現状の直葬・家族葬では会社関係や近隣、知人、友人といった従前からお付き合いの有った方の参列が許されない、というデメリットを二段構えにする事によって解消する事ができるというわけです。

もちろん直葬とはいえ、葬儀社が一番最初に葬家様と接する機会があるわけですから、「葬儀後の偲ぶ会」に対するイニシアティブは担当葬儀社がとりうる可能性があるはずです。

この考えは私が今までの直葬や家族葬を施行させて頂いた経験値から発想したもので、決して机上の空論では有りません。

オフィスシオン名古屋ではこの予測をどのように具体的にして行くべきか、個人的ではありますがノウハウを積み上げています。



世の中の情勢

2010年08月19日 19時15分31秒 | オフィスシオン名古屋
葬儀社は、世の中の情勢が他の方よりもよくわかると思います。

会葬者の減少や独居老人の孤独死などからも、地域のふれあいの希薄化を実感しますし、生活保護の方の葬儀の増加や自殺者の増加などからも、経済情勢の悪化や心の貧困化も実感します。

これから、本当の超高齢化社会がやってきます。誰が高齢者をみていくのか? どうやって心の豊かさをとりもどしていくのか?


これからの日本を想像すると、ときどき怖くなる時があります。



親の背中

2010年08月19日 05時40分49秒 | オフィスシオン名古屋
人は良くも悪くも「親の背中」を見て育つといいます。

多くのご葬儀の中で両親への思いを、切実に語らう方がおみえになります。

確実にいろいろな遺伝子を受け継がれ、両親から教わったことやいろいろな出来事の中から教訓として得た経験を、さらに熟成されて次世代に継承される。

それは普通、傍目には見えない世界なのですが、なぜかご葬儀の時に噴き出てきます。

全く面識もなく、ましてお話などする機会もない故人様の「人となり」が、ご家族様の語らいの中から突然垣間見ることができます。

故人様への思いや絆が実像となって、葬儀の限られた時間の中で浮かび上がり、ご両親がどのような人生を歩んでみえたのか、知ることができます。

「親の背中」はやはり大きくて、偉大なのです。

侘びの気持ちでおもてなし

2010年08月18日 05時58分51秒 | オフィスシオン名古屋
まだ計画段階ですので具体的ではありませんが、葬儀の間ご家族様やご親族様へのおもてなしを改善できないものかと考えています。

日本の旅館100選という事で、上位数館がよく紹介されているようですが、その特徴(理由)がとても気になるところです。

人気の旅館はやはりそれなりの「仕掛け」があり、目に見えないところにも、いろいろと努力があるようです。

視覚的な「仕掛け」、聴覚的な「仕掛け」、嗅覚に訴えることにもこだわりを持つようにしたいと思っています。

お香一つとってみても数十種類の香りが有り、状況によって使い分けるような細やかさが、有っても良いとさえ思います。

まだ実行段階では有りませんが、茶室を設けて「侘び茶」のおもてなしも、してみたいものです。

非日常的な空間と演出で、葬家様のお気持ちを癒す配慮が必要です。

そしてこれらの事柄を一連の流れとしてとらえ、自然なかたちとして提供をしなくてはなりません。

お客様から評判を頂くような葬儀社であり、お客様からご指定をいただくような演出であり、そしてお客様からご指名をいただくような担当で有りたいと思います。

絆は空気

2010年08月17日 05時26分37秒 | オフィスシオン名古屋
人と人との「つながり」はまるで空気のようです。

まして家族間の「つながり」はより希薄で意識して凝視しないと、全く見えてきません。

「日常」という死角のいつも後ろ側に有り、毎日のように接していても実態として感じることは有りません。

相手が優しければ自分も優しく、でも相手が厳しい時こそさらに優しくしないと本当の優しさが理解されません。

そんな人生を共にして、喜怒哀楽を共に感じ、喜びと悲しみの涙を味わい、時には蔑み、時には詫び、時には感謝する。

総て当人同士は当たり前のことであり、生活の1シーンに他ならないのです。

しかしそんな親しい人が亡くなった時に、その存在と偉大さを突然思い知らされることになるのです。


葬儀はこの「空気のような絆」をどのように表現するべきなのか、そのスタンスが最も重要なのです。