オフィスシオン名古屋 葬儀屋さんのたそがれ日記(2STAGE)

モモクロ狂のS。大和撫子のY。その他30名ほどのスタッフが日々の出来事で感じた事を書きおろしています(*^_^*)

乱立

2011年04月30日 06時14分28秒 | オフィスシオン名古屋
いよいよ家族葬乱立時代の到来です。

予想はしていたものの、このスピードの

早さは異常です。


このブログでも繰り返し書いてきました

ように、このような状況は早晩必ず起こり

うると予測していました。

しかし各葬儀社とも、現状を補完するいわば

緊急避難的な、対応措置としか言わざるを

得ません。

そのため外面的・表面的でありそして価格的な

側面を重視するあまり、内容がともなっていま

せん。


今後さらに価格競争と宣伝力に大きな投資を

する企業が増え、かつて大阪を中心として、

近畿地方で一つの現象として話題となった、

地下鉄や市バスの車内広告が、家族葬一辺倒

になった事を書いたことを覚えていらっしゃ

いますか。


まさに名古屋も早々この状況になりつつある

ように思われます。

今後生き残りをかけて多くの葬儀社が、この

ような方向に向かうことは間違いなく、エンド

ユーザーの志向はますます多様化する中、提案

力のある企業だけが存続することになるでしょう。


この先価格競争は一層激しさを増すものと思われ

ますが、この提案力がキーポイントになること

だけは間違い有りません。

オフィスシオン名古屋では、多くのご提案をブログ

を通じて皆様方にお知らせして参りました。

どうか今までのブログをアーカイブスされてご確認

下さい。


オフィスシオン名古屋では一時的な現象に惑わされる

ことなく、時代に対応するご葬儀を常に情報発信を

続けています。



今惜別の時

2011年04月27日 06時36分01秒 | オフィスシオン名古屋
さくらも盛期を過ぎ、花びらが空しく

散るばかりです。

窓際には生前可愛がっておみえの

3匹の猫ちゃんが何かを察したのか

窓際に寄り添っています。


半年前におつれあい様を亡くされた

時も家族葬でお手伝いをさせて頂き

ました。

とても多種多芸の方ということで、

ご趣味にもとことん心血を注ぎ込まれ、

熱中されたようです。


先回のご経験を生かされ、この度は

音楽葬をご希望され、心のこもった

ご葬儀を願っていらっしゃいました。


お父様は生前クラシック音楽をこよなく

愛され、チゴイネルワイゼンが特にお好

きとのことでした。


開式を少し早め、お勤め終了後のお花の

お別れ時にクラシック音楽による「送る

会」を執り行うことになりました。


バイオリンの名手を迎え、名演奏を背景に

ご列席のご親族様にご生前のお父様をおし

のび頂きました。


ご親族様からさまざまなお言葉を頂戴し

お父様の人となりを語らって頂きました。


第一印象から想像するお人柄より実像は

人間味にあふれ、求心力の強いお方の

ようです。

お好きだったクラシック音楽を背景に、

それぞれの方のお話の中から、お父様の

生き様をご紹介頂きました。


一見寡黙で好々爺という印象なのですが、

実は多くの多難な人生の中にあっても、

いつも人のことを想い、心に秘めた信念を

一貫してつらぬいてこられた一生であった

のでしょう。


そしてお好きであった曲とともに、その

お人柄が皆様の脳裏に刻み込まれた事で

しょう。


ご出棺の折、お父様をはじめご家族が

丹精をを込めてお手入れされた桜が

ハラハラと散るように、そして皆さんに

惜しまれるなか、お見送りをさせて頂き

ました。

葬送の曲は森山直太朗さんの「さくら」

です。

バイオリンが奏でるメロディーにのって

「今惜別の時」を迎えようとしています。















ご依頼

2011年04月26日 07時01分09秒 | オフィスシオン名古屋
お客様からご葬儀の「ご依頼」を

頂く時、どのような判断基準で、

葬儀社をお選びになるのだろうと

思います。

お見積りで最も低価格な葬儀社。

コマーシャルをいつもやっていて

なんとなく名前を知っている。

自宅の近くにあって、駐車場が

広く、ときどき言った事も有り、

式場も見たことが有る。

以前葬儀をした事が有る。

等々いろんな理由があると思い

ます。

しかし最近ではマスコミや各企業が

行なっている葬儀相談会や講演会など

で勉強なさっている事も有り、新しい

判断基準が生まれています。

葬儀に対する価値観が変化してきたの

です。

同時に宗教に対する見方も大きく

様変わりをしてきたことも事実です。


代が変わり、今までお父さんがお付き

合いをしてきたお寺様とも、息子さん

の時代になり、いざそのお父さんの

ご葬儀の時にお布施や戒名の金額を

聞かされ、「めまいがした」とおっしゃ

ってみえたのを覚えています。

現代の生活環境や、経済感覚のなかで

費用対効果を考えてみた時、多くの方が

その価値観に対して疑問を持たれるよう

になってきました。

宗教者への価値観に対し、ここまで不信感を

持たざるを得ないようにしてしまった功罪を

あえて問う事はしませんが、確実に大衆は

大きく変化を求めています。

どこの葬儀社にご依頼をされるか、その理由を

事細かく現場から汲み取る事のできる担当者の

「眼」が最も重要と言わざるを得ません。


こだわり

2011年04月25日 07時09分11秒 | オフィスシオン名古屋
ファジーな時代にあって、あれもこれも

曖昧な感覚が蔓延しています。


ファッションの世界も同様で、よくテレビ

番組でファッション・コーディネイターと

いわれる方が一般視聴者の参加番組で、着て

いる洋服の批評する場面を見かけます。


参加者はそれなりに考えてコーディネイトして

いるのでしょうが、見ている側としては、なんだか

何でもあり、と言うようにしか感じられません。


これは私の持論ですが、ファッションも一定の

(または最低限の)ルールの上に成り立って

いるような気がします。

もちろんそんなことを気にしないで面白い

コーディネイションをしていらしゃる方も

おみえなので、一概に決めつけられませんが、

所謂スタイルという認識をお持ちの方に、

ファッションの達人がいらっしゃるようです。


全てのものに満足のいくものを身につけたい

ところですが、そこは財布の中身と探す時間との

調整が難しいところでも有るようです。

私は仕事時は別としてシャツに「こだわり」を

持っているつもりです。

特にクレリックは最近でこそメジャーになりましたが

35年ぐらい前にはほとんど着ている人は見かけません

でした。

まず売っている店がほとんどない状況でした。

ましてクレリックのフレンチ・カフスなど海外の店で

まとめて買ってくる以外入手することはできません

でした。


葬儀へのこだわり。

これも一定のルールのもと新しいコンセプトによる

新しいコーディネイションが必要ではないでしょうか。

何にこだわるべきか、そして何が重要なのか見極める

必要があります。


プラスティック

2011年04月23日 06時34分33秒 | オフィスシオン名古屋
プラスティックの製品が世の中に

出回りだしてから、どのくらいの

年月が経過したのでしょう。

当初は安価で使い勝手が良くて、

耐久性も有れば、一気に世の中に

浸透したという事も分からないでも

有りません。

一体一家庭にどれくらいの数のプラ

スティック製品が有るのでしょう。

また石油化学製品と言う範疇まで

広げてみれば、かなりの量の製品が

広がりを見せています。


ただ使い捨て、或いは消耗品という見方で

考えれば、はたしてプラスティック製品が

文化と言う見方をして良いのだろうかと

疑問を持たざるを得ません。

古いマッチ箱や箸袋など、マニアにとっては

たとえ使い捨ての消耗品であったとしても

お宝なのでしょう。


一方プラスティック製品に押いやられ

今や見捨てられてしまったものも数多く

あります。

陶磁器や木製品、漆工芸やガラス工芸品

など数え上げればきりがないほどです。


今や忘れ去られようとしているそれらの

伝統文化を現代の需要に応えられるよう

製品開発が望まれるところです。


まさにこれからの葬儀も同様、従来の葬儀

文化を受け継ぎながら、新たな葬儀形態の

開発が今後の課題でしょう。


家族葬や直葬はあくまで過渡期の産物であり

次に台頭するはずの葬儀形態こそ次世代の

文化と言うべきものになるはずです。


オフィスシオン名古屋ではこの次世代型葬儀

形態にいち早く注目し、独自固有のアイテム

として育て上げたいと考えています。


他社に真似のできない、担当者レベルから

差別化を図り、同時にリーズナブルでしかも

文化的で、そして心に深く刻まれる感動葬儀、

これこそオフィスシオン名古屋の目指す葬儀

です。

すでに臨床段階を迎え、近い将来のデビューを

心待ちにしています。

ご期待下さい。




どこか遠くに行きたい

2011年04月22日 06時54分47秒 | オフィスシオン名古屋
葬祭業はなかなか大変な業種です。


1年365日24時間いつでも出動態勢を取ら

なければなりません。


ある程度、いや殆んどプライベートはないと

言っても過言でも有りません。


私にとってできない三つの希望が有ります。

飲酒、夜更かし、そして旅行です。


いつお仕事の依頼があるか分からないので、

この三つは自重しなくてはなりません。


美術館で入場料を払った瞬間に電話が鳴ったり

外食で料理がテーブルに並んだ瞬間、また高速

道路に乗った瞬間、などなど今までに幾度となく

繰り返されたきたストレスの原因になるさまざまな

出来事。


当然それが私の仕事ですから、プロとしての自覚を

持って対応をしなければなりません。

お客さまにとって担当者の生活環境など関係ない事

ですから決して曖昧な仕事はできません。


問題はこの状況の中でどこまでマインド・コントロールが

できるかという事なのです。

つまりストレス・シンドロームを自分なりに克服する

術を身につけなくてはならないという事です。


近いうちに「どこか遠くに行きたい」と思っています。


観光と文化

2011年04月20日 06時06分31秒 | オフィスシオン名古屋
しばらく前にJRが「京都に行こう。」と

いうキャンペーンをしていました。


いにしえの古都へ行って風光明媚な観光地と

神社仏閣に詣で、ちょっと美味しいものでも

食べてこようという企画です。


ここのところ歴史探訪のシリーズがうけている

ようです。

平安遷都の影響も有ったのかも知れません。

結構歴史好きの方も多く、少しでも文化の

香る悠久の地を訪ねてみようと、啓蒙を

兼ねてお勧めしているようです。


葬儀にも葬送儀礼と言う言葉が有る事を

ご存知ですか?


葬儀文化を唱え、「葬儀とはかくあるべきだ。」

という比較的封建的な世界です。


桜の開花も終わり、吉野の桜もすでに旬を過ぎ

今の葬儀文化が「世界遺産」となるような時代が

もうすぐ訪れようとしています。


自然の流れ

2011年04月19日 06時39分08秒 | オフィスシオン名古屋
これからの葬儀形態の流れを予測する事は

大変難しいとされています。

従来型から次世代型に変貌を遂げつつある

事は以前からこのブログでも書いてきまし

たが、今後全く未知なスタイルを持った葬儀

の台頭が起こりうるような気がします。


没個性化や無宗教論に始まり家族関係および

人間関係など近年大きな変化が有るように

葬儀形態もそれに伴い大きな変化が見られる

ようになるでしょう。


現在は過渡期と言っても良い時期で、家族葬や

直葬と言った葬儀がしばらくの間寡占化を続け

るものと思われます。

しかしこの過渡期が過ぎその次に来るものの

予測はすでに立てられています。


消費者ニーズ・ウォンツを現在の家族葬の中から

細かくピックアップしていけば自ずとそのスタイルは

予測が可能となると思われます。

つまり葬家様のご意向を事細かく、実際の葬儀の

中から感じとり、仮説と実証を繰り返していけば

「自然と流れ」は見えてくるものです。


オフィスシオン名古屋では今までの葬儀実績を

踏まえ今後お手伝いをさせて頂く葬儀の中から

その流れを読み取り、将来の葬儀の在り方に

一石を投じたいと考えています。

企画運営

2011年04月17日 07時05分57秒 | オフィスシオン名古屋
一般葬の場合葬儀の流れはほぼ定形化

しています。

仏式葬儀は導師入場から、タイムスケジュールも

決められているかのように淡々と進んでゆきます。

宗旨宗派によって、また同宗派でもお寺様による

お勤めの長短はすでに織り込み済みです。

葬儀担当者はこれらの事を念頭に置き着地地点を

今までの経験値から予測のもと計画を立てます。


従って個々の時間のずれを調整しながら運営をし、

葬家の特徴に応じて多少のアレンジをするに、

留めています。


最近ではこの定形化された葬儀の企画運営に、

物足りなさを感じていらっしゃる喪主様も

多くお見えになり、いよいよ「受動的」な

葬儀から「能動的」な葬儀に時代が移行し

そうな状況です。


オフィスシオン名古屋ではこの「能動的」な

葬儀をオリジナル葬と位置付け、葬家様の

思いと絆を具体的にご提案させて頂いています。




リスクマネージメント

2011年04月16日 07時02分50秒 | オフィスシオン名古屋
先の東北地方を襲った巨大地震に際し

東京電力の企業リスクに関心を持って

います。

ご存じのとおり震災直後の津波により

甚大な被害をこうむった福島原発は、

設計当初どのような計画に基づいて

開発をされたのでしょう。

第一は地域の安全安心対策はもとより

国全体の信用性も保証をしなければ

なりません。

他にもいろいろな問題を抱えて、スタート

した原発ですが、企業としての「リスク

マネージメント」はどのようなコンセプトで

進められたのでしょう。


災害予想により個々のリスクヘッジは、

計画段階より考えられていたとはいえ

想定の範囲を大幅に超えた状況に、

総てのコントロールが出来なくなって

しまいました。

問題は災害リスクと企業リスクは表裏

一体のはずなのですが、今回の場合

企業リスクはあまり考えて無かった

ように思われてなりません。

一日も早い福島原発事故の終息と地域復興を

念じて止みませんが、東京電力の誠意ある

対応に期待したいものです。

また全国いたるところにある原発の安全性を

再度確認して頂きたいところです。


オフィスシオン名古屋としても予測が立て

にくい今後の葬儀動向に対してどのように

企業として「リスクマネージメント」を

構築して行くべきか早急に考えなくては

いけません。






お花への思い

2011年04月13日 06時32分26秒 | オフィスシオン名古屋
弊社の場合、家族葬の祭壇は花祭壇が

一般的です。

白木祭壇は殆んどないと言っても過言

では有りません。

最近の傾向として、宗教色をなくして

欲しいと仰る方が多くみられます。

白木祭壇はともかくとして、四華花や

供物、場合によってはご本尊さえ

はずして頂けないかと言われる事も

有ります。


ご葬儀をご自分のイメージ通りに演出

したいという事の現れであろうと思われ

ます。

花祭壇は宗教や宗旨宗派にとらわれる

ことなくほとんどの人に受け入れられる

ようです。

しかし最近の傾向としてご自分のイメージに

対する要望はその分強く、具体的なお花の

種類やデザインは明確な内容がともないます。


生前の思い出、例えばご夫婦でお出かけ頂いた

旅先で見たコスモス畑やラベンダーなど

より具体的なご意見が出てきます。


オフィスシオン名古屋ではご依頼のイメージを

具体化できる技術者が社内にいます。


担当者が喪主様のご希望をお聞きし、フラワー

デザイナーに伝え花祭壇を組み立てます。

そんなお花に囲まれて故人様のご遺徳を語らい

ながら素晴らしい家族葬をお考え頂いては

いかがでしょう。

ご自宅での家族葬

2011年04月12日 13時22分48秒 | オフィスシオン名古屋
一般的には自宅葬は少ないようですが、

家族葬の場合やはり故人様の遺志も有り

自宅での家族葬はよく見受けられます。


そして慣れ親しんだお家でお休み頂き

ご家族様に充分な時間をかけて、お見

送り頂く事が出来れば、最高のご葬儀

になる事は間違いありません。


ご自宅でのご葬儀で支障となるのは、

参列される方の人数にもよりますが、

まずはスペースの問題です。


基本的には大きな家具などがなければ

6帖ほどのスペースが有れば問題あり

ません。

また廊下などお棺が屋内から外に出ら

れるだけの余裕が有れば大丈夫です。

またそのスペースがなくとも、屋外で

納棺すれば、リカバー出来ます。

高層階にお住まいで、エレベーターが

ない方も同様、1階のロビーなどで

納棺する事もできます。


ご自宅でご葬儀を、とお考えの方で

いろいろ問題を抱えていらっしゃる

方がお見えでしたら、一度ご相談を

してみて下さい。

プロはプロとしてしてのノウハウで、

問題を解決させて頂きます。


またご自宅での家族葬の良さは、その

進行にあります。

万が一お寺様や宗教者の方がなくても

家族葬ならではの、運営・進行を

ご提案させて頂きます。

心のこもった、優しく温かいご葬儀を

素晴らしい演出でお応えいたします。

オフィスシオン名古屋では、手作りによる

オーダーメイドのご自宅葬をお勧めして

います。


号泣

2011年04月11日 06時35分20秒 | オフィスシオン名古屋
最愛の方を亡くされた方の、湯灌後の事です。

総ての支度が整い、納棺にお立会いされた時、

今までの緊張や、亡くなったという現実を、

受け入れられないと言った様々な抑圧から

解放されたのか、堰を切ったように号泣され

ました。

その場に居合わした誰しも人の「死」とは

かくも悲しいものだという事を再認識された

ようでした。

如何ともしがたい時間だけが流れ、止めどなく

あふれる涙をだれも禁じえませんでした。


このように激しい感情がむき出しになるような

光景は時々経験していますが、どのようにしたら

この悲しみから逃れられるのだろうと模索する

のですがやはり耐えて頂くほか術はないのかも

しれません。


家族葬の場合、悲しみは悲しみとして正面から

受け止めて頂き、そしてこの悲しみを乗り越え

られるような心のケアをして差し上げるのが

一つの目的のような気がします。

葬儀に際して故人様をお弔いさせて頂くばかり

でなく、葬儀を通して惜別の意味とこれから

残された方々がどのように生きていくべきなのか

ささやかであったとしてもそのヒントをご提案

できたら良いなと思っています。

家族葬は経済的という概念が有る事については

疑う余地はありませんが、それだけではなく

ほとばしる感情の中から、必ず生きる希望は

見出すことができると言う事をお知らせしたい

と思います。

夜明け前は一番暗い。

しかし必ず明るい夜明けはどんな場合でも、

誰にも平等に訪れるのです。

オフィスシオン名古屋はこんなお手伝いを

させて頂いています。


2011年04月09日 06時46分07秒 | オフィスシオン名古屋
父が入院していたとき、戦争の話を

よくしていました。

以前このブログにも書きましたが、生死を

掛けた青春時代の戦争体験は、父の人生の

中では大きなウエイトを占めていたよう

でした。

そうした折、しばらく前に話題になった

硫黄島玉砕戦の栗林中将の話をし始めました。

彼の功績や人間性を、父は切々と語り、自分の

戦争体験を投影するような様相でした。


新聞こそ毎日時間を掛けて読んでいたものの

父はあまり本を読んでいた記憶がありません。


そんな父がなんと話題になった栗林中将の本を

読んだというのです。



すでに余命宣告を受け、同時に引っ越しを済ませ

なければならなかった時に、その本を果たして

もってきただろうかと、不安になりました。


いろいろな事情が有り限られた時間のなかで、

引っ越しをせざるを得なかった時、多くの積み

残しをしてしまった事を考えると、処分して

しまったかも知ません。


後日引っ越しの荷物を改めて整理していると

父が愛読していたその本が突然出てきました。


少し諦めていたこともあり、手にしたときは

感動でした。

今その本を、読みかけているのですが、目が

悪かった父が、恐らく度の強い老眼鏡を欠け

さらに大きな虫眼鏡を使い、悪戦苦闘して読んで

いた光景が想像され、少し感傷的になってしまい

ました。

そしてところどころに附箋が付けられ、その一文

一文に父の思いが込められているようでした。


最愛の人を亡くされた多くの人が、私と同じように

時にふれ、様々な事がきっかけで故人様を偲ばれて

いるのでしょう。


私は紋切り型の葬儀が多い中、心の奥底にある特別な

感情を大切にしたいと思います。


オフィスシオン名古屋は人と人との絆を忘れることは

ありません。

語る

2011年04月07日 06時26分10秒 | オフィスシオン名古屋
私は毎朝仏壇に手を合わせます。

それが日課となっているのですが、毎日お参りを

していると、時々心がこもっていない事に気づきます。


ただ何となく仏壇の前に座り、ただ何となくこうべを

垂れている。


そこには何の感情もありません。

無の境地といえば聞こえがよいのですが、悪く言えば

朝、歯を磨くような、そうしなければ落ち着かないような

感覚です。


今年父が亡くなってから、仏壇をとおして時々語り合って

います。

こんな時父ならどう考えるのだろうか。

そして父なりの意見が有るとすれば、どんなことを話してくれ

るのだろうか、と・・・

私にとって仏壇は父と私をつなぐ架け橋のような存在です。


日常に追われ、慌ただしい出勤前のわずかな時間であっても

手を合わせるだけでも心が安らぎます。


今度のお休みの日には、少し時間を割いて父と語り合おうと

思います。


父と語り合うことは、今の自分を見つめる事のできる

大切な時間であり、空間なのです。