定年後は旅に出よう/シルクロード雑学大学(シルクロードを楽しむ会)長澤法隆

定年後もライフワークのある人生を楽しみたい。シルクロード等の「歴史の道」を調べて学び、旅して記録する楽しみ方を伝えます。

講座「支倉常長と足軽、その『墓』の謎」

2018-12-21 12:40:29 | 2019スペインサイクリング
   
左/スペインのコリア・デル・リオという街にある支倉常長の像のタイル絵、中/支倉常長の像、右/気仙沼市にある足軽の一族の墓

シルクロード雑学大学の定例会、講座のお知らせ

講座: 「支倉常長と足軽、その『墓』の謎」

講師:長澤法隆(ながさわ ほうりゅう、シルクロード雑学大学主宰、フリーライター)

内  容:遣欧使節の支倉常長らがスペイン経由でローマへと渡ったことは、教科書でも教わっている。また、帰国後、支倉常長は52歳で亡くなったと教わっている。だが、支倉常長の墓と伝えられているのは3か所にある。また、支倉常長の死は51歳から84歳までと様々だ。一方、支倉常長と一緒にローマに渡った足軽の帰国後の消息に手掛かりはない。先祖は支倉常長と一緒にローマに渡ったと伝わる友人の実家の墓の謎を追い、スペインと日本を結んで、歴史と旅を楽しんでいる様子を話します。

講師プロフィール:新潟県生まれ。法政大学卒。1991年・1992年に敦煌からカシュガルまで西域南道をラクダで旅行。1993年「ツール・ド・シルクロード20年計画」を提案。中国の西安からローマまでを20回に分けて自転車で仲間と一緒に見聞。ユーラシア大陸と日本人の関わりの歴史に関心を持ち、支倉常長の遣欧使節に注目。歴史と旅を楽しむ定年後の過ごし方を提案している。東京都国立市在住。

 
左/「巡礼の道」を歩いいるスペインの高校生、右/気仙沼から持参したホタテ貝をもった巡礼者

日 時:2018年12月22日(土)15時~17時/予約不要
会 場:JICA地球ひろば 大会議室(東京都新宿区市谷本村町10-5、JR市ヶ谷駅下車 徒歩10分)
資料代:500円/誰でも参加できます。
備考:13:30~14:30には、2019年に計画している遠征の準備会議 (13:30~14:30)を行います。
主催・問合せ:シルクロード雑学大学 ☎042-573-7675 http://silkroad-tanken.sakura.ne.jp/
               メールnagasawa_horyu○yahoo.co.jp(○を半角@マークに換えてください)


 
  
上左/スペインの教会の中にある墓に描かれた家紋のようなもの。足軽の墓と同じように月が描かれている、上右/スペインの教会の中にある博物館に展示されていた石、月の彫り物がある。
下左/サイクリングで「巡礼の道」を行く南米からの巡礼者、下中/巡礼路を行く参加者、下右/巡礼で訪れた教会

関心のある人は、下記の資料を参考にしてください。

   

「支倉常長 欧州使節もう一つの遺産 その旅路と日本姓スペイン人たち」は、Amazonで1200円くらいより。
「仙台領 キリシタン秘話 迫害と流血の記」は、Amazonで1000円くらいより。2冊本ですが、下巻にあたる「興隆期編」の値段は調べてください。現在はありませんでした。日本の古本屋というサイトにはあります。国会図書館にはあります。
「東北不思議探訪 歴史・民族の不思議を歩く」は、Amazonで900円くらいより。
「みちのくのキリシタン物語」は、Amazonで1000円くらいより。

   
「ヨーロッパに消えたサムライたち」は、Amazonで400円くらいより。スペインの南部にあるコリア・デル・リオという街には、「ハポン」という姓の住民が700名ほど住んでいる。スペイン語で「日本人」という意味だ。彼らは、先祖は日本人だという。スペインに留学以来このことを追い続けた著者の作品。
「東北のキリシタン殉教地をゆく」は、Amazonで400円くらいより。
「伊達政宗と慶長遣欧使節」は、Amazonで500円くらいより。これは1冊だけ。2冊目からは1500円以上になります。
「東京周辺 キリシタン遺跡巡り」は、Amazonで100円くらいより。

サマルカンドを紹介 NHK BSプレミアム「世界ふれあい街歩き」

2018-12-18 12:53:30 | 新聞記事・テレビ


NHK BSプレミアムの「世界ふれあい街歩き」という番組で、サマルカンドを紹介するのでお知らせします。

12月18日火曜日 午後8時から午後9時です。

再放送 12月25日(火) 午前8時~午前9時
再々放送 1月7日(月) 午後6時~

  

サマルカンドの友人

10年ほど前、日本に住んでいるサマルカンド出身の女性と知り合いました。
日本国内でペルシャ語講座を受けいると、彼女は日本人のご主人と一緒に受講していました。当時、彼女は結婚し、日本に来て生活を始めたばかりでした。

サマルカンド出身でペルシャ系のウズベク人だと彼女は自己紹介しました。「おばあさんの話す言葉には、所々にペルシャ語が入るのでペルシャ語をもっと知りたい」というので、講座を受講しているとのことでした。

「イランを自転車で旅行するので、あいさつや文字の読み方などペルシャ語の初歩の初歩レベルを知りたい」と私の目的を紹介しました。ペルシャ語講座は、週に1回あり、10回の講義が続きます。3回目の講義の頃、サマルカンドの街の様子を撮った写真を見てもらいました。20年かけて自転車でシルクロードを旅行していることを知ってもらうためでした。
私の写真を見ながら彼女は「サマルカンドはすっかり変わってしまったわ。私の子供の頃に遊んだサマルカンドは、長澤さんの写真の中にあるだけです」とサマルカンドの変化を教えてくれました。サマルカンド外国語大学で日本語を学んだという彼女は、流ちょうな日本語で話したのです。

私の友人のひとりに高校の教師を定年となり、サマルカンド外国語大学で日本文化と日本語を教えている友人がいました。彼女は私の友人の教え子だったのです。また、友人は、教え子であるウズベク人の女性と結婚しています。一緒にペルシャ語を学んでいたウズベク人の女性は、友人の奥さんと大学の同級生でした。

残念なことに彼女は、2年程前に癌で亡くなりました。私が中国の旅行から帰ると、facebookの彼女のサイトではロシア語のメッセージがたくさん書かれていました。何かが起こったことを感じさせるな雰囲気でした。中国ではfecebookを見る事ができませんでした。そのために、旅行中の情報が抜けていたのでした。
彼女は、日本人の男性との間に3人の子どもに恵まれました。ただ、子どもたちは「死をまだよく理解していないようです」と、ご主人はfacebookで教えてくれました。子供たちと一緒にお墓参りの様子を、facebookにアップした写真でも伝えてくれました。彼女が亡くなってから、1年後の事でした。

 
左/サマルカンドの旧市街地、桑の木の下でお店を開いている人。中/玄奘三蔵が立ち寄ったと言われる遺跡・アフラシャフの丘。右/バザールでイチジクを売るご婦人。甘みが全体にいきわたる様に実を潰してある。


自転車仲間と一緒に自損事故の友人と会う

2018-12-15 18:30:35 | 国内サイクリング


12月15日 天気がいいので、自転車仲間と一緒に青梅の老人ホームに入っている友人に会った。昨夜、自転車仲間に電話で天候を確認し、寒さ対策をして出かけた。今日の多摩地区の天気予報は晴れ。最高気温9℃、最低気温2℃の予想。

家を出たのは9時20分。青空の下、出掛けた。自転車仲間の家は立川市内。中央線のガードをくぐって北側に出て畑の間を進む。実際には、すっかり畑は少なくなり一戸建ての新築住宅の間を進む。国立市に住んで30年近くになるが、すっかり田園風景は少なくなった。50年も過ぎたら、人口が少なくなって、再び田園の風景の中をサイクリングできるのかもしれない。
でも、沿道にはダイコン畑があった。

2人で青梅をめざした。途中のコンビニには、電飾を飾っている自転車があった。夜間にお店を彩るネオンの代用だろうか。友人の入っている老人ホームの約2キロメートル手前、リハビリの理学療法士などを育てる学校があった。
友人の部屋を訪ねたが不在だった。職員の人が「トイレでしょう」という。車イスもあるし、どうやってトイレに行ったのか。

待っていると、老人ホームに入所している友人は歩いて部屋に入ってきた。老人ホームに入所している友人は、一昨年の1月末に自転車による自損事故で頸椎骨折。首から下がマヒしていた。病院を2か所変わり、リハビリに励んでいた。はじめて会った時は、手を全く使えなかった。テーブルにアイスコーヒーの入ったグラスを置き、手を使えないので口にくわえたストローで飲んでいた。半年ほど前、自転車仲間と一緒にお見舞いに行った時には、テレビやラジオのリモコンをうまく使えないので、その度に看護師さんを呼んでお願いしていた。

その後、歩こうという気持ちが強かったことと、パチンコじゃないけれど「粘りとガンバリ」で看護師に隠れて歩く練習などのリハビリをしていた。今では、テレビのリモコンも自分で操作できる。パソコンも携帯電話も使えるまでに回復している。今日は、ミカンの皮を自分でむいて食べていた。



2001年に30名程の仲間と一緒にウズベキスタンにあるサマルカンドをサイクリングしている時、脳梗塞で倒れ、チャーターしたジェット機で日本へ送り帰した仲間が1名いた。彼は、年に3回もトライアスロンに出場していることから、海外旅行傷害保険への加入を参加条件にしているにもかかわらず、加入しないで「ツール・ド・シルクロード20年計画」に参加していた。保険がないので、ジェット機で日本へ送り返すまでに1300万円必要だった。ジェット機は、家族がお金を振り込むまで飛ばなかった。たいていの家庭が同じだと思うが、大半の現金は世帯主の名義で預金されていた。脳梗塞で倒れた仲間の名義で銀行に預けていたので、送金するにも銀行の支店長のハンコが必要などの条件があり、留守の奥さんは苦労してジェット機をチャーターする代金を送金したのだった。土日などだったら送金もできず、回復の程度に影響していたと思われる。海外旅行傷害保険は大事なのだ。

当時は57歳だった彼は、脳梗塞て倒れて1か月程意識が戻らなかった。右半身にマヒが残り、話しもできない状態だった。
この人も、入院中からスポーツのトレーニングのように自主的にリハビリに頑張っていた。長いリハビリの末、杖を持っているが歩けるようになった。70歳代半ばとなった今、毎朝、散歩から日課をスタートしている。

「歩けるようにはならない」と医師や看護師に見放されていたが、歩けるまでに回復した二人に共通しているのはリハビリに熱心だったこと。ケガや病気の前、スポーツに熱心で筋肉を使っていたことだ。加えて、諦めないことだ。二人ともかなりのお酒好きで飲んでいたが、トラブルのあとはノンアルコールとなっている。

 

老人ホームからの帰り道を自転車仲間と走っていると、老人ホームの近くにある小学校の校庭には桜が咲いていた。自転車仲間が言うには、今年はあちこちで寒い時期に咲くサクラが多いのだそうだ。

シルクロード雑学大学の仲間と毎年、1月3日に国立市から青梅七福神巡りを自転車で行っていた。約50キロだ。来年は、友人の老人ホームへのお見舞いと快気を祈念することを兼ねる青梅七福神巡りとすることにした。参加は、老人ホームに入所している友人をお見舞いした人に限る予定だ。その際、老人ホームで、ノンアルコールビールで新年を楽しむことにした。だが、ノンアルコール飲料はどこに売っているのか、自転車仲間も私も知らない。帰り道、ダイエーで見つけて買った。新年を迎える準備は進んでいる。今日の走行は、63キロ。16時30分少し前に家に帰った。

支倉常長とローマに渡った足軽の子孫も参加、12月22日JICA地球ひろば

2018-12-13 13:16:56 | 講演会
  

2年程前に、「うちの先祖は、支倉常長と一緒にローマに渡った足軽だと、子どもの頃に母から聞いている」という友人から、出身地の気仙沼市に今も住む弟さんを紹介してもらった。弟さんの案内で先祖代々の墓を訪ねた。「墓に『☽の彫り物』があるのは珍しい」と弟さんは話していた。弟さんは、気仙沼市役所の市史編纂室に勤務して、たくさんのお墓を見てきたらしい。市史編纂室に勤めている時に、先祖から伝わるローマ伝来のインク壷も写真に収めたという。

12月22日(日) シルクロード雑学大学の定例会では、長澤が「支倉常長と足軽、その『墓』の謎」と題して話をする。来年の4月に計画している「支倉常長の『ローマの道』サイクリング2019」のルートや目的も含めて話をする予定だ。

 
私に「先祖が支倉常長と一緒にローマに行った足軽だ、と伝わっている」と話してくれた友人から手紙が届いた。先日会った時に、スペインで撮り友人の先祖につながるような写真を手渡し、手元にある資料の中であまり入手できそうも無いものをコピーして送付していたのだった。


手紙、その続き。

支倉常長の事は、いろんな人が本を書いている。だが、一緒にローマに渡った足軽に関しては、帰国後にどのように暮らしたのか。キリスト教徒として生活したのか。キリスト教を禁止されて、仏教徒になったのか。何処に住むことになったのか。仕事は、家族は‥‥。何もわからない。研究している人もいないようだ。そんな風に感じて、資料を集めたり、自転車で巡ったりしていた。来年には、友人と一緒に、先祖代々の墓に行こうと話し合っている。何しろ山奥だ。友人の親戚の宿泊したりしたい。楽しみにしている。自転車で山道を進むのか。

友人の家には、先祖から伝わっているインクツボがあったという。このインクツボは、「支倉常長と一緒にローマに行った先祖が、ローマ法王からもらったもの」だと聞いて育ったと友人は言う。手紙の主でもあるその友人が、12月22日の定例会に来るという。友人は、宮城県気仙沼市の出身。宮城県にある国立大学を出て、出版社に定年まで勤めた。埼玉県内に住んでいる。

インクツボは、2018年1月10日にNHKのBSプレミアムという局で「慶長遣欧使節の謎に迫る 400年後の真実」と題して放送されたらしい。シルクロード雑学大学の会員・関根実さんが、録画したDVDを送ってくれた。番組には、インク壷も出てくるらしい。友人の話によれば、インク壷の持ち主として番組に出演していたのは、従弟の奥さんだという。この番組を見て、はじめて友人がインク壷の現在の所在を知ったという。
残念ながらパソコンでは、DVDを見る事ができなかった。プレーヤーだったら見られるのか。定例会の会場であるJICA地球ひろばには、プレーヤーもあるので見たいものだ。

尚、定例会は、12月22日(土) 15時から17時。資料代500円。会場はJICA地球ひろば大会議室(JR市ヶ谷駅下車徒歩10分)
問合せは、080-7940-6040 シルクロード雑学大学長澤法隆
まで。

 
スペインのコリア・デル・リオという街にある支倉常長の像。この街には「ハポン」という姓の人が約800人住んでいるという。「ハポン」は、スペイン語で日本という意味だという。先祖に日本人を持ち、混血は進んでいるが、中には蒙古斑のある子供もいるのだという。一般的にスペイン人の子どもたちには、蒙古斑はないという。スペインの教会にあるお墓にも、「☽の彫り物」はあった。

尚、友人の手紙に「楽しいお酒」とあるが、お酒を飲んだのは友人とその仲間たち。出版関係者だった。私は烏龍茶。22日に30分くらいは一緒に静かにお茶を飲みながら、資料を基に話を聞きたい。

シンポジウム「シルクロードを掘る」の「ご案内

2018-12-13 13:16:56 | 講演会


来年の事だが、1月23日(水)、24日(木)の日程で「シルクロードを掘る いま蘇る、いにしえの道」が開催される。

会場は、帝京平成大学 中野キャンパス 225号室

主催は、帝京大学

キルギス、ウズベキスタン、中国、韓国から研究者を迎えて発掘の様子などを報告する。もちろん日本人の研究者も発表する。

参加費無料、事前に申し込みが必要。

詳しくは、こちらをクリックしてください。