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会員の坂井康悦さんから本が届いた。奥さんの坂井眞理子さんが宇部日報に「いのちあけぼの」のタイトルでエッセイとデッサンを組み合わせた連載が、1冊にまとめられた。2006年から22年間も続けた連載の一部だ。
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著者の坂井眞理子さんは、1962年に女子美術大学を卒業している。当時、女性が画家を志して進路を決める生き方には、世間の目が厳しかったらしい。まして、坂井眞理子さんの母親の時代は、女性の進み道は限られていたようだ。それだけに、母が我が子を思う気持ちhあ重かったようだ。今は美大へ進む女性も多くなっている。だが、画家を目指すとなると数は少ないように思う。世間は「女性活躍の時代」と言うが、文言の通りになっているのだろうか。笛吹けど踊らずの感があるように思う。もっとも、男性も同じように思うのだが。
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エッセイを読んでみると、よく人間を観察していると感心する。100歳過ぎまで人生を全うした母親の事はもちろん、100歳を過ぎても絵を描き続けている女子美大の卒業生である入江一子さんは、個人美術館「シルクロード記念館」を阿佐ヶ谷駅の近くに開設した。シルクロードで描いた風景や街の様子を展示して一般に公開しているという。ライフワークが、文字通りの生きがいの様子だ。うらやましい人生だ。まだまだ続いてほしい。
堀文子さんも女子美大のOG、人生に目的意識を持ち追い続ける人間としての芯の強さも感じると坂井さんは記している。堀さんは、70歳を過ぎてからイタリアにアトリエを持ち、80歳を過ぎても世界の秘境にスケッチに出かけていたという。「挑戦することで新しい世界が開ける」と坂井さんに語ったともいう。「挑戦を続ける」。その難しさを知っているだけに、坂井さんは紹介したかったのだろう。
著者の坂井眞理子さんにしても、公園で遊ぶ若い人を見ては生命力感じ、インドの踊り子像や百済仏の半跏思惟像などを求めて世界各地の博物館も巡っている。古代の土偶の中でも女性土偶を訪ねて世界各地の博物館でスケッチをしているという。テーマのある旅行は、次から次へと旅先が現れるし発見も多いようだ。挑戦を続けている。追いかけたテーマを通して感性を磨き続けるように思う。
坂井さんの著書から学び、ライフワークを追い続ける人生を過ごしたいものです。
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「描く さりながら書く」の購入は、宇部日報社総務局(電話0836-31-4343)、あるいは坂井さんの自宅(電話03-3223-3216)まで申し込んでください。本は、1冊1800円(税込み)です。送料や振込先は、申し込みの時に問い合わせてください。よろしくお願いします。
シルクロード雑学大学では、スペイン、トルクメニスタンへの遠征も準備しています。絵手紙やデッサン、スケッチを趣味としている人の参加も歓迎しています。