2018年度の植村直己冒険賞を、岡村隆さん(70歳)が受賞した。植村直己氏の母校明治大学で、2月12日に発表された。
岡村隆さんは、法政大学探検部に所属している時から、スリランカの遺跡を調査。定年後もNPO法人を設立して遺跡の発見と継続をめざしている。
定年後も目的を持って実践し生きていこうと呼びかけているシルクロード雑学大学にとっては、見本となる生き方を実践していると思う。うらやましいし、その背中を追いかけたい。
岡村さんは、以前、月刊「望星」(東海教育研究所発行/東海大学)の編集長を務めていた。早稲田大学探検部のOBである友人が、岡村さんを紹介してくれて、「ライフワークのある人生」をテーマとした人物ルポを連載せてもらった。
また、中央アジアにあるキルギス共和国に元日本兵の抑留していた収容所があることを調べている時に、2回の連載記事で発表させてくれた。当時、日本の厚生労働省は、「キルギス共和国には、日本人は抑留されていなかった」との立場だった。担当者に会ってもけんもほろろで問題にされなかった。
だが、新聞と「望星」の記事での発表を経て、厚生労働省の見解は「日本人が抑留されていた収容所はあったが、ひとりも現地で亡くなっていないので記録がない」と説明の方法を改めた。キルギス共和国にも、元日本兵が抑留されていたことを認めたのだ。
キルギス共和国のイシククル湖南岸にあるタムガ村に抑留されていた元日本兵などは、125名。全員が生きて帰国している。その為に、厚生労働省は、「日本人抑留者はキルギス共和国にいなかった」としていたのだ。抑留者全員が一人の死者も出さずに帰国できたことは、誇ってもいいことだと思う。厚生労働省の姿勢は、今でもとても残念に思っている。
情報が不確かな時に、わたしの取材を認めて原稿を発表させてくれた元編集長岡村隆さんに感謝する。その編集方針の背景に、岡村さん自身が未知とは言え歴史の事実を追い求めて「探検」活動を続けていたことがあると実感した。その岡村さんの「探検」の活動を評価した植村直己冒険賞の受賞をうれしく思う。おめでとうございます。
また、岡村さんの志を一緒になって追いかける若者のいることを頼もしく思う。
一方、定年後の人たちも夢を思い出して、歩み出し、夢を追いかけてほしいと願う。
夢を追いかけ続けるテーマは、シルクロードにもある。是非、定年前も後も地球のあちこちで、夢を追いかけて人生を楽しんでほしい。
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