定年後は旅に出よう/シルクロード雑学大学(シルクロードを楽しむ会)長澤法隆

定年後もライフワークのある人生を楽しみたい。シルクロード等の「歴史の道」を調べて学び、旅して記録する楽しみ方を伝えます。

自転車を飛行機や電車で運ぶ 「くるくる自転車ライフ」 こやまけいこ

2019-01-28 19:47:37 | シルクロードの楽しみ方
  

自転車で国内や海外をサイクリする。それも自分が普段乗っている自転車だったら、自宅の延長線上で歴史の舞台、シルクロードやヨーロッパ、南米やアフリカを実感出来るように思える。だから、自分の自転車で海外を走って、異文化を実感したいと願うわたしなのだが。

自転車を飛行機や新幹線、バスで運ぶのはとても簡単。しかも、自転車を利用することで行動半径が広がり、風景も変わる。国内でも、牛丼や天丼、焼きそばやうどんの味も変わるのは異文化を感じられる。自転車を利用した小さな旅の醍醐味だと思う。

上記のコミック「くるくる自転車ライフ」(こやまけいこ著、イースト・プレス発行)には、自転車を楽しんでいる生活が紹介されている週に1回くらい、距離も50キロから100キロくらい。それでも自転車ライフを楽しんでいる様子がよくわかる。本はAmazonで100円くらいより。

自転車は楽しむもの、毎日の暮らしのうるおいだとよくわかる。

1月27日に開催したシルクロード雑学大学の定例会(会場=JICA地球ひろば)では、スペインへの遠征に参加する岩手県からの参加者が来ていた。新幹線のチケットを使って通常の半分くらいの値段で参加したという。しかも、彼は、新幹線で自転車を運んで大宮駅で降りた。そして、市ヶ谷駅の近くで開催した定例会に参加してくれたのだった。定例会の会場に自転車を持ち込み、海外サイクリングの際に行う輪行(専用の袋に分解した自転車を入れて電車や飛行機で運ぶ)の事例を見せてくれた。
 
この写真は、長澤法隆が中国へ行ったときの輪行での梱包の事例です。国内での輪行はもっと簡単にしています。

自転車の楽しみは、輪行で行動半径が広がる。東京からだったら、飛行機や鉄道、バスを利用して、北海道や九州の文学や歴史の舞台をぶらぶらとマイペースで廻ることもできる。定年後、本当に取り組みたかったテーマを追いかけるのに適していると思う。海外を旅するのにもいいなあ。

定年後の生き方を考えている方、シルクロードに関心のある方、自転車旅行を考慮している方は、気軽に連絡をください。

トルファンとマリからの絵はがき 旅先からの便り

2018-10-26 11:53:34 | シルクロードの楽しみ方
 

郵便物を整理していたら、懐かしい絵はがきを2通見つけた。

1通は、去る10月21日にシルクロード雑学大学の定例会で講演してくれた法政大学探検部OBで、今は神楽坂で「bar Morrlü (バー モーリー)」店主の探検家・坂口篤史さんからのもの。1996年7月にトルファンからコルラまでロバで玄奘三蔵の足跡を巡った後に送ってくれた絵葉書だった。

絵はがきの写真はトルファンにあるホテルの正面、新疆ウイグル自治区のコルラという町で投函されていた。絵葉書の写真に写っているこの建物も今はない。
私は、2015年頃に、再度敦煌からトルファンまで自転車で10名ほどの仲間と一緒に行ったことがある。その時には、トルファンのホテルには冷房が入っていた。しかし、坂口さんから手紙をもらった1996年頃、招待所に冷房はなく部屋の中も暑かったように記憶している。ぶどう棚の下に身を置くと、暑さを感じることはなかった。そんな記憶がある。

坂口さんが出発する前に会っている。蘭州とトルファンの知り合いの連絡先を教えていた。そのお礼に続いて、私たちが8月に自転車で走るルートに風の強いエリアがあので、苦労するであろうことをアドバイスしている。日付は1996年7月25日。私は仲間30名ほどと一緒に、8月20日頃このルートを自転車で走っている。トルファンからコルラへ向かう箇所では、絵はがきで伝えてくれたアドバイスの通り、向かい風で苦しめられたのだった。

玄奘三蔵もこのようにして、行き交う旅人、キャラバンを仕事としている人たちから情報を得ながら、求法の旅を進めたのだと思う。インターネットが普及しても、このようにして情報を提供したり求めたりする旅のスタイルは、今も昔も同じだと思った。

 

もう1通は、吉田太一君からの絵はがき。アフリカのマリからだった。絵葉書の絵柄は、砂漠らしく熱砂熱風を思い出させる絵柄、ラクダを引く人の写真だった。

吉田君とは、1992年に中国の敦煌からチャルクリクまでラクダで一緒に旅している。約800キロを野営しながら砂漠やアルキン山脈を進んだ。60名近くの大キャラバンだった。写真の撮り方にも参考となる絵柄だ。当時、吉田君は慶応大学の学生だった。学生時代にボクサーのアリに会いにアメリカの刑務所まで行ったりした。静かな学生だが、行動的だった。今は新聞社に勤めている。

メールはタイムリーなので、それなりに便利ではある。しかし、絵はがきを見て、20年以上前の事、時間を越えて想像したり思い出したりできた。知らない人が撮った写真や絵もいい。その地域の事をよく知っている人が撮ったのだろう。知り合いが、若い時に書いた手書きの文字も楽しい。旅の雑踏や戸惑いの体験も飛び出てくるようにも感じる。

あの頃、私は海外へサイクリングに出たら、ときどき自分にも絵はがきを出していた。絵柄や文面の他に、各国の切手もまた楽しめることを知った。思いがけない情報があるものだ。次に海外へ行ったら友人はもちろんだが、自分にも絵はがきを出したいと思った。

読み返すのも楽しみの一つだった。

アレキサンダーとシルクロード、クルミの料理と旅人

2018-10-07 19:11:42 | シルクロードの楽しみ方
 

2008年頃に、コーカサスのアルメニアをサイクリングしました。15名ほどの仲間と一緒でした。この時に民宿では、食後に卓球のボールより少し小さい黒いモノがデザートに出てきました。

何かと思い、民宿のおばさんに聞きました。「クルミの実が若い時に収穫してシロップで漬けたもの」だと言います。

本来、クルミは硬い殻に包まれている。殻を含めて丸ごと食べられるのか。不思議に思いました。おばさんは「殻なんかないよ。そのまま食べられます」と、黒い実を見つめている私たちに言いました。

口に入れると、羊羹のように柔らかでした。甘い点でも羊羹のようでした。

クルミをこんな風に、殻ごと食べるのは初めてのことでした。世の中には、様々な食べ方があるものだと感心しました。

今年の夏に、キルギスへ行きました。クルミの原生林があります。事前にインターネットで調べると、キルギスにもクルミをシロップで漬けたものがあることが判りました。食べたいと思いました。でも、バザールでもスーパーでも見つけることはできませんでした。


キルギスには「アレキサンダーがインドへ遠征に行くときに、数人の家来を原生林のところに置いて出かけた。2年程してアレキサンダーが戻ると、家来達は丸々と太っていた」との伝説があるとのことです。

アレキサンダー伝説は、クルミの食べ物とも関係があるのか興味を持ちました。アレキサンダーとクルミ。クルミは携行食として、シルクロードの旅人に重宝されていたのかもしれません。

「アレキサンドロス大王東征を掘る 誰も知らなかった足跡と真実」は、Amazonで550円より。
このようなことを、NHK第1ちきゅうラジオという番組に投稿して紹介されました。明日(10月8日)の午後3時頃から放送を聞くことができるようです。放送は18時46分から47分頃でした。
下記をクリックすると聞くことができます。
ちきゅうラジオ


 
イランからアルメニアへと陸路で国境を越えて入ると、緑が目に入ってきます。イランでは砂漠の茶色い風景しか見かけませんでした。アルメニアでは、ローマ時代の遺跡を思わせる石造りの橋も、サイクリングの途中で見かけました。

岩絵を展示しているキルギスの野外博物館 NHKに投稿

2018-09-30 18:59:30 | シルクロードの楽しみ方
  

ラジオのNHK第1放送、土日の17時から放送している「ちきゅうラジオ」という番組で、「世界の博物館、美術館」というテーマで投稿を募っていた。

中央アジアにあるキルギス共和国、その東部にあるイシククル湖の北岸には、川原にある石に昔の人が描いた岩絵をそのまま展示している野外博物館があるので投稿した。30日(日)17時47分頃に紹介された。

ちきゅうラジオ

上記をクリックすると聞くことができると思います。おそらく、明日(10月1日)の夕方17時頃からパソコンで聞くことができるでしょう。

最近知り合った法政大学博士課程で研究している学生・斎藤圭氏によれば、
「雨や霧で水分に晒され、日照りに照らされてということを何万年も繰り返すと、金属の成分が表面に集まり岩石が黒くなるんです」
と教えてくれた。
というのも、玄奘三蔵が天山山脈を越えて中国からキルギス側に抜けたと言われているベデル峠の近くまで行ったことがある。
峠の手前には、黒い大きな岩がごろごろしていたのだ。雪が降り始めたことも加わり、奥行きを感じない水墨画のような不思議な風景だった。その風景が珍しくて聞いたのだ。

  

ベデル峠が近くなるにつれて、黒い大きな岩が多くなった。約1400年前、玄奘三蔵が通った時もこの黒い岩はその場にあったのだろう。とはいえ、岩が黒くなるまでに通り過ぎた風雨と地球の自転の繰り返しが手品のようにキャンバスに変えたことを、斉藤氏の説明が教えてくれたのだった。
しかし、標高4000メートルを越える天山山脈の上では、天候の変化があわただしいためか、岩絵を見かけることはなかった。

野外博物館に展示されている岩絵は、地形と気候と時間が生み出した黒い岩石の上に、とんでもなく遅れて現れた人間が描いたものなのだ。あちこちから集めた岩ではない。岩は絵を描かれる前からその場に在った。そんな歴史にも、時間にも無頓着な子供が牛を追ったり自転車で通る遊び場でもあった。
岩絵があるということは、昔から人や家畜がのんびりと過ごすことが可能なほど、天候は安定していたのだろうか。

    

定例会のお知らせ 4月15日(日)14時30分から シルクロード雑学大学

2018-04-15 11:03:00 | シルクロードの楽しみ方
  
「大人のための自転車入門」は、Amazonで1円からある。
「自転車でカラダを鍛える MTBからママチャリまでの徹底活用」は、Amazonで1円からある。
「自転車で健康になる」は、Amazonで600円くらいより。



シルクロード雑学大学の定例会のお知らせ

日時:4月15日14時30分より

会場:JICA地球ひろば 603号室

参加費:500円

備考:誰でも参加できます。予約不要。
  主に、定年に備えて勤務先でどのような研修を受けていたか。定年後向けの講座はいつごろから始まり、どんな内容だったかを話し合います。
  8月に計画しているトルクメニスタンへの遠征の準備会議も行います。

問合せ:シルクロード雑学大学 nagasawa_horyu★yahoo.co.jp(★印を半角@マークに変更してメールを送ってください)