この記事は白山立秋お花見ハイキング(その② 別当出合~中飯場)からの続きです。
中飯場で10分ほど休憩し、水筒に水を補給して出発しました。
いきなりキツリフネ(ツリフネソウ科ツリフネソウ属の一年草)が群生していて驚きました。白山でキツリフネを観るのは初めてでした。
この花も秋の花ですが、山では8月頃から咲くようです。
続いて観たのは人の背丈ほどあるセリ科の植物です。
花と葉の部分を拡大しました。花の詳細はよく分かりませんが、小葉の形からシシウド(セリ科シシウド属の多年草)のように思いました。
次に観たのはこの植物です。画像検索でクロクモソウ(別名キクブキ、ユキノシタ科チシマイワブキ属の多年草)が示唆されました。
クロクモソウは日本固有種で、九州、四国の剣山・瓶ヶ森・石鎚山、本州近畿地方の大峰山脈のほか、本州の中部地方以北に分布し、深山の渓流沿いの岩上や湿った草地に生育します。花にも葉にも特徴があるので覚えやすそうです。
続いて観たのは蕾を付けたこの植物です。
しばらく歩いたら花が開いているものに出会いました。ツルニンジン(キキョウ科ツルニンジン属の多年草)です。
ツルニンジンは、日本では北海道、本州、四国、九州の平地から高山に分布し、丘陵地や山地の林内や、林縁のやや湿り気のある場所にまばらに群生します。
次から次へと花が咲いているので、歩みが遅くなります。
続いて観たキク科の花は、キオン(キク科キオン属の多年草)だと思います。
次はシソ科の植物です。見た目でヤマハッカ属だと思いました。
調べたところハクサンカメバヒキオコシ(シソ科ヤマハッカ属の多年草)の特徴に近いことが分かりました。
ハクサンカメバヒキオコシは北陸地方に多く分布し、低山から亜高山下部の、やや湿り気の多い場所に生育します。カメバヒキオコシに似て葉先が3裂していて、中央の裂片が太く鋸歯があります。
ヨツバヒヨドリ(キク科ヒヨドリバナ属の多年草)が現れました。アサギマダラが好む花です。この先たくさん観ました。残念ながら今回の山行ではアサギマダラに出会えませんでした。
次はアザミの蕾です。白山には多くのアザミの仲間が咲いています。この後咲いているアザミの花を観るのが楽しみです。
この植物は登山口付近でも観ましたが、イタドリ(タデ科ソバカズラ属の多年草)だと思います。
この辺りからは柳谷川が望めます。砂防新道はこの谷川の砂防工事のために作られた道を登山道に転用したものです。現在は登山道とは別に車両が通る工事用の道があります。
不動滝も見えます。滝壺横に不動尊が安置されていることから不動滝と呼ばれています。小さく見えますが落差が50mあります。
ここで地図を挿入しておきます。別当出合から砂防新道歩き始めて、2つめの休憩地点が中飯場です。ちょうど工事用の車両が通る道と交差している辺りです。
そこから数百メートル行った所が現在地点です。
近くに咲いていたこの花はヒメジョオン(キク科ムカシヨモギ属の多年草)かもしれません。
南西側に開けて山並みが見えました。
ここで赤い実をつけた植物に出会いました。ミヤマニワトコ(ガマズミ科ニワトコ属の落葉低木)でしょうか。同じ植物をいくつか観ました。
センジュガンピ(ナデシコ科センノウ属の多年草)が現れました。この花は花期が7~8月なので、そろそろ終わりです。
サンカヨウ(メギ科サンカヨウ属の多年草)の実を観ました。
中飯場から1.1km、甚ノ助避難小屋までは0.9kmです。甚ノ助でお昼ご飯を食べることに決めました。
近くでアカモノの赤い実をたくさん観ました。
登山道脇の藪の中にラン科の植物を見つけました。画像検索ではミズチドリが示唆されましたが、花期や高さが異なります。
同属(ツレサギソウ属)の種をウィキペディアで検索し、オオヤマサギソウ(ラン科ツレサギソウ属の多年草)に似ていると思いましたが、自信が持てませんでした。
そこで教えてGooで訊ねたところ、オオヤマサギソウで良いことが分かりました。また白山に自生していることも確認できました。
別の場所でもオオヤマザギソウを観ました。
道端にカニコウモリ(キク科コウモリソウ属の多年草)がたくさん観られました。
こちらはタマガワホトトギス(ユリ科ホトトギス属の多年草)でしょうか。白山で観るのは初めてでした。
道端にアキノキリンソウ(キク科アキノキリンソウ属の多年草)がたくさん咲いていました。
こちらはミヤマコウゾリナ(キク科ヤナギタンポポ属の多年草)のようです。カンチコウゾリナと比べて葉先が鋭く尖っておらず、茎が毛で覆われ白く見えるのが特徴の一つです。
比較のため、先に観たカンチコウゾリナの写真を再掲します。『白山花ガイド』によると、頭花の径はカンチコウゾリナが3cm、ミヤマコウゾリナが2cmとなっています。
ヤマハハコ(キク科ヤマハハコ属の多年草)が現れました。この辺りでは茎の高さが50cmほどありましたが、標高を上げると低くなる傾向が観られました。
別当覗きで少し休憩しました。近くにアザミが咲いていました。
白山の自然観察指導員をされている方のお話では、白山には標高が低いところから順に、ハクサンアザミ、ノリクラアザミ、タテヤマアザミが観られるそうです。さらに違う種類のアザミも自生しています。
ハクサンアザミは「北陸地方に分布し、葉が鋸歯縁となり、中型の頭花を下向きに咲かせ、総苞片の先が短く反り返るアザミ」です(国立科学博物館研究部 日本のアザミ)。
こちらは別の場所で観た個体です。どちらもハクサンアザミの特徴に合っているように思います。
12時25分に甚ノ助避難小屋に着きました。
避難小屋の先にあるベンチに座り、昼食を摂ってゆっくり休みました。
近くにオニシモツケ(バラ科シモツケソウ属の多年草)がたくさん咲いていました。
その③では花を付けた植物が16種(その①、②と重複するものを除く)加わり、合計32種になりました。
白山立秋お花見ハイキング(その④ 甚ノ助避難小屋~南竜ヶ馬場)に続きます。
中飯場で10分ほど休憩し、水筒に水を補給して出発しました。
いきなりキツリフネ(ツリフネソウ科ツリフネソウ属の一年草)が群生していて驚きました。白山でキツリフネを観るのは初めてでした。
この花も秋の花ですが、山では8月頃から咲くようです。
続いて観たのは人の背丈ほどあるセリ科の植物です。
花と葉の部分を拡大しました。花の詳細はよく分かりませんが、小葉の形からシシウド(セリ科シシウド属の多年草)のように思いました。
次に観たのはこの植物です。画像検索でクロクモソウ(別名キクブキ、ユキノシタ科チシマイワブキ属の多年草)が示唆されました。
クロクモソウは日本固有種で、九州、四国の剣山・瓶ヶ森・石鎚山、本州近畿地方の大峰山脈のほか、本州の中部地方以北に分布し、深山の渓流沿いの岩上や湿った草地に生育します。花にも葉にも特徴があるので覚えやすそうです。
続いて観たのは蕾を付けたこの植物です。
しばらく歩いたら花が開いているものに出会いました。ツルニンジン(キキョウ科ツルニンジン属の多年草)です。
ツルニンジンは、日本では北海道、本州、四国、九州の平地から高山に分布し、丘陵地や山地の林内や、林縁のやや湿り気のある場所にまばらに群生します。
次から次へと花が咲いているので、歩みが遅くなります。
続いて観たキク科の花は、キオン(キク科キオン属の多年草)だと思います。
次はシソ科の植物です。見た目でヤマハッカ属だと思いました。
調べたところハクサンカメバヒキオコシ(シソ科ヤマハッカ属の多年草)の特徴に近いことが分かりました。
ハクサンカメバヒキオコシは北陸地方に多く分布し、低山から亜高山下部の、やや湿り気の多い場所に生育します。カメバヒキオコシに似て葉先が3裂していて、中央の裂片が太く鋸歯があります。
ヨツバヒヨドリ(キク科ヒヨドリバナ属の多年草)が現れました。アサギマダラが好む花です。この先たくさん観ました。残念ながら今回の山行ではアサギマダラに出会えませんでした。
次はアザミの蕾です。白山には多くのアザミの仲間が咲いています。この後咲いているアザミの花を観るのが楽しみです。
この植物は登山口付近でも観ましたが、イタドリ(タデ科ソバカズラ属の多年草)だと思います。
この辺りからは柳谷川が望めます。砂防新道はこの谷川の砂防工事のために作られた道を登山道に転用したものです。現在は登山道とは別に車両が通る工事用の道があります。
不動滝も見えます。滝壺横に不動尊が安置されていることから不動滝と呼ばれています。小さく見えますが落差が50mあります。
ここで地図を挿入しておきます。別当出合から砂防新道歩き始めて、2つめの休憩地点が中飯場です。ちょうど工事用の車両が通る道と交差している辺りです。
そこから数百メートル行った所が現在地点です。
近くに咲いていたこの花はヒメジョオン(キク科ムカシヨモギ属の多年草)かもしれません。
南西側に開けて山並みが見えました。
ここで赤い実をつけた植物に出会いました。ミヤマニワトコ(ガマズミ科ニワトコ属の落葉低木)でしょうか。同じ植物をいくつか観ました。
センジュガンピ(ナデシコ科センノウ属の多年草)が現れました。この花は花期が7~8月なので、そろそろ終わりです。
サンカヨウ(メギ科サンカヨウ属の多年草)の実を観ました。
中飯場から1.1km、甚ノ助避難小屋までは0.9kmです。甚ノ助でお昼ご飯を食べることに決めました。
近くでアカモノの赤い実をたくさん観ました。
登山道脇の藪の中にラン科の植物を見つけました。画像検索ではミズチドリが示唆されましたが、花期や高さが異なります。
同属(ツレサギソウ属)の種をウィキペディアで検索し、オオヤマサギソウ(ラン科ツレサギソウ属の多年草)に似ていると思いましたが、自信が持てませんでした。
そこで教えてGooで訊ねたところ、オオヤマサギソウで良いことが分かりました。また白山に自生していることも確認できました。
別の場所でもオオヤマザギソウを観ました。
道端にカニコウモリ(キク科コウモリソウ属の多年草)がたくさん観られました。
こちらはタマガワホトトギス(ユリ科ホトトギス属の多年草)でしょうか。白山で観るのは初めてでした。
道端にアキノキリンソウ(キク科アキノキリンソウ属の多年草)がたくさん咲いていました。
こちらはミヤマコウゾリナ(キク科ヤナギタンポポ属の多年草)のようです。カンチコウゾリナと比べて葉先が鋭く尖っておらず、茎が毛で覆われ白く見えるのが特徴の一つです。
比較のため、先に観たカンチコウゾリナの写真を再掲します。『白山花ガイド』によると、頭花の径はカンチコウゾリナが3cm、ミヤマコウゾリナが2cmとなっています。
ヤマハハコ(キク科ヤマハハコ属の多年草)が現れました。この辺りでは茎の高さが50cmほどありましたが、標高を上げると低くなる傾向が観られました。
別当覗きで少し休憩しました。近くにアザミが咲いていました。
白山の自然観察指導員をされている方のお話では、白山には標高が低いところから順に、ハクサンアザミ、ノリクラアザミ、タテヤマアザミが観られるそうです。さらに違う種類のアザミも自生しています。
ハクサンアザミは「北陸地方に分布し、葉が鋸歯縁となり、中型の頭花を下向きに咲かせ、総苞片の先が短く反り返るアザミ」です(国立科学博物館研究部 日本のアザミ)。
こちらは別の場所で観た個体です。どちらもハクサンアザミの特徴に合っているように思います。
12時25分に甚ノ助避難小屋に着きました。
避難小屋の先にあるベンチに座り、昼食を摂ってゆっくり休みました。
近くにオニシモツケ(バラ科シモツケソウ属の多年草)がたくさん咲いていました。
その③では花を付けた植物が16種(その①、②と重複するものを除く)加わり、合計32種になりました。
白山立秋お花見ハイキング(その④ 甚ノ助避難小屋~南竜ヶ馬場)に続きます。
こんな花が咲いている道を歩いていたら、
私だと、とても頂上に到着しなそうです😰
さすがshuさんなのが、
こんなに写真を撮りながらでも、進むと言う事は、
歩くスピードが早いことを感じます。
キツリフネ
私も先日、ホームグラウンドで見ました。
第2デッキで咲いているとおぼえていて、私の中の定番の一つなんです
クロクモソウ
また見たこと無い花、日本固有種なんですね
不思議な名前ですねえ~
センジュガンピ
こちらも、見たこと無い無い花、
不思議な名前、でもなでしこの仲間なのは、
花弁から伝わってきます
オオヤマサギソウ
これはまた可愛い花、たくさんの小さい花に、
興味津々です。
台風、直撃はしなくてありがたかったのですが、
近畿地方は、大変です。
でも日本は、地震と台風は、毎年あるんですよね
コロナも無くなってはいないので、
注意しつつ、残りの夏を楽しんで行きましょう~
こんなに次々花が現れたら、もう狂喜乱舞、全く先に進めないと思います。
(このせいで、他の人と一緒に山歩きができません・・・叱られます)
今日のラインアップも秋ですね~
ジイソブがもう咲いているのですね!
さすがは山の上。
こちら、前には宇治川脇の林縁にも咲いていたのですが、工事であえなく消滅しました。
花の山だけあって、白山という名前の付いた花も多いのですね。
これだけの花の名前を調べるのはさぞ大変だったと思います。
オオヤマサギソウは珍しい花のようですね!
ツレサギソウの仲間は全然見たことがないので、とても羨ましいです。
やっぱり自分の足で見に行かないとダメですね・・・
おはようございます。
やはり白山だけのことありますね。
次々高山植物が現れて前へ進めません。(笑)
こちらで見られる花と言えば、ツリフネソウとキツリフネくらいです。
台風7号が関西を直撃中です。
被害がないように願っています。
白山はロープウェイでさっと行けるという山ではないので、高齢の方は少ないかもしれません。
それでも80歳を過ぎた方に出会うことはけっこうあります。
砂防新道には水場が豊富で、仮に山頂を目指さず南竜で泊まるのならば、私自身80歳になっても行けるように思います。
問題はカメラを持つとペースが遅くなることです。
特に珍しい植物に出会ったりすると、カメラの設定を変えたりして何枚も撮るので、数分かかることもあります。
まあ、これも山歩きの楽しみですから、仕方ないですね。
今回はクロクモソウ、オオヤマサギソウが初見でした。
アザミもハクサンアザミ、ノリクラアザミ、タテヤマアザミを教わってから、気になるので時間がかかりました。
台風7号は関東地方に直接の影響をもたらさないようですが、交通機関は大きく乱れています。
お盆の帰省で帰っておられる方、帰って来られた方、大変なことだと思います。
交通事故にも十分気をつけていただきたいと思います。
台風7号の暴風域にそろそろ入ることではないでしょうか?
雨・風への備えは十分になされているとは思いますが、どうぞご安全にお過ごし下さいませ。
さて、今年の白山は秋が早く来たようです。
夏の花と秋の花が観られて、初見の花もありました。
ここまでで32種をご覧いただきました。まだ半分ほどが残っています。
今日は私も外へ出るのを控えて、ブログを書こうと思っています。
写真の数としてはこれからの方が多いので、けっこう大変です。
しかしこれからは馴染みの植物が多くなります。その分は気が楽です。
大阪のご自宅でも、周囲のことが気になられておられると思います。
どうか被害が最小限になることを祈っております。
さて、コメントありがとうございます。
本当になかなか前へ進めません。
砂防新道というと、お花が少ない印象でした。
ところが見慣れないお花が多くあり、驚きました。
初見のもの意外にも、白山では初めて観るという植物が多かったです。
白山のガイドブックにも、低山帯の植物は基本的に書かれていません。
私の『白山花紀行』では、登山口から先の植物を扱っていこうと思います。
こちら台風7号の影響で今日は久々のお湿りとなり、庭の花が喜んでいます。山陰辺りは大雨で心配ですが・・・。
さて、今回の花散策は丁寧にどの花も撮影されていますね。砂防新道というと、私は下りに使ったのですが、予備のバッテリーを車に置き忘れてしまうという致命的なミスをして、この辺りの花はスマホ撮影するしかなく、心残りとなった場所です。
センジュガンピはいっぱい咲いてましたね。
私が下った時は7月だったので、ノビネチドリなども咲いていました。
クロクモソウには気づきませんでしたが、まだ咲いてなかったのかもしれません。クロクモソウは私は三俣蓮華で見ています。
白山で見かけたいろいろなアザミがさっぱりわからなかったので、貴ブログを参考にさせていただくようになったのです。今もアザミは苦手ですが、覚えようという気は持たないといけませんね。
タマガワホトトギスは私もブログにアップしてました。早咲きのホトトギスです。下りに比べると登りは気分的にも撮影意欲が湧きますよね。
台風は近畿地方を通り抜けて日本海へ出ました。鳥取県では大雨による被害が出たようで大変でした。
白山周辺でも強い雨が降ったようです。山の様子も心配です。
さて、別当出合を起点とする2つの登山道のうち、砂防新道はお花が少なく見晴もいまいちで、単に早く上り下りができる道だと思っていました。
水場が豊富なのはありがたいですが、花好きとしては観光新道の方がお勧めでした。
ところがどうでしょう。こんなにたくさんの種類が咲いていました。
センジュガンピやタカネナデシコは、砂防新道でよく観られるお花です。時期的には7月です。
ノビネチドリ、テガタチドリは観光新道で観ることができます。これも時期的には7月です。
今回は8月上旬の山行でしたが、僅かに時期がずれるだけでこんなにフローラが異なるとは驚きでした。
初見の花もいくつかありましたので、小生の『白山花紀行』を更新したいと思います。
タマガワホトトギスも白山では初見でした。たった1輪咲いていただけでしたが、嬉しかったです。
keitannさんのブログで、石鎚山での大群落を観て驚きました。あんなに咲くものなのですね。
登りに比べて下りは撮影意欲が下がるかもしれませんね。でも同じ道を歩いても気づかなかったお花を見つけることもあります。
今回のシリーズですが、その⑤を執筆中です。恐らく⑥か⑦まで続きそうです。よろしくお願いいたします。