shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

白山 初秋の中宮道を歩く(その② 中宮温泉~シナノキ平避難小屋)

2024-08-31 05:30:00 | 山行・旅行
この記事は白山 初秋の中宮道を歩く(その① プロローグ)の続きです。
植物の名前は分かった時点で書き加えています。


登山の様子をご覧いただく前に、コースの地図とYAMAPのスタッツをご覧いただきたい。
今回の白山行で歩いた距離は23.7km(登山地図では26km)、累計標高差は登りが2672m、下りが2089m、時間は21時間40分で、それを3日間かけて歩いた。
このルートを歩くことについて、昨年から実行計画を持っていた。一方で距離が長いので、足に不安がある自分としては歩き通せる自信が持てなかった。しかし先月表大雪をソロテント泊で4日間歩いたことでその不安が幾分解消し、実行することにした。
(左が全体地図。続いて歩いた順の詳細地図。地図をクリックすると大きくなります。)
          

初日(8月24日)は、中宮温泉から中宮道の中間地点にあるゴマ平避難小屋までを歩いた。
距離は9.2km(登山地図では10km)、累計標高差は登りが1548m、下りが363m、時間は9時間42分(うち休憩が52分)だった。途中にもう一つ避難小屋がある。それがシナノキ平避難小屋だ。今回の「その②」では、中宮温泉を出発してからシナノキ平避難小屋に着くまでを扱う。

さて、にしやま旅館を出て、目の前を流れる湯ノ谷沿いに少し下り橋を渡ったら、すぐに中宮道の登山口に着いた。標高が660mほどの所だ。
 

ここから今度は湯ノ谷沿いに登っていくと、やがて小さな橋を渡り山道に入っていく。標高が750mほどになっていた。


橋を渡る前にいくつか花が咲いていた。
こちらはクサボタン(キンポウゲ科センニンソウ属)のようだった。


こちらはお馴染みのハギ(マメ科ハギ属)の仲間だが、詳細は分からない。


こちらもお馴染みのクズ(マメ科クズ属)の仲間で、所々で登山道に覆い被さってきていて、歩くのを妨げていた。


橋を渡った後には、キンミズヒキ(バラ科キンミズヒキ属)やホツツジ(ツツジ科ホツツジ属)のような花がたくさん観られた。
 

湯ノ谷に設けられた砂防堰堤と対岸の道が見えていた。傾斜が急なことがお分かりいただけると思う。


名前が分からないが、登山道脇に大きな樹木がたくさん観られた。
 

30分ほど急坂を登ると、少し傾斜が緩やかなところに出た。定期的に道の刈払いが行われているものの、夏草の茂る速度は速く、あまり歩かれていないこの道ではご覧の通りの、腰から胸の高さまで蔓草が被っているところが続いた。恐らく写真では道だと思われないだろう。踏み跡はあるものの、実際目で見ただけではどこが道なのか分からない。
相田みつをの書に「歩くから道になる 歩かなければ草が生える」とあるのを思いだし苦笑した。
 

そんな藪の中でも、いくつか花が観られた。左はオトギリソウ(オトギリソウ科オトギリソウ属)、右はオトコエシ(オミナエシ科オミナエシ属)のように見えた。ズダヤクシュ(ユキノシタ科ズダヤクシュ属)も観られた。
 

草藪の中で特にやっかいなのが、ママコノシリヌグイ(タデ科イヌタデ属)のような棘のある植物だ。ストックを持っている右手はまだマシだが、左腕が傷だらけになった。
 

藪の中でミズヒキ(タデ科イヌタデ属)がよく目立っていた。こんな花を見つけると嬉しくなる。ハギも嬉しいが顔の高さまで繁茂して道を防いでいるのでやっかいだった。
 

正直なところ、まだ歩き出したばかりでこんな藪と格闘していたら、この先どうなるのだろうと不安になった。ストックの代わりに刈り払い鎌が欲しかった。暑さも応えた。宿を出たときはまだ涼しかったが、時折差す夏の陽射しが厳しくシャツは汗で濡れていた。何しろまだ標高が900mほどしかない。
唯一の慰みが、藪の中で小さな花や果実を見つけることだった。この白い花はゲンノショウコ(フウロソウ科フウロソウ属)のように見えた。
 

イチゴの種類は分からない。クマが通っていたら食べただろうから、ここは通っていないのだろうと思った。そうそうこの辺りはクマの生息地なので、普段付けない熊鈴をザックに一つと、ストックの柄にも付けていた。
 

1時間ほど藪と格闘した後、傾斜が急になって、ようやく藪地獄を抜け出せた。
 

登山道で大きなマイタケを見つけた。8kgほどあると思った。これもクマが見つけていたら食べただろうと思った。


8時17分に清浄坂と記された標柱(標高948m)にたどり着いた。何と計画より1時間遅れだった。このペースだとゴマ平避難小屋に着くのが夜になってしまう。ペースを上げた。
写真にある「次三角点」だが、明治時代に国が国有林の確認と森林施業のために設置した三角点だとのこと。北アルプスや東北、新潟などに現存しているらしいが、初めて見たように思う。
 

登山道は先ほどの藪がウソのように歩きやすくなっていた。花が咲いている植物がけっこう見られ、写真を撮るために歩みを止めるのがほどよい休憩になった。
たくさん観られたこの花だが、ノリウツギ(アジサイ科アジサイ属)かと思ったが自信がない。


所々でイタドリ(タデ科ソバカズラ属)が群生していた。


ホツツジの仲間の群生もたくさん観られた。


前方にこれから向かう山が見えてきた。ただし今日の宿泊地はこの山のまだ向こうのはずだ。アップダウンはあるものの、概ね歩きやすい道が続いたので、この区間では時間短縮が図れた。
 

ブナに混じって針葉樹の大木もかなり観られた。
 

このたくさん観られた花は、カニコウモリ(キク科コウモリソウ属)の仲間で、オオカニコウモリのように思えた。なお白山にはハクサンカニコウモリというオオバコウモリとオオカニコウモリの雑種もある。


こちらはオオアキギリ(シソ科アキギリ属)のように思えた。


再び道が膝上まで草に被われるところもあり、慎重に歩かざるを得なかった。また小さな沢を越えるところもあったが、水は流れていなかった。


こちらはヤマホタルブクロ(キキョウ科ホタルブクロ属)の残花のように思えた。


こちらはハクサンカメバヒキオコシ(シソ科ヤマハッカ属)だ。この後何度も見かけた。
 

こちらはソバナ(キキョウ科ツリガネニンジン属)のように思えた。


そしてこちらはジャコウソウ(シソ科ジャコウソウ属)のように思えたが、白山でこの花を観るのは初めてだった。


9時34分にとちのき坂の標識を通過した。


そしてそこから40分ほど歩いたところで、透明な水が流れている細流に出会った。今夜の分まで水を持っていたので、流れている水をコップですくって2杯飲むだけにした。それほど冷たくなかったが、持っていた水よりは冷たくて美味しかった。水場はこの後ゴマ平避難小屋に着くまでなかった。
 

さらに歩いて行ってこの花を見つけた。ギンリョウソウモドキ(ツツジ科シャクジョウソウ属)だと思う。白山でこの花に出会うのも初めてだった。


標高が1400mを越える辺りから、ブナに混じってダケカンバ(写真:中央奥)も見られるようになってきた。


またゴヨウマツやヒノキの仲間のクロベらしい巨木も見られるようになってきた。樹木のいくつかが倒れて登山道を塞いでいた。
 

こちらはムシカリ(スイカズラ科ガマズミ属)の果実と、ノリウツギの花のように思うが、自信はない。
 

イノシシの落とし物のように思えた。最近は標高1700m付近までイノシシが来ているようだ。


トモエシオガマ(ハマウツボ科シオガマギク)に出会った。白山では鳩ヶ湯新道の三ノ峰付近で観て以来のように思う。


11時4分にシナノキ平避難小屋に到着した。計画より26分早く着いた。計画作成の段階で、時間を間違えたのだろう。1時間遅れていたのを、こんなに挽回できるわけがない。小屋の前に1本の大樹が立っていた。この樹がシナノキなのかは分からなかった。
 

小屋に入って昼食を食べた。メニューはレーズンやクランベリーなどが入った石窯で焼いたパンと、カフェオレである。準備を含めて昼食に30分ほどをかけたが、食後すぐに動いたのでしばらく胃が痛かった。
 

白山 初秋の中宮道を歩く(その③ シナノキ平避難小屋~ゴマ平避難小屋)に続く。
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白山 初秋の中宮道を歩く(その① プロローグ)

2024-08-29 05:30:00 | 山行・旅行
中学2年の時に最初に登って以来、今回が20回目の白山登山となった。
今回は二つの目的を持って入山した。一つは中宮道を歩くこと。もう一つは初秋の草花を観ることだ。山頂を目指す登山ではない。しかし余力があれば御前峰か大汝峰のどちらかを登ろうとも思っていた。

中宮道は白山山頂に至る登山道の中でもっとも距離が長く、中宮温泉から室堂までの距離は20kmある。途中に水場が少ないこともあり、真夏を避けて秋に歩くのが良いと言われている。途中に2つの避難小屋がある。そのうちゴマ平避難小屋は中間地点にあるので、そこに泊まる計画とした。

草花は、『白山花紀行』が7~8月に白山の登山道で観られる花をまとめているので、ぎりぎりの8月下旬に出かけることとした。中宮道の中でも北弥陀ヶ原やお花松原は花の名所として知られていて、そこで咲いている草花が楽しみだった。

今回は東京(羽田)から小松まで空路を使った。空路の場合いつも機窓から見る山々が楽しみだが、今回はずっと雲が多く、その中で富士山だけが頭を出してくれていた。


小松空港が近づき高度を下げていくと、雲間から懐かしい街並みが見えてきた。母の生誕地でもある白山市鶴来の街並みだ。母の生家もこの街のどこかに見えるのかもしれない。
右に蛇行して流れているのが手取川で、中央を真っ直ぐ流れるのは七ヶ用水(しちかようすい)だ。手前にグラウンドが見えるのは鶴来高校で、その上に白山郷公園や武道場が見える。白山比咩神社は、左のこんもりとした丘(舟岡山)の向こうにあり見えていない。
余談になるが、白山比咩神社はかつて舟岡山にあった。鶴来の街中から白山を望むことはできず、舟岡山から白山を遙拝していたとされる。また現在の白山比咩神社の境内には奥宮遙拝所があるが、そこからも白山は見えず、大汝峰、御前峰、別山の白山三山の形をした大岩が祀られている。


この日は中宮道の起点となる中宮温泉の、にしやま旅館に泊まった。夕食にイワナの塩焼き、ゼンマイの煮付け、山菜の天ぷらなどが供され、いずれも美味であった。地酒の菊姫の純米冷酒も絶品で、登山前だというのに少し飲み過ぎてしまった。

源泉掛け流しのお湯はほどよい温度で、しかも柔らかく、長く浸かっていても湯疲れすることはなかった。なるほど胃腸に良いと言われるのも納得できた。
中宮温泉は一説には1300年の歴史があると言われている。詳しくは『白山の自然誌 白山の秘湯・中宮温泉の歴史』に詳しいので、リンクをご覧いただきたい。現在はにしやま旅館を初め3軒が営業している。


にしやま旅館の会長から登山道のこと等を教わって、翌朝6時に宿を出発した。

白山 初秋の中宮道を歩く(その② 中宮温泉~シナノキ平避難小屋) に続く。
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ウリ科三種(ヘチマ、ゴーヤー、トウガン)

2024-08-22 05:30:10 | みんなの花図鑑
夏の強い陽射しを避けるグリーンカーテンを兼ねて、ヘチマを植えている。今年は苗が次々にダンゴムシに食べられて、育つのがずいぶん遅れた。例年なら大きな果実がいくつもぶら下がっている時期だが、ようやく雌花がでてきて、果実もいくつか見られるようになってきた。


ヘチマ(糸瓜、天糸瓜、 Luffa aegyptiaca)は、インド原産のウリ科の一年草で、雌雄同株で、雌雄異花である。生育の初期は雄花ばかりが咲いて、その後雄花と雌花がでてくる。自家受粉が可能で、人が受粉を手伝わずとも虫が花粉を運んでくれるので、よく結実する。
(ヘチマの雌花)


(結実した雌花)


(クロウリハムシ)この虫はヘチマの花や葉を食べる害虫のようだが、受粉も手伝ってくれているのかもしれない。我が家では特に駆除していない。


(2022年のヘチマの様子)


(ヘチマの蔓とヒゲ)
 

近くの小学校では4年生がゴーヤーを育てている。ゴーヤーは野菜の名前で、植物としての標準和名はツルレイシという。
ツルレイシ(蔓茘枝、Momordica charantia var. pavel)は、ウリ科の一年草で、原産地は、インドやボルネオなどの熱帯アジアである。


花の径はヘチマが8cmほどあるのに対し、ゴーヤーは3cmほどしかない。しかし形はとてもよく似ている。


もう一つ小学校で育っている野菜にトウガンがある。実は夏に収穫されるが、冬まで貯蔵することができるため冬瓜とよばれる。
トウガン(冬瓜、Benincasa pruriens f. hispida)も、ウリ科の一年草で、原産地はインドや東南アジアである。
残念ながら花の写真は撮り損ねたが、ヘチマに似た大きな花だった。今はヘチマより大きな果実が生っている(重さを量ったら4kgもあった)。


きれいな花が咲く植物はもちろん素敵だが、実が生る植物にはまた違った楽しみがある。

撮影:2024/08/14~20
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植物クロスワード(50)『季語』の答え

2024-08-12 05:30:00 | クロスワードパズル


タテのカギ
1 夏に生い茂る草。夏の季語。芭蕉が奥州平泉で詠んだ句に、『――や兵どもが夢の跡』がある。
2 田畑に出てする仕事。
3 草などが生えた、平らで広い土地。
4 食用とする海藻類。初春の季語。蕪村の句に、『――汁の手ぎわ見せけり浅黄椀』がある。
5 群れを成して川を遡るアユ。晩春の季語。蕪村の句に、『――や谷の小笹も一葉行く』がある。
6 野生の動物が通ることによって自然にできる山中の道。
8 6月ころの長雨の時節。仲夏の季語。正岡子規の句に、『――晴れや蜩鳴くと書く日記』がある。
9 40歳。
10 まさに過ぎ去ろうとする春。晩春の季語。芭蕉のぼう句に、『――や鳥啼うおの目は泪』がある。
12 六花。晩冬の季語。芭蕉の句に、『とうとさや――降らぬ日も蓑と笠』がある。
15 乗り物を使わないで歩くこと。
17 アウトの反対語。
20 年が明けてはじめて風呂に入ること。新年の季語。
21 競馬・競輪などで、当たった場合の配当を賭け金に対する倍率で表したもの。
22 スズキ目――科の海水魚。全長約2メートルに達する。夏の季語。
23 東京とサマータイム中のパリでは7時間。
25 牛肉の肩甲骨の裏あたりに位置した「ウデ肉」にあたる部位。焼肉店などでは「特上カルビ」などの名称で使われることもある。
28 ――言語、――認知、――メッセージ。
29 カエルの別称。春の季語。芭蕉の有名な句に、『古池や――飛び込む水の音』がある。
31 カラスの集まり。
32 甲虫目――科の昆虫。季語の「鼓虫、まいまい」はこれのことで、夏の季語。
34 ――列島はかつて日本の領土だったので、その名がつく和名の植物は多い。
36 晩秋の季語。『山暮れて――の朱(あけ)を奪いけり』は、蕪村の句。
38 誕生日が7月24日から8月23日までの人の星座。右下に、三つ並んで見える星を「酒星」と言い、仲春の季語となっている。 
42 もともとは山口県の発祥だが、愛媛県で盛んに栽培されるようになったのでこの名が付いた。蜜柑は冬の季語で、夏蜜柑は夏の季語。
44 子供のくせにおとなびていること。
45 沸いた鉄瓶の湯に徳利をつけるというのが定番。冬の季語。
46 男子の体操競技種目の一種。パリ五輪でのこの種目の種目別金メダルは、中国の劉洋が取得。
47 漢字では瓜。瓜の花は初夏の季語。西瓜(すいか)は初秋の季語。南瓜(かぼちゃ)は仲秋の季語。冬瓜(とうがん)は初秋の季語。糸瓜(へちま)は秋の季語。
51 夏の季語。『――や昨日の誠今日の嘘』は正岡子規の句。――に例えて人の心の移ろいやすさを詠んでいる。
53 坂本――は幕末の土佐藩士。慶応3年11月15日に京都河原町通蛸薬師下ルの近江屋において暗殺された。
56 日本では多くが冬鳥。――鍋、じぶ煮などとして食べられてきた。冬の季語。芭蕉の句に、『海暮れて――の声ほのかに白し』がある。
57  軒先などから滴り落ちる雨水。室生犀星の句に、『鮓の石――の穴あきにけり』があるが、季語は「酢(すし)」で酢は夏の季語。
59 現在の世。
61 手術的な方法によって病気やけがなどを治療する医学の分野。
62 パリ五輪の予選リーグで男子サッカーチームは――の3連勝だったが、決勝トーナメントでスペインに完敗した。
63 関西でははまちと言う。夏の季語。
65 商業――、学園――、――伝説、――対抗野球。
66 「鳴く昆虫」の一つ。晩秋の季語。芭蕉の句に、『やがて死ぬけしきは見えず――の声』がある。
67 国家や社会を構成する人々。

ヨコのカギ
1 晩春の季語。『――や月は東に日は西に』は、蕪村が六甲山地の摩耶山(まやさん)を訪れたときの句。
4 台風のこと。秋の季語。蕪村の句に、『鳥羽殿へ五六騎急ぐ――かな』がある。
7 二十四節気で、立冬から大雪の前日までのこと。冬の季語。夏目漱石の句に、『――や竹伐る山の鉈(なた)の音』がある。
11 漢字で氷柱と書く。晩冬の季語。高浜虚子の句に、『世の中を遊びごゝろや――折る』がある。
12 別名を都鳥と言う。都鳥は冬の季語。
13 金沢の奥座敷として知られる――温泉は、竹久夢二ゆかりの温泉地としても知られている。
14 三十六。
15 晩秋の季語。『――くえば鐘が鳴るなり法隆寺』は、正岡子規の句。
16 2013年から2019年までアイドルグループ・ゆるめるモ!に在籍。「ちゅ、多様性。」で日本レコード大賞2023特別賞を受賞した歌手。
18 七十二。
19 「塩3:糀5:蒸し米8」の配合をそのまま名前にした、こうじ漬けの漬け床。
21 広島県福山市にある沼名前神社で行われる、矢を放って一年の悪鬼を祓い、民の無病息災を祈る年頭行事。初春の季語。
24 凹の反対語。
25 2020年の「今年の漢字」第1位。
26 社会や組織などの中での、その人の置かれている位置。
27 別名ふか、わに。冬の季語。
30 夏の夕方屋外や縁側などに出て涼むこと。晩夏の季語。芭蕉の句に、『あつみ山や吹浦かけて――』がある。
33 北朝鮮により横田めぐみさんが――されてから、47年が経過している。
35 竹や針金の枠に袋状の網を張り、柄をつけ、魚をすくうのに使う小形の網。
37 日本には、オオ――、イヌ――、オジロ――の3種類が生息している。冬の季語。
39 東京で正午なら、サマータイム中のパリでは午前――。
40 ――工作は、小学校の教科の一つ。
41 ――の実は晩秋の季語。正岡子規の句に、『――の実を拾ひに来るや隣りの子』がある。
43 日本の童話『安寿と――』で、――は安寿の弟にあたる。
45 昨日の明日は今日。では今日の明日は?
46 「家内は所用で出かけています。」
48 第二次大戦後に米軍基地が置かれた神奈川県中北部の市。
49 夏季に行われる神社の祭り。祭だけで夏の季語。
50 冬の渡り鳥、ガンの別名。晩秋の季語。芭蕉の句に、『雲とへだつ友かや――のいきわかれ』がある。
52 水辺や湿地に生える春の七草の一つ。春の季語。芭蕉の句に、『我がためか鶴はみのこす――の飯』がある。
54 ――の実は晩秋の季語。村上鬼城の句に、『――の実の落ちて駆け寄る鶏三羽』がある。
55 輪かんじきを略した言葉。かんじきは冬の季語。一茶の句に、『かじき佩いて出でても用はなかりけり』がある。
58 かつらなどでなく、本来生えている髪の毛。
60 未来の物事を予測して言うこと。
63 4LDKのL。
64 自由律俳句の俳人。種田――の代表作に、「うしろすがたのしぐれてゆくか」「分け入つても分け入つても青い山」等がある。
66 伝染病の一つ。下痢、高熱などの症状を呈す。晩夏の季語。日野草城の句に、『おもかげのなおうるわしき――かな』がある。
67 急な傾斜地に、階段状に作った田。
68 伊勢神宮や鳥羽水族館がある観光地。
69 地面や岩の間などからわき出る、きれいに澄んだ水。夏の季語。芭蕉の句に、『城跡や古井の――まず問わん』がある。
70 仲夏の季語。芭蕉の句に、『――を集めて早し最上川』が、蕪村の句に、『――や大河を前に家二軒』がある。

過去のクロスワードパズルは、このページ左にあるカテゴリー◆クロスワードパズルからご覧いただけます。
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植物クロスワード(50)『季語』

2024-08-10 05:30:00 | クロスワードパズル
shuの花日記の『植物クロスワード』が、お陰さまで今回50回目となりました。これまで支えてくださった皆さまにお礼申し上げます。
shuの花日記では、花や山を初めとする季節の花鳥風月をテーマに、記事をお届けしています。
季節というと、俳句には季節を表す『季語』があります。季語の数は、全部で一万八千にものぼるそうです。
今月はそんな『季語』をクロスに散りばめてみました。季節を思いながら、お楽しみ下さいませ。解答は8月12日にアップします。
(俳句の旧仮名づかいは、現代仮名づかいにあらためています。)


タテのカギ
1 夏に生い茂る草。夏の季語。芭蕉が奥州平泉で詠んだ句に、『――や兵どもが夢の跡』がある。
2 田畑に出てする仕事。
3 草などが生えた、平らで広い土地。
4 食用とする海藻類。初春の季語。蕪村の句に、『――汁の手ぎわ見せけり浅黄椀』がある。
5 群れを成して川を遡るアユ。晩春の季語。蕪村の句に、『――や谷の小笹も一葉行く』がある。
6 野生の動物が通ることによって自然にできる山中の道。
8 6月ころの長雨の時節。仲夏の季語。正岡子規の句に、『――晴れや蜩鳴くと書く日記』がある。
9 40歳。
10 まさに過ぎ去ろうとする春。晩春の季語。芭蕉のぼう句に、『――や鳥啼うおの目は泪』がある。
12 六花。晩冬の季語。芭蕉の句に、『とうとさや――降らぬ日も蓑と笠』がある。
15 乗り物を使わないで歩くこと。
17 アウトの反対語。
20 年が明けてはじめて風呂に入ること。新年の季語。
21 競馬・競輪などで、当たった場合の配当を賭け金に対する倍率で表したもの。
22 スズキ目――科の海水魚。全長約2メートルに達する。夏の季語。
23 東京とサマータイム中のパリでは7時間。
25 牛肉の肩甲骨の裏あたりに位置した「ウデ肉」にあたる部位。焼肉店などでは「特上カルビ」などの名称で使われることもある。
28 ――言語、――認知、――メッセージ。
29 カエルの別称。春の季語。芭蕉の有名な句に、『古池や――飛び込む水の音』がある。
31 カラスの集まり。
32 甲虫目――科の昆虫。季語の「鼓虫、まいまい」はこれのことで、夏の季語。
34 ――列島はかつて日本の領土だったので、その名がつく和名の植物は多い。
36 晩秋の季語。『山暮れて――の朱(あけ)を奪いけり』は、蕪村の句。
38 誕生日が7月24日から8月23日までの人の星座。右下に、三つ並んで見える星を「酒星」と言い、仲春の季語となっている。 
42 もともとは山口県の発祥だが、愛媛県で盛んに栽培されるようになったのでこの名が付いた。蜜柑は冬の季語で、夏蜜柑は夏の季語。
44 子供のくせにおとなびていること。
45 沸いた鉄瓶の湯に徳利をつけるというのが定番。冬の季語。
46 男子の体操競技種目の一種。パリ五輪でのこの種目の種目別金メダルは、中国の劉洋が取得。
47 漢字では瓜。瓜の花は初夏の季語。西瓜(すいか)は初秋の季語。南瓜(かぼちゃ)は仲秋の季語。冬瓜(とうがん)は初秋の季語。糸瓜(へちま)は秋の季語。
51 夏の季語。『――や昨日の誠今日の嘘』は正岡子規の句。――に例えて人の心の移ろいやすさを詠んでいる。
53 坂本――は幕末の土佐藩士。慶応3年11月15日に京都河原町通蛸薬師下ルの近江屋において暗殺された。
56 日本では多くが冬鳥。――鍋、じぶ煮などとして食べられてきた。冬の季語。芭蕉の句に、『海暮れて――の声ほのかに白し』がある。
57  軒先などから滴り落ちる雨水。室生犀星の句に、『鮓の石――の穴あきにけり』があるが、季語は「酢(すし)」で酢は夏の季語。
59 現在の世。
61 手術的な方法によって病気やけがなどを治療する医学の分野。
62 パリ五輪の予選リーグで男子サッカーチームは――の3連勝だったが、決勝トーナメントでスペインに完敗した。
63 関西でははまちと言う。夏の季語。
65 商業――、学園――、――伝説、――対抗野球。
66 「鳴く昆虫」の一つ。晩秋の季語。芭蕉の句に、『やがて死ぬけしきは見えず――の声』がある。
67 国家や社会を構成する人々。

ヨコのカギ
1 晩春の季語。『――や月は東に日は西に』は、蕪村が六甲山地の摩耶山(まやさん)を訪れたときの句。
4 台風のこと。秋の季語。蕪村の句に、『鳥羽殿へ五六騎急ぐ――かな』がある。
7 二十四節気で、立冬から大雪の前日までのこと。冬の季語。夏目漱石の句に、『――や竹伐る山の鉈(なた)の音』がある。
11 漢字で氷柱と書く。晩冬の季語。高浜虚子の句に、『世の中を遊びごゝろや――折る』がある。
12 別名を都鳥と言う。都鳥は冬の季語。
13 金沢の奥座敷として知られる――温泉は、竹久夢二ゆかりの温泉地としても知られている。
14 三十六。
15 晩秋の季語。『――くえば鐘が鳴るなり法隆寺』は、正岡子規の句。
16 2013年から2019年までアイドルグループ・ゆるめるモ!に在籍。「ちゅ、多様性。」で日本レコード大賞2023特別賞を受賞した歌手。
18 七十二。
19 「塩3:糀5:蒸し米8」の配合をそのまま名前にした、こうじ漬けの漬け床。
21 広島県福山市にある沼名前神社で行われる、矢を放って一年の悪鬼を祓い、民の無病息災を祈る年頭行事。初春の季語。
24 凹の反対語。
25 2020年の「今年の漢字」第1位。
26 社会や組織などの中での、その人の置かれている位置。
27 別名ふか、わに。冬の季語。
30 夏の夕方屋外や縁側などに出て涼むこと。晩夏の季語。芭蕉の句に、『あつみ山や吹浦かけて――』がある。
33 北朝鮮により横田めぐみさんが――されてから、47年が経過している。
35 竹や針金の枠に袋状の網を張り、柄をつけ、魚をすくうのに使う小形の網。
37 日本には、オオ――、イヌ――、オジロ――の3種類が生息している。冬の季語。
39 東京で正午なら、サマータイム中のパリでは午前――。
40 ――工作は、小学校の教科の一つ。
41 ――の実は晩秋の季語。正岡子規の句に、『――の実を拾ひに来るや隣りの子』がある。
43 日本の童話『安寿と――』で、――は安寿の弟にあたる。
45 昨日の明日は今日。では今日の明日は?
46 「家内は所用で出かけています。」
48 第二次大戦後に米軍基地が置かれた神奈川県中北部の市。
49 夏季に行われる神社の祭り。祭だけで夏の季語。
50 冬の渡り鳥、ガンの別名。晩秋の季語。芭蕉の句に、『雲とへだつ友かや――のいきわかれ』がある。
52 水辺や湿地に生える春の七草の一つ。春の季語。芭蕉の句に、『我がためか鶴はみのこす――の飯』がある。
54 ――の実は晩秋の季語。村上鬼城の句に、『――の実の落ちて駆け寄る鶏三羽』がある。
55 輪かんじきを略した言葉。かんじきは冬の季語。一茶の句に、『かじき佩いて出でても用はなかりけり』がある。
58 かつらなどでなく、本来生えている髪の毛。
60 未来の物事を予測して言うこと。
63 4LDKのL。
64 自由律俳句の俳人。種田――の代表作に、「うしろすがたのしぐれてゆくか」「分け入つても分け入つても青い山」等がある。
66 伝染病の一つ。下痢、高熱などの症状を呈す。晩夏の季語。日野草城の句に、『おもかげのなおうるわしき――かな』がある。
67 急な傾斜地に、階段状に作った田。
68 伊勢神宮や鳥羽水族館がある観光地。
69 地面や岩の間などからわき出る、きれいに澄んだ水。夏の季語。芭蕉の句に、『城跡や古井の――まず問わん』がある。
70 仲夏の季語。芭蕉の句に、『――を集めて早し最上川』が、蕪村の句に、『――や大河を前に家二軒』がある。

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アポイ岳

2024-08-03 05:30:00 | 山行・旅行
アポイ岳(標高810m)は言わずと知れた花の名山である。田中澄江氏も「花の百名山」と「新・花の百名山」の両方に選んでいるが、それ以前からこの山は固有植物が多いことで有名だった。
もう一つアポイ岳を有名にしているのが、世界でも珍しい橄欖岩(かんらんがん)地質である。ご存じの方も多いと思うが、両者は大いに関係している。

日高山脈は約1,300万年前に、2つの大陸プレートが衝突して生じた。アポイ岳はその南端に位置している。大陸衝突の際、地殻の下にあるマントルの一部が突き上げられ現れたのがアポイ岳である(火山以外のたいていの山は地殻の隆起によって生じている)。そのためこの山は橄欖岩(かんらんがん)という、極めて珍しい地質でできている。
橄欖岩には一部の植物の生育を阻害する成分が含まれており、そのためアポイ岳の植生は極めてユニークになっているのである。

さて、トムラウシ山から下山して、次に向かったのがアポイ岳である。夕刻に登山口近くのキャンプ地に着いて、テントを張った。

ハイキングの様子をご覧いただく前に、田中澄江氏の「花の百名山」の一節をご覧いただきたい。
『南にのびた日高山脈が、襟裳岬で太平洋に沈み込もうとする直前に、辛うじて一息入れてふみとどまった形で、東にも西にも海をしたがえてそびえたったのがアポイ岳である』
アポイ岳の地理的条件を説明するのに、これほど分かりやすい文章を他に知らない。併せて地図をご覧になるとその地理がよくお分かりになると思う。

■ 小さな縮尺の地図(地図をクリックすると大きくなります。)


■ 軌跡を記した地図(地図をクリックすると大きくなります。)


それでは出発しよう。
翌朝、5時55分にキャンプ場を出発した。アポイ岳ジオパークビジターセンターの脇が登山口となっている。キャンプ場の受付もビジターセンターだった。
 

登山道には一合目から九合目まで標柱が立っており、五合目までは遊歩道のように整備された道が続いていた。
 

また、ヒグマが出没するため、クマ除けの大きな鐘も複数設けられていた。


最初に観た花はきれいなハクサンシャクナゲだった。まだ標高が100m程度しかない所にハクサンシャクナゲが咲いているのに驚いた。ハクサンシャクナゲは、標高が380m付近にある避難小屋付近まで、たくさん観られた。
・ハクサンシャクナゲ(白山石楠花、Rhododendron brachycarpum、ツツジ科ツツジ属シャクナゲ亜属の常緑低木)


写真のようにベンチがある休憩所が五合目までに5ヶ所あった。親切この上ない。


大きな看板に書いてある説明もありがたいが、小学生が作った標語が身に刺さるのではないだろうか。


また登山道脇の樹木に樹名板が取り付けられていて、これも親切なことで嬉しかった。
  

樹名板が取り付けられていた樹木は、この他にミヤマハンノキ、トドマツ、ミズナラ、キタコブシ等があった。
五合目近くで観たハクサンシャクナゲ。


7時15分に五合目にある避難小屋に到着した。
 

五合目か先は背の高い樹木がなくなり、亜高山帯から高山帯の趣となった。標高が810mしかない山でこれだけ亜高山帯から高山帯の趣があるのは、高緯度であることに加え、過酷な気象条件が関与しているのだろう。
登山道には岩が露出していて、その隙間や草地にイブキジャコウソウが咲いていた。
これまでこの花を見た山は、谷川岳や尾瀬の笠ヶ岳といった主に蛇紋岩質の山だった。橄欖岩や蛇紋岩はマグネシウムを多く含んでいるが、イブキジャコウソウはそういった地質を好むようだ。
・イブキジャコウソウ(伊吹麝香草、Thymus quinquecostatus 、シソ科イブキジャコウソウ属の小低木)
日本では、北海道、本州、九州の、温帯から寒帯の石灰岩、蛇紋岩、安山岩地帯に広く分布する。








 

続いて観たのは黄色い花だった。葉を観るとキンロバイのように思えた。この植物も蛇紋岩質や石灰岩質の山に生育するようだ。
・キンロバイ(金露梅、Dasiphora fruticosa、バラ科キンロバイ属の落葉小低木)
日本では、北海道(夕張山地の崕山(きりぎしやま)・芦別岳・アポイ岳)、本州(早池峰山・焼石岳・船形山・谷川山系・至仏山・八ヶ岳・南アルプス)、四国に分布し、亜高山帯から高山帯の蛇紋岩地や石灰岩地の岩礫地に生育する。




七合目付近で観たのは、オトギリソウの仲間のようだった。図鑑で調べるとこの山の固有種の一つであるサマニオトギリと分かった。「サマニ」はこの山がある様似町のことだが、名前の由来はアイヌ語の「サンマウニ」(朽ち木のある所の意)とのことだ。
順序が逆になったが、「アポイ」はアイヌ語の「アペ(火)・オイ(多い所)・ヌプリ(山)」が略されたもので、「大火を焚いた山」という意味とのことである。 昔、アイヌの人々がこの山で火を焚き、鹿の豊猟をカムイ(神)に祈ったという伝説に由来している。
・サマニオトギリ(様似弟切、Hyericum samaniense、オトギリソウ科オトギリソウ属の多年草)




続いて白い花を観たが名前が分からなかった。やはり図鑑で調べたら、この山の固有品種の一つであるアポイハハコの蕾のようだった。
・アポイハハコ(別名タカネヤハズハハコ;あぽい母子、Anaphalis alpicola f. robusta、キク科ヤマハハコ属の多年草)




 



登山道には岩場も多く、雨の日は滑りそうに思えた。
 

北側に日高山脈の山々が連なるのが見えた。標高は高くないものの、険しそうな稜線が続いて見えた。


九合目まで来ると頂上はもうすぐだ。不思議なことに山頂には樹木が林立して見えた。


九合目の先で観たのがこの花だ。田中澄江氏がこの山を代表する花として挙げたアポイマンテマだ。この山の固有変種である。実物を観るのはもちろん初めてだった。
・アポイマンテマ(あぽいまんてま、Silene repens var. apoiensis、ナデシコ科マンテマ属の多年草)




8時45分に山頂に到着した。
 

山頂は樹木に被われていて展望は利かなかった。


山頂に祀られていた祠に手を合わせ、10分ほど休憩して山を下りた。


帰り道で少し離れたハイマツの中にセリ科らしい花を観たが、名前は分からなかった。


三合目辺りまで下った所でエゾシカに遭った。珍しいことではないようだ。


11時13分にテントへ戻った。

アポイ岳 (完)
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