shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

小荒島岳 - 雲海に浮かぶ白山連峰、ササユリ探訪ハイキング

2023-06-29 05:30:38 | 山行・旅行


作家で登山家の深田久弥氏が、福井県から選んだ唯一の日本百名山が荒島岳(標高1523m)である。
荒島岳に登るコースは4つある。そのうち中出(なかんで)コースは山の北西側から登るので、夏場は涼しくてよい。深田久弥氏が登ったのもこのコースである。

中出コースは途中に小荒島岳(標高1186m)を経由する。
今回は膝の負担を考慮して荒島岳ではなく小荒島岳を目指した。
小荒島岳に登ると白山連峰を眺望できるし、登山道では季節の花も楽しめる。ということで早朝に登山口を出発した。


6月25日、4時45分に中出コースの駐車場を出発した。初めは舗装された林道を歩く。日の出の時刻を過ぎても山陰(やまかげ)なので涼しい。
道端に咲くエゾアジサイ(アジサイ科アジサイ属の落葉低木)がきれいだった。
 

林道を7~8分歩くと登山口を示した標識があり、そこで舗装路から離れるが、この先も林道を30分ほど歩いた。


途中では多くの山野草が観られた。
クルマバナ(シソ科トウバナ属の多年草)だろうか。登山口付近に多く観られた。


クララ(マメ科クララ属の多年草)のように思う。群生していた。


オカトラノオ(サクラソウ科オカトラノオ属の多年草)。数は少なかった。


ヒメジョオン(キク越年草科ムカシヨモギ属の越年草)。標高700m付近まで観られた。


ノアザミ(キク科アザミ属の多年草)だろうか。数多く観られた。


タケニグサ(ケシ科タケニグサ属の多年草)だろうか。


エゾアジサイも多く観られた。北陸の山でよく観られる。


林道が終わり登山口に入る。しかし5~6分歩くと再び林道と交わる。このように林道と交差しながら標高を上げていく。
 

自信はないが、ハナチダケサシ(ユキノシタ科 チダケサシ属の多年草)だろうか。一緒に写っている小さな花はドクダミだ。


植林された杉林の中を登っていく。道が濡れているので所々滑るが、危ないところはない。


ウツギ(アジサイ科ウツギ属の落葉低木)の花がまだ咲いていた。
 

こちらはタツナミソウ(シソ科タツナミソウ属の多年草)のようだ。


コアジサイも多く観られた。花色は白色と薄青色が観られた。
 

ブナ林に入ってきた。こぼれてくる光がやさしい。
 

カラマツソウ(キンポウゲ科カラマツソウ属の多年草)が所々で観られた。白山で多く観られるモミジカラマツは観られなかった。
 

シライトソウ(シュロソウ科シライトソウ属の多年草)の小さな群落も観られた。


この植物は詳しく観ていないが、ヤマサギゴケ(サギゴケ科サギゴケ属の多年草)かもしれない。写真を拡大して観ると茎や萼に腺毛がたくさん見える。


ヤマボウシ(ミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜属の落葉高木)に花が咲いていた。この樹は山頂にも見られた。


マタタビ(マタタビ科マタタビ属の落葉蔓性木本)が観られた。表向きの白い葉の裏側は緑色だが、表が緑色の葉の裏側は白くない。花はまだ咲いていなかった。


ガマズミ(ガマズミ科ガマズミ属の落葉低木)に花が残っていた。ミズキでした。keitannさんから教えていただきました。画像を拡大すると4弁花だと分かります。


ヤマツツジ(ツツジ科ツツジ属の半落葉低木)は標高の低いところでは花が散っていたが、この辺りでは残っていた。


ブナ林の朝の陽射しは暑さを感じさせない。ヤマドリの親子が横切っていった。幼鳥は尾羽が短く、ライチョウの子供に似て見えた。


藪の中でも鳥の気配があった。眺めていたら斜めの樹に止まった。


さらにその樹のてっぺんに移り、飛び立っていった。カケスだった。


この辺りから探していたササユリ(ユリ科ユリ属の多年草)が見られ出した。全部で15~20株は咲いていたように思う。選りすぐってご覧いただきたい。








木々の隙間から白山が見えた。雲海に浮かんでいた。
これまでゆっくり歩いていたが、山頂でこの景色を観たくて膝の痛みも忘れて駆け上がった。

間に合った。


 

小荒島岳山頂からの荒島岳。今回は登らずにここで引返すことにした。


夏の陽射しをいっぱいに受ける山頂は暑かった。早々に退散して、駆け上がってきて撮らなかった花を撮りながら下山した。

アカモノ(ツツジ科シラタマノキ属の常緑小低木)。


アザミの仲間。登山口近くで観たアザミとは葉の形が違うように見える。
福井県自然保護センター発行のFUKUI NATURE GUIDE 第23号によると、福井県に産する主なアザミ属の種は30種ほどあり、その中で主なアザミとして14種が上がっている。それらを国立科学博物館発行の「日本のアザミ」で照合したが、該当するものが見当たらなかった。
これもノアザミなのだろうか。


ギンリョウソウ(ツツジ科ギンリョウソウ属の多年草)。
 

9時48分に駐車場に到着した。
YAMAPの記録では、活動時間 5時間3分(うち休憩時間38分)、距離7.5km、累計標高差 875m だった。


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初めての恵那山ハイキング

2023-06-28 05:30:51 | 山行・旅行
初めて恵那山(えなさん、標高2191m、日本百名山)に行ってきました。
恵那山は長野県と岐阜県の県境に位置する山で、中央自動車道の恵那山トンネルが通っています。

関東に住んでいると、高速道路のトンネルが通る山というと谷川岳を思いますが、恵那山にトンネルが通ったのは谷川岳より10年も前の1975年です。
恵那山トンネルは、完成当時は日本一長い道路トンネルでした。長さは8.5kmあります。

歩いたのは広河原ルートで、恵那山への最短コースです。ヤマケイオンラインから引用した地図と、実際に歩いた際のYAMAPの歩跡を上げておきます。




YAMAPのログでは、活動時間 8時間3分(うち休憩時間 52分)、距離 11.3km、累計標高差 1190mでした。
それでは歩いた順にご覧いただきましょう。
広河原の駐車場を出発したのは5時20分でした。最初は林道(峰道林道)を歩きます。途中で観た花は少なく、ひたすら歩きました。
 

コアジサイ(アジサイ科アジサイ属の落葉低木)を見かけました。


バライチゴ(バラ科キイチゴ属の落葉低木)には蕾のものも、実が生っているものもありました。
 

このトンネルをくぐると、すぐに林道を離れて登山道に入ります。


その近くに咲いていたのがこの花です。花はバイカウツギに似ていますが、バイカウツギより大きいように思いました。


5時55分、ここで林道を離れて登山道に入ります。広河原登山口と記された標識がありました。ここから山頂までは3.1kmです。
すぐに川を渡ります。
 

登山道は急登と写真のような緩やかな道が交互に現れ、歩きやすかったです。
300mごとに標識があるのもありがたいです。でもこの距離は直線距離でないかと思うくらい、長く感じました。
 

登山道に入って1kmほど歩いたところに、ユキザサ(ユリ科マイヅルソウ属の多年草)の群生が観られました。
 

登山口から1.2km歩いて来ました。どうもこのところペースが上がりません。ここまでずいぶん多くのハイカーに追い越されました。ここで一休みです。


ナナカマド(バラ科ナナカマド属の落葉高木)に花が咲いていました。


尾根に上がったので晴れていれば木曽山脈(中央アルプス)の山々が見えるのですが、この日は曇っていて残念でした。


標高2000m辺りから大きな針葉樹が増えてきました。


残り1km、急登が続きます。


残り300mでここからが長かったです。地図で観る以上に急でした。


先に空が見えて頂上かと思ったら、まだ先がありました。


9時20分に頂上(恵那神社奥宮)に着きました。途中ずいぶん休んだのに、コースタイムより10分早かったです。
 

頂上に展望台がありました。上がってみましたが何も見えませんでした。
 

この先に避難小屋があるので行って見ることにしました。
恵那山には恵那神社奥宮を含めて7つの神社が置かれていて、パワースポットとしての人気もあるようです。
先ずは恵那神社奥宮です。


続いて六乃宮「葛城社」です。


五乃宮「富士社」です。社の造りは六乃宮と同じようです。


恵那山山頂小屋に着きました。中に入って着替えをし、持参したパンを食べました。
 

四乃宮「熊野社」は避難小屋の先にありました。社の造りが六乃宮、五乃宮とは違いました。


さらに進むと恵那山最高点の標識があるところに着きました。最高点を踏んで引返すことにしました。


この先に三乃宮「神明社」、二乃宮「劍社」、一乃宮「一宮社」がありますが、行っていません。

恵那山は山頂付近まで樹木に覆われていて、高山帯はありません。山頂付近には山で観られる植物が多いので、登山道から見られる範囲でこれらを探してみることにしました。
ドウダンツツジ(ツツジ科ドウダンツツジ属の落葉低木)です。


こちらはサラサドウダン(ツツジ科ドウダンツツジ属の落葉低木)です。数はドウダンツツジよりサラサドウダンが多いようでした。
 

アズマシャクナゲ(ツツジ科ツツジ属シャクナゲ亜属の常緑低木)のようです。
 

コメツガ(マツ科ツガ属の常緑針葉樹)だと思います。


登山道の足元にも、いろいろな植物が観られました。


イワカガミ(イワウメ科イワカガミ属の多年草)です。
 

ミツバオウレン(キンポウゲ科オウレン属の多年草)のようでした。
 

ツマトリソウ(ヤブコウジ科ツマトリソウ属の多年草)のように見えました。隣はその蕾でしょうか。
 

ゴゼンタチバナ(ミズキ科ミズキ属ゴゼンタチバナ亜属の多年草)が1輪咲いていました。右手前の4枚の葉もゴゼンタチバナかもしれません。


地面に這うように広がる、細い葉の植物は何でしょう? 先の写真にも写っています。
旅先にも図鑑を持ってくるべきでした。
自宅に戻って調べたところ、ヒカゲノカズラ(ヒカゲノカズラ科ヒカゲノカズラ属 )という広義のシダ植物のようでした。


恵那山は、新・花の百名山に選ばれています。
その中で、代表的な植物として上げられているのがズダヤクシュとオオチドリです。今回の山行では気づきませんでした。

下山路も同じ道を通り、13時22分に駐車場に着きました。
最後の写真は、登山口近くの川の流れと、登山道で観たコケです。
川では顔を洗うのにメガネを外し忘れて、メガネごと洗ってしまいました。
コケの写真はめったに撮りませんが、撮ってみるときれいですね。
 

この後、昼神温泉の湯で汗を流し、岐阜県を経て福井県へ向かいました。

初めての恵那山ハイキング(完)


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6月中頃に咲いた花 - 我が家の庭

2023-06-23 13:09:44 | みんなの花図鑑
明日からはしばらく梅雨の晴れ間のようです。晴れ間には山へ出かけています。
出かける前に、今月19日から24日までに庭に咲いていた花をまとめました。
珍しい花はありません。季節の証としてご覧いただこうと思います。

アガパンサスが咲き出しました。全部で7株あります。




アジサイはこの季節元気です。昨冬強剪定したので花数は少ないですが、咲いてくれて嬉しいです。


キキョウの花の数が増えました。


白花も咲いています。


5月に咲いていたキキョウソウがまた咲き出しました。




ツユクサが元気です。今年は数が増えました。半分ほどを除いています。右はアオジソの葉です。


ツタバウンランも元気です。サツキに絡まるので、ずいぶん除きました。


こちらはナス科の花のようです。野菜屑をプランターに埋めた所から生えてきました。ピーマンではないかと思います。




レモンの二番花が咲き出しました。先に咲いた花からは大きな飴玉くらいの大きさの実が育っています。


ヒメツルソバも数が増えて、だいぶん除きました。可愛い花で孫のお気に入りです。


こちらはいただきもののブライダルベールです。メキシコ原産のツユクサ科の多年草です。鉢で育っています。




今週初めにコムラサキの花が咲き出しました。




ブッソウゲ(ハイビスカス)も咲いています。


ダリアの隣にグラジオラスが咲き出しました。切り花にして生けようと思います。






今朝、ウグイスとホトトギスの声を聞きました。カメラを持って外に出たときには既に見当たらず、観たのはスズメとカワラヒワでした。
 

バラも咲いていますが、雨にあたって残念です。
今週はこの後旅に出ます。すぐにご返事ができませんので、コメント欄は閉じさせていただきます。
皆さまの所へも伺えません。あしからずお許しくださいませ。
次回のブログアップは月曜日以降で、その際は山の様子をお届けできると思います。




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尾瀬・富士見下からアヤメ平 - ショウキラン、ハクサンチドリなど(後編)

2023-06-18 17:39:34 | 山行・旅行
この記事は、尾瀬・富士見下からアヤメ平 - ショウキラン、ハクサンチドリなど(前編)からの続きです。

6時50分に富士見峠に到着し、そのままアヤメ平へ向かいました。
ここからは2年前に歩いたことがある道です。

富士見田代にはイワカガミ(イワウメ科イワカガミ属の多年草)やミツバオウレン(キンポウゲ科オウレン属の多年草)が咲いていました。ショウジョウバカマ(メランチウム科ショウジョウバカマ属)は花が終わっていました。
 

燧ヶ岳(標高2356m、日本百名山)が見えてきました。


いちばん観たかった花のひとつ、タテヤマリンドウ(リンドウ科リンドウ属の多年草)が現れました。この時期の尾瀬を代表する花のひとつだと思います。


タテヤマリンドウとイワカガミの群落です。


チングルマ(バラ科ダイコンソウ属の落葉小低木)も所々で咲いていました。




数カ所でヒメシャクナゲ(ツツジ科ヒメシャクナゲ属の常緑小低木)も観られました。


7時10分にアヤメ平に到着しました。ベンチ脇にザックを降ろし、軽食を摂った後カメラだけを持って散策しました。




越後三山がきれいに見えていました。左から八海山(標高1778m)、中ノ岳(同2085m)、越後駒ヶ岳(同2003m、日本百名山)です。


大白沢山(同1942m)の奥に平ヶ岳(同2140m、日本百名山)が見えました。


平ヶ岳のアップです。


至仏山(同2228m、日本百名山)です。


再び、燧ヶ岳(同2356m、日本百名山)です。


先にも書きましたが、この日はずいぶんハイカーが多く来ていました。7時を過ぎていたので鳩待峠からのハイカーが多いようでした。
絶好の晴れの日で土曜日ですから人が多いのは仕方ないことです。この分だと尾瀬ヶ原を歩くには渋滞が出そうですし、テント場も混み合うことでしょう。
この日はこれで帰ることにしました。

帰路には富士見峠のベンチでゆっくりとお茶を飲みました。後は林道をてくてく歩いて帰るだけです。
往きにも観た南側に広がる光景です。赤城山(標高1828m、日本百名山)の姿が勇壮です。霞がかかって、富士山(同3776m、日本百名山)の姿は肉眼で何とか見えましたが写真には写っていません。
写真左の高い山は、日光白根山(同2578m、日本百名山)だと思います。


帰りの林道で観た花をご覧いただきます。
先ずはハクサンチドリ(ラン科ハクサンチドリ属の多年草)です。往きには気づきませんでした。




ショウキラン(ラン科ショウキラン属の多年草)です。これも往きには気づきませんでした。
ショウキランを観るのは平標山、常念岳に続いて3回目で、尾瀬では初めてでした。






後は珍しい花は観られませんでした。
こちらはズダヤクシュ(ユキノシタ科ズダヤクシュ属の多年草)だと思います。


こちらはハナニガナ(キク科ニガナ属の多年草)で、早朝には花が閉じていました。舌状花は8~10個ありました。


次は頭花の径が1cmほどの小さな花で、ヤマニガナ(キク科ニガナ属の二年草)かもしれません。
 

最後に林道を歩いていて見かけた背の高い樹木をいくつかご覧いただきます。
名前は写真の後に挙げておきます。但し樹名板が付いているわけではありませんので、間違いがあるかもしれません。


オオシラビソ(アオモリトドマツ)だと思います。

 
ホオノキです。

 
ブナです。後にダケカンバが写り込んでいます。

 
ミズナラだと思います。

9時48分に富士見下に無事に下山しました。
10時過ぎにに戸倉を通りましたが、第一駐車場(280台駐車可能)は満車で、第二駐車場(250台駐車可能)も9割方埋まっていました。帰ってきて正解だと思いました。


温泉に浸かり食事をして家に帰ると15時過ぎだったので、テニスができました。
翌日はさすがに筋肉痛が出ました(笑)



尾瀬・富士見下からアヤメ平 - ショウキラン、ハクサンチドリなど 完
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尾瀬・富士見下からアヤメ平 - ショウキラン、ハクサンチドリなど(前編)

2023-06-18 14:01:31 | 山行・旅行
今年も尾瀬のトップシーズンとなりました。
毎年、春から秋にかけて何度か出かけていますが、尾瀬は広いのでまだまだ歩いていないルートがたくさんあります。
今回は群馬県側の富士見下から入山し、アヤメ平に立ち寄った後、見晴でテント泊し、富士見下へ戻る計画を立てました。

ところがアヤメ平へ7時過ぎに着いた時点でハイカーの多いこと。2年前の6月に歩いたときには1人しか出会わなかったのに、今回は10人ほどに出会いました。
この調子で尾瀬ヶ原に行けばどれだけ人が多いことかと思うと、気が滅入ってしまいました。
結局、来た道を引返して帰ってきました。重い荷物を背負って5時間あまり歩き、富士見下に10時前に下山しました。YAMAPの記録では、活動時間5時間11分、距離13.8km、累計標高差701mでした。


群馬県側から尾瀬に入るには、鳩待峠(1591m)、富士見峠(1883m)、三平峠(1760m)のいずれかを越えていきます。
鳩待峠まではバスの便があり、もっとも多くのハイカーが利用します。逆に富士見峠は歩行距離が長く、群馬県側からの尾瀬への入山口としては、もっとも利用者が少ない所です。
車で行けるのは富士見下までで、そこから富士見峠まではコースタイム2時間30分です。

今回は静かな山行を(ある程度)期待して、早朝4時37分に富士見下を出発しました。先ずは富士見峠からアヤメ平へ向かいます。
計画ではアヤメ平から富士見峠へ戻り、竜宮十字路を経由して見晴でテント泊し、翌日は直接富士見峠を経て富士見下へ下山するつもりでした。

(尾瀬ハイキング・観光情報 尾瀬ガイドCopyright©2009 https://www.oze-hiking.com All Right Reserved.)

それでは順にご覧いただきたいと思います。
富士見下を出発したのは4時37分でした。20台ほど駐まれる駐車場には車が3台でした。この先林道を歩いて行きます。
 

咲いている花は少なくて、最初に観た花はクルマバソウ(アカネ科アカネ亜科ヤエムグラ属の多年草)でした。クルマバソウはその後たくさん見かけました。


続いて観たのはツボスミレ(ニョイスミレ、スミレ科スミレ属の多年草)のようでした。登りで観たときは花弁が開いておらず、写真は下山時に撮ったものです。
 

次の花は、尾瀬で観られるアブラナ科の植物を検索したら、イワハタザオが出てきましたが、ヤマハタザオ(アブラナ科ヤマハタザオ属の多年草)のように思いました。
登山時には花が開いておらず、下山時に観ればよかったのですが、見逃しました。


標高が1500mを越えると、一旦平らなところに出ました。地図を見ると西側に湿原が広がっています。


この花は名前が分かりませんでした。画像検索の結果、ハリブキ(ウコギ科ハリブキ属の落葉低木)のように思いました。秋に果実が赤く熟すようです。
 

途中水場がありました。この日はザックに1Lあまりを持っていたので、写真だけ撮って通り過ぎました。


標高が1700mを越えた辺りで、マイヅルソウ(スズラン亜科マイヅルソウ属の多年草)とゴゼンタチバナ(ミズキ科ミズキ属ゴゼンタチバナ亜属の多年草)を観ました。
 

写真を撮ったついでに最初の休憩を取りました。近くにナナカマドがあり、既に実をつけていました。


ミツバオウレン(キンポウゲ科オウレン属の多年草)が現れました。ミツバオウレンはこの先の富士見田代でも多く見かけました。


ムラサキヤシオ(ツツジ科ツツジ属の落葉低木)は標高1500m付近から見られましたが、この辺りではまだ花が残っていました。
 

一方ムシカリ(オオカメノキ、ガマズミ科ガマズミ属の落葉低木)は花が終わっていました。


この花も名前が分かりませんでした。画像検索の結果、テングクワガタ(オオバコ科クワガタソウ属の多年草)のようでした。


6時50分に富士見峠に着きました。
 

長くなりますので、この先は後編でご覧いただきたいと思います。
後編に続きますので、前編のコメント欄は閉じさせていただきます。

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6月前半に咲いた花 - 我が家の庭

2023-06-13 21:40:51 | みんなの花図鑑
梅雨に入り、雨の日が続いています。今月我が家の庭で咲き出したお花です。
最初は早咲きのキキョウ(キキョウ科キキョウ属)です。一時は5月末に咲き出したキキョウソウ(キキョウ科キキョウ属)と並んで咲いていました。夏の間ずっと咲いていると思います。
白花もあったのですが、今年咲くかどうか分かりません。




ご存じアジサイ(アジサイ科アジサイ属)です。昨冬に強剪定したので、花数は少ないです。今年は花数が増えるように剪定したいと思います。




メドーセージ(サルビア・ガラニチカ、シソ科アキギリ属)です。毎年咲きますが、今年は株が増えました。




続いて、芝生に生えてきたネジバナ(ラン科ネジバナ属)です。花色が濃いもの、淡いもの、右巻きのもの、左巻きのものがあります。
高いものは30cmほどありますが、10~15cmのものが多いです。






ネジバナが生長してきてから機械による芝生の草刈りを止めています。
今日気づいたのですが、こんな花が芝生に咲いていました。高さは9cm、花径は1.3cmしかありませんでした。
こぼれ種から生長したノースポールだと思いました。


6月に入ってサボテン(エキノプシス・ツチフロラ、花盛丸、サボテン科エキノプシス属)が2度咲きました。
5月に1度咲いているので、合わせて3回咲いたことになります。夕方に開いて翌日の午前中には萎みます。




その他、バラやダリアが咲いていますが、雨にあたって傷んでいます。
バラの香りは雨が降っても変わりませんが、花が傷むので悲しいです。
 

今週末は梅雨の晴れ間が期待できそうなので、山へ出かけようと思います。

おまけの写真です。家で飼ってきたアゲハチョウが羽化しました。飼育容器から出た後、しばらく芝生の上で翅を乾かして、飛んでいったようです。
残念ながら私は山に行っていて、羽化を観ることができませんでした。



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植物クロスワード(36)『白山高山植物園とその周辺の植物』の解答

2023-06-12 05:30:00 | クロスワードパズル


■タテのカギ
1 マツムシソウ科マツムシソウ属の越年草。日本の固有種で、本州の中部地方以北と四国に分布し、高山の風衝の激しい尾根など、やや乾いた草地や砂礫地に生育する。
 
2 田舎に住む男。田舎者。自分を謙遜していうこともある。
3 飛騨方言で、片付け・始末のこと。雪――。
4 ユリ科――属の多年草。7~8月に茎の先端にテッポウユリに似た横向きの緑白色の花を2~4個つける。
 
5 漢字で書くと氷柱。推理小説では凶器として使われたこともある。
6 ♪おどま――ぎり――ぎり ――から先きゃおらんと(五木の子守歌)。
7 ユリ科ユリ属の多年草。5~7月頃に淡いピンク色の花を咲かせる。
 
10 ハマウツボ科の属の1つ。一年草または多年草で草原や山地にはえるごく小型の草本。写真はミヤマ――。
 
12 知能指数を表す略語。
14 サケやマスの魚卵。もともとはロシア語らしい。
15 最近地震が多発している能登半島先端にある市。
19 写真のハクサンハタザオは――科の多年草。高山植物ではなく低山から高山まで分布する。
 
21 ミヤマ――は、セリ科の多年草。高さが50~150cmになる。
 
23 4WD車は――に強い。
24 冬に湿地や水田で観られる全長29cmほどの鳥。漢字では水鶏と表記する。
26 ――より育ちとは、家柄より育つ環境が人柄に大きく影響し、大切であるということ。
27 江戸の遊郭吉原を指す隠語。吉原は一帯が塀で囲まれていて、出入口は大門だけだったので、吉原をそう呼ぶようになった。

■ヨコのカギ
1 シソ科ウツボグサ属の多年草。茎の高さは25~50cmになり、茎には粗い毛がある。花期は7~8月。
 
8 ラン科――属の多年草。石川県では白山周辺で観られるが、稀産の植物で絶滅危惧植物に指定されている。写真はWeblio辞書より借用した。
 
9 ――に鰹節、狐に小豆飯。
11 恐竜が生存していた地質時代は――紀。
12 香魚ともいう淡水魚。
13 ♪屋根より高い こいのぼり 大きい――はお父さん・・。
15 本屋さんに並ぶミステリー、日本語では――小説。
16 白山にも観られるイワ――は、ナデシコ科の――属ではなく、同科のハコベ属の多年草。
 
17 種名が白山の御前峰に由来するゴゼンタチバナは、――科サンシュユ属の多年草。
 
18 アカネ科ヤエ――属の――とは、広い範囲にわたって生い茂る雑草のこと。写真はクルマバソウ。
 
20 受精した胚珠 (はいしゅ) が成熟して休眠状態になったもの。発芽して次の植物体になる胚と、胚の養分を貯蔵している胚乳、およびそれらを包む種皮からなる。
22 それとなく知らせること。
23 泡(あわ)、水泡。
25 2021年、2009年、1997年、1985年、1973年、1961年、1949年、1937年生まれの人は――年産まれ。
26 昨年2月24日にロシアが軍事侵攻をした国。
28 バラ科ナナカマド属の落葉低木。葉の縁は上部に鋸歯があるが下部は全縁。葉の両面は無毛で光沢がなく、裏面は粉白色になる。果序は直立する。
 

過去のクロスワードパズルは、このページ左にあるカテゴリー◆クロスワードパズルからご覧いただけます。
次回の植物クロスワードは、6月10日です。

 
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植物クロスワード(36)『白山高山植物園とその周辺の植物』

2023-06-10 05:30:00 | クロスワードパズル
石川県白山市にある白山(標高2702m、日本百名山)の麓で、今年も白山高山植物園が開園しました。7月15日までの期間限定開園です。
そこで今回は、白山周辺で観られる植物を中心にパズルを作りました。
植物の種名を表す場合は、科・属名と特徴を書いています(属名が種名と同じ場合は属名を――で記載)。
植物の説明は、白山高山植物園のHP、山渓ハンディ図鑑、ウィキペディア、goo辞書を参考にしました。その他の言葉の説明は、主にウィキペディア、goo辞書を参考にしました。    

■タテのカギ
1 マツムシソウ科マツムシソウ属の越年草。日本の固有種で、本州の中部地方以北と四国に分布し、高山の風衝の激しい尾根など、やや乾いた草地や砂礫地に生育する。
 
2 田舎に住む男。田舎者。自分を謙遜していうこともある。
3 飛騨方言で、片付け・始末のこと。雪――。
4 ユリ科――属の多年草。7~8月に茎の先端にテッポウユリに似た横向きの緑白色の花を2~4個つける。
 
5 漢字で書くと氷柱。推理小説では凶器として使われたこともある。
6 ♪おどま――ぎり――ぎり ――から先きゃおらんと(五木の子守歌)。
7 ユリ科ユリ属の多年草。5~7月頃に淡いピンク色の花を咲かせる。
 
10 ハマウツボ科の属の1つ。一年草または多年草で草原や山地にはえるごく小型の草本。写真はミヤマ――。
 
12 知能指数を表す略語。
14 サケやマスの魚卵。もともとはロシア語らしい。
15 最近地震が多発している能登半島先端にある市。
19 写真のハクサンハタザオは――科の多年草。高山植物ではなく低山から高山まで分布する。
 
21 ミヤマ――は、セリ科の多年草。高さが50~150cmになる。
 
23 4WD車は――に強い。
24 冬に湿地や水田で観られる全長29cmほどの鳥。漢字では水鶏と表記する。
26 ――より育ちとは、家柄より育つ環境が人柄に大きく影響し、大切であるということ。
27 江戸の遊郭吉原を指す隠語。吉原は一帯が塀で囲まれていて、出入口は大門だけだったので、吉原をそう呼ぶようになった。

■ヨコのカギ
1 シソ科ウツボグサ属の多年草。茎の高さは25~50cmになり、茎には粗い毛がある。花期は7~8月。
 
8 ラン科――属の多年草。石川県では白山周辺で観られるが、稀産の植物で絶滅危惧植物に指定されている。写真はWeblio辞書より借用した。
 
9 ――に鰹節、狐に小豆飯。
11 恐竜が生存していた地質時代は――紀。
12 香魚ともいう淡水魚。
13 ♪屋根より高い こいのぼり 大きい――はお父さん・・。
15 本屋さんに並ぶミステリー、日本語では――小説。
16 白山にも観られるイワ――は、ナデシコ科の――属ではなく、同科のハコベ属の多年草。
 
17 種名が白山の御前峰に由来するゴゼンタチバナは、――科サンシュユ属の多年草。
 
18 アカネ科ヤエ――属の――とは、広い範囲にわたって生い茂る雑草のこと。写真はクルマバソウ。
 
20 受精した胚珠 (はいしゅ) が成熟して休眠状態になったもの。発芽して次の植物体になる胚と、胚の養分を貯蔵している胚乳、およびそれらを包む種皮からなる。
22 それとなく知らせること。
23 泡(あわ)、水泡。
25 2021年、2009年、1997年、1985年、1973年、1961年、1949年、1937年生まれの人は――年産まれ。
26 昨年2月24日にロシアが軍事侵攻をした国。
28 バラ科ナナカマド属の落葉低木。葉の縁は上部に鋸歯があるが下部は全縁。葉の両面は無毛で光沢がなく、裏面は粉白色になる。果序は直立する。
 

正解は6月12日にアップします。それでは、どうぞお楽しみくださいませ。

 
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谷川主脈縦走(後編)

2023-06-09 06:00:49 | 山行・旅行
この記事は谷川主脈縦走(中編)からの続きです。

2日目は大障子避難小屋から平標登山口までの12.1kmを歩きます。
はじめの計画では5時に出発して14時に登山口(下山口)に到着し、14時20分のバスで越後湯沢に移動するつもりでした。ところが大障子ノ頭で日の出を観ようと思い、1時間半も予定を早めたのでした。
それに膝の調子がイマイチでした。もともと若い頃から膝痛の持病があり、無理をすると歩けなくなります。時間に余裕を持って行動したいと思ったのが、もう一つの理由でした。

3時26分に避難小屋を出ました。まだ真っ暗でしたが、満月の明かりで足元がぼんやり見えました。
ヘッドランプを灯して歩きます。前日に下見をして、危ないところがないのを確認していたので安心して歩けました。
 

大障子ノ頭の少し手前の小高いところで日の出を待つことにしました。ザックからパンを出して食べましたが、相変わらず食欲は進まず半分を残しました。
待っていてもどこから日が昇るのか分からず、山頂まで行き、さらにそこで待つよりも万太郎山の中腹の方が見晴が良さそうに思えたので先へ進みました。
 

周囲が徐々に明るくなってきました。4時34分、万太郎山の頭部が紅く染まり出し、その1分後に一ノ倉岳(標高1971m)の南の鞍部付近から太陽が昇ってきました。




山全体が一段と紅くなりました。


さあ、今日も元気に歩きましょう! お花たちが応援してくれました。
 

万太郎山の急坂を登りきると開けたところに出ました。山頂かと思いましたが、そうではなく土樽へ続く吾策新道の分岐点でした。


山頂はそこから緩やかな道を100mほど歩いた所にありました。もうここまで来ると戻るより先へ進む方が短くなります。
 

山頂では休憩を取らずに下りました。下りは両側が切れ落ちた痩せ尾根を歩いて行きます。アズマシャクナゲが所々に観られて足を止めました。


縦走路は120mほど痩せ尾根を下ったところで、右に見えるエビス大黒ノ頭に向かって右へ折れます。そこからはなだらかな下りがしばらく続きます。
右に折れる手前にミネザクラ(バラ科サクラ属)が咲いていました。
 

右に折れた後の傾斜地にハクサンイチゲのお花畑が広がっていました。カメラの画幅では入り切りません。


そして正面に、これから登るエビス大黒ノ頭と、その向こうに谷川連峰の最高峰、仙ノ倉山(標高2026m)が見えてきました。


万太郎山から下った、標高1730mのところに越路避難小屋がありました。この後アップダウンが続くので、膝にテーピングすることにしました。
避難小屋に入りテーピングをして、食べ残していたパンの半切れを食べました。


避難小屋からさらに下り、標高1568mの最鞍部からエビス大黒ノ頭まで320mの登りです。
今回はこの登りがいちばんきつかったです。お花を見つけると立ち止まり休憩しました。また一度は10分あまり休み、靴を脱いで足のケアをしました。
コバイケイソウ(ユリ科シュロソウ属)の葉と、エンレイソウ(エンレイソウ)です。
 

このカエデ科の樹木はミネカエデだと思います。もう一つの樹木は、帰ってから調べたら、オオコメツツジ(ツツジ科ツツジ属)に似ているように見えました。
 

鞍部付近からずっとミヤマキンポウゲが観られました。赤い実が生る低木は何でしょう?
 

この辺りで靴を脱いで休みました。エビス大黒ノ頭は偽ピークがあり、いっそう疲れます。
 

ナエバキスミレだと思います。
 

解けたばかりの雪渓跡に、ショウジョウバカマとハクサンコザクラらしい花が咲いていました。今回の縦走路で観たハクサンコザクラはどれも青紫色で、白山で見る赤紫色のものとは違うように思いました。
疲れていて、写真はそれぞれ1枚しか撮らずで、しかもボケていて申し訳ありません。
 

振り返って歩いてきた道です。


山頂直下でムシカリ(ガマズミ科ガマズミ属)を観ました。エビス大黒ノ頭は標高が1888mで、山頂付近は笹が多かったですが、ナナカマドなどの低木も多く観られました。


エビス大黒ノ頭に着いたのは8時ちょうどで、当初計画より1時間早い時刻となりました。
 

山頂より仙ノ倉山を望みます。


エビス大黒ノ頭から仙ノ倉山までのコースタイムは1時間10分です。鞍部にエビス大黒避難小屋があります。
お花を観ながら下っていきました。
アズマシャクナゲとハクサンイチゲです。


アズマシャクナゲとエチゴキジムシロです。


避難小屋の前で少し休み、2年前に傷めた足首のケアをしました。そしていよいよラスボスに向けて出発です。
 

中腹で観たエチゴキジムシロとヒメイチゲ(キンポウゲ科イチリンソウ属)です。
 

山頂に着くまでに2度休憩しました。そして、仙ノ倉山(標高2026m)の山頂に9時30分に到着しました。相変わらず当初計画より1時間早いです。


山頂で10分ほど休憩し、平標山に向けてなだらかな道を先ずは一旦下ります。


ここでも赤い道標を見ました。肩ノ小屋から10km歩いて来ました。


この辺りのミネザクラは高く育たず、横に広がって伸びていました。冬場には相当な積雪があるのでしょう。
 

アズマシャクナゲのある風景です。
 

ハクサンイチゲとアズマシャクナゲを入れての平標山、そしてハクサンコザクラです。
 

平標山の山頂までお花畑が続きますが、時期的にはもう少し経つとさらに花数が増えそうです。


山頂までの最後の登りでは力が出ず、休み休み歩きました。完全なハンガーノックでした。
平標山(標高1984m)の山頂には10時41分に着きました。貯金が50分を割りました。背景の積雪がある山は苗場山です。
山頂でカレーパンを食べました。元気が戻りました。


平標山にはこれまで2度来ていました。この山はお花の山として有名です。
九合目付近に広がるハクサンイチゲのお花畑です。
 

樹木の花ではムラサキヤシオ(ツツジ科ツツジ属)が所々で観られ、松手山(標高1614m)を過ぎるとベニドウダン(ツツジ科ドウダンツツジ属)も並んで出てきました。




さらに下っていくとヤマツツジ(ツツジ科ツツジ属)が現れます。国道17号を走る車の音が聞こえてきました。ゴールはもうすぐです。


チゴユリ(イヌサフラン科 チゴユリ属)が並んで咲いていました。


ラショウモンカズラ(シソ科ラショウモンカズラ属)もたくさん観られました。


このお花は何でしょう? キイチゴの仲間だと思うのですが、よく分かりませんでした。




アカモノ(ツツジ科シラタマノキ属)も観られました。


いよいよゴールが近づいてきました。タニウツギ(スイカズラ科タニウツギ属)です。
 

平標登山口(下山口)には、当初予定より4分早い13時56分に着きました。
バスで越後湯沢に行き、そこからJR上越線に乗り、谷川岳の真下を通る清水トンネルを通って土合駅に行きました。そこから国道291号を歩いて谷川岳インフォメーションセンターに戻り旅を完了しました。
途中膝や足首の調子がイマイチでしたが、何とか持ってくれました。長くて充実した山行になりました。
 

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

谷川主脈縦走(完)

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谷川主脈縦走(中編)

2023-06-08 05:29:56 | 山行・旅行
この記事は谷川主脈縦走(前編)からの続きです。





トマノ耳、オキノ耳に登頂し肩ノ小屋へ戻ってきました。
小屋には売店があり、ここで飲料水を補充しました。これから先、大障子避難小屋までは水場がありません。また水場へ下りるには雪渓を10分ほど下る必要があり、アイゼンとピッケルがあった方がよいとのことでした。今回はその装備がありません。明日までの飲料水として、下から担いできた分と合わせて4.5Lをザックに入れました。
ザックが重くなりました。時刻は11時58分で、休憩を減らしたため計画より40分ほど前倒しになっています。この先は歩いたことのない道を進みます。


歩き出すとすぐにハクサンイチゲ(キンポウゲ科イチリンソウ属)の群落が観られました。まさにイチゲロードでした。ハクサンイチゲに混じってイワイチョウやコバイケイソウなどの芽吹きも観られ、これからの季節はもっとお花が増えそうです。
 

80mほど下ると尾根が痩せだしてきて、道の左右が笹に覆われてきます。所々にハクサンイチゲが観られ、そしてハクサンコザクラ(サクラソウ科サクラソウ属)も出現してきました。






黄色い花はエチゴキジムシロだと思いますが、自信がありません。


エチゴキジムシロについてウィキペディアから引用しました。
・本州の滋賀県以北のおもに北陸地方および東北地方に分布し、日本海側山地の落葉樹林の林縁や山の崖地になどに生育する。
・根茎は直立するか斜上し、やや木質化し、太く肥大する。茎は高さ10-20cmになる。
・根出葉は長さ15-35cmになる羽状複葉で小葉はふつう5個、まれに3個または7個あり、小葉の基部に小葉柄はない。
・下部の小葉は小さく、極端に小さくなるか、ときに欠落する。
左に見える小葉のすぐ下に出ている小葉がかなり小さいので、エチゴキジムシロのように思いました。

さて、先に進みましょう。肩ノ小屋を出て20分で中ゴー尾根の分岐に着きました。
ここから正面に見えるオジカ沢ノ頭(標高1894m)から左奥の俎嵓(標高1863m)に続く稜線の景色が、この縦走路のハイライトの一つだと思います。
オジカ沢ノ頭の右には苗場山が、俎嵓の左には遠くに浅間山らしき山容が見えました。


ここからもお花が続きます。シラネアオイ(キンポウゲ科シラネアオイ属)とエチゴキジムシロです。エチゴキジムシロはこの写真の方が特徴が分かるように思います。
 

アズマシャクナゲ(ツツジ科ツツジ属)も所々で観られました。特にオジカ沢ノ頭の基部から山頂にかけてはアズマシャクナゲが多かったです。
 

赤いポストは肩ノ小屋からの距離が記されています。ここは肩ノ小屋から1kmです。そこを過ぎたところで黄色いスミレの群落が観られました。
 

上越地方から東北地方南部にかけての亜高山帯に生える、ナエバキスミレのようでした。


続いてミツバオウレン(キンポウゲ科オウレン属)とキクザキイチゲ ヒメイチゲ(キンポウゲ科イチリンソウ属)が現れました。森林限界を越えたここでスプリングエフェメラルに出会うとは驚きでした。




オジカ沢ノ頭の基部からの登りは岩場が続きます。
 

きれいなアズマシャクナゲや、ベニバナヒメイワカガミ(イワウメ科イワカガミ属)の蕾が元気を与えてくれました。
ベニバナヒメイワカガミは、ヒメイワカガミの赤花種です。葉に目立った鋸歯がないことからヒメイワカガミの仲間だと思いましたが、イワカガミかもしれません。
 

鎖場を過ぎるとミツバオウレンの群落があり、嬉しかったです。
 

もうすぐ山頂です。この花は何でしょう? コメバツガザクラ(ツツジ科コメバツガザクラ属)かもしれませんが、よく分かりません。
 

お花がいっぱいで、写真を撮るのに忙しくて、なかなか山頂に着きません。
 

ようやくオジカ沢ノ頭(標高1894m)に着きました。これから向かう万太郎山(標高1954m)を向いています。


こちらは俎嵓(標高1863m)です。


そして、振り返って谷川岳(トマノ耳、オキノ耳)を観ています。こちらから見るとネコの耳のようには見えません。


オジカ沢ノ頭から少し下ると避難小屋がありました。立ち寄らずに通過します。
 

こちらはイワカガミの蕾のようです。葉の鋸歯がはっきり見えます。続いてはマイヅルソウ(キジカクシ科スズラン亜科マイヅルソウ属)の蕾のように見えました。
 

続いてはハクサンイチゲの群落と、キクザキイチゲの群落です。
 

結局、大障子避難小屋には14時20分に着きました。計画より50分早かったです。途中小さなパンを食べただけで休憩時間が短かったためだと思います。
この日は食欲がなくて、夕食もパンを一つ食べただけでした。
夕方に大障子ノ頭まで散策しました。雲が出てきて景色はイマイチでしたが、じっくりとお花が観られてよかったです。
イワカガミです。


この花の蕾は何でしょう?


こちらはエチゴキジムシロだと思います。


ミツバオウレンです。


ハクサンイチゲです。


小障子ノ頭の方へ戻って、避難小屋の写真を撮りました。


最後は同じ場所からオジカ沢ノ頭と谷川岳のパノラマ写真を撮りました。東の空は晴れていましたが、アーベントロートは期待できそうにありませんでした。


この日は早めに就寝し、翌日は日の出前に出発することにしました。

谷川主脈縦走(後編)に続きます。

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谷川主脈縦走(前編)

2023-06-07 05:29:25 | 山行・旅行
6月4、5日で、谷川主脈を縦走してきました。
今回の山行では、ロープウェイの天神平駅を出発し、谷川岳(トマの耳・オキの耳)、オジカ沢ノ頭、大障子ノ頭、万太郎山、エビス大黒ノ頭、仙ノ倉山、平標山を縦走し、平標登山口に下山しました。途中、大障子ノ頭の東にある避難小屋で泊まりました。
トマノ耳までは多くのハイカーで賑わい、また仙ノ倉山・平標山も賑わっていましたが、それ以外では静かな山歩きを楽しむことができました。
歩行距離は19.1km、累計標高差は上りが2121m、下りが2460mで、下りの方が大きいのは出発地点と到着地点で標高が異なるためです。
途中で観たお花のことを中心に、ご覧いただきたいと思います。

登山を開始する前に、関越自動車道下牧PAから観た谷川連峰をご覧ください。右に見える双耳峰が谷川岳(左からトマノ耳、オキノ耳)です。中央のなだらかなピークがオジカ沢ノ頭です。左の荒々しい山はオジカ沢ノ頭の南にある俎嵓(まないたぐら)で、今回は登りません。今回は右(東)から左(西)に向かって歩きました。
また今回歩いた道は、谷川岳から平標山までが上越国境(群馬県と新潟県の県境)になります。


それでは歩いた順に振り返っていこうと思います。
先ずは谷川岳インフォメーションセンターの無料駐車場に車を駐め(8時20分)、ロープウェイで天神平に上がり、そこから登山を開始しました(8時45分)。
歩き出すとすぐに黄色い花が現れました。エチゴキジムシロ(バラ科キジムシロ属)のようでしたが、自信がありません。またシラネアオイ(キンポウゲ科シラネアオイ属)も咲いていました。エチゴキジムシロらしい植物は標高が高いところでも多く観られ、シラネアオイは天神尾根では天狗の留まり場から肩ノ小屋にかけてでも観られました。
 

登山道の谷側にムシカリ(別名オオカメノキ、スイカズラ科ガマズミ属)が観られ、この樹は稜線付近でも観られましたが、標高の高い所では葉が小さく低い所では大きいのが印象的でした。
10分あまり歩くと田尻尾根分岐に到着です。5月中旬に来た時にこの辺りに残っていた雪はすっかり消えていました。田尻尾根分岐を過ぎると、目の前に谷川岳が大きく見えます。
 

さらに2、3分歩くと、山側にイワカガミ(イワウメ科イワカガミ属)とツバメオモト(ユリ科ツバメオモト属)が咲いていました。
谷川岳ではイワカガミとヒメイワカガミが観られます。イワカガミの葉には両側に鋸歯が十数個あり、ヒメイワカガミの葉には1~5個しかないので区別できます。今回はイワカガミが各所で咲いていました。一方、ツバメオモトを観たのはここだけでした。
 

この日は上空に雲がなく、半袖でも暑いくらいの陽気でした。ウグイスやカラ類の鳴き声が時々聞こえていました。
5月中旬にたくさん観られたイワウチワ(イワウメ科イワカガミ属)の花が観られず残念だと思っていたら、熊穴沢避難小屋の手前で1株咲いていて嬉しかったです。また、ショウジョウバカマは、この辺りではすべて花が終わっていました。
 

熊穴沢避難小屋を越えると急登になります。この日の序盤は体調もよく、すいすい登っていきました。それが後々影響したかもしれません。
坂を登ると左側に景色が広がります。
目の前に見えるハイカーが歩いている稜線が天神尾根で、雪渓の先に肩ノ小屋があります。肩ノ小屋から主脈稜線が左(西)に伸びて、中央左のピークがオジカ沢ノ頭です。オジカ沢ノ頭の手前から南に下る尾根が中ゴー尾根で、谷川温泉に続く登山道があります。左の岩稜は俎嵓です。


スミレが咲いていました。最初に観たものは葉に鋸歯があり、その後観たものは大きな全縁の葉をしていました。最初に観たものがミヤマスミレのように思いますが、自信がありません。後のものはスミレサイシンかもしれませんが、自信がありません。
どちらもタチツボスミレのようです。後の写真に写っている大きな葉はマイヅルソウの葉でした。よく見ると後にマイヅルソウの蕾も見えます。keitannさんありがとうございました。
 

黄色い花もたくさん観られました。これはエチゴキジムシロ(バラ科キジムシロ属)ではないかと思いますが、自信がありません。黄色いスミレも観ましたが、ここでは写真を撮りませんでした。
これから歩く山が近くに見えてきて、遠くの山も見えるようになってきました。
 

天狗の留まり場は展望がよく休憩に適したところです。今回は人が多くてスルーしました。
近くに白い花が咲いていました。ミヤマハタザオ(アブラナ科シロイヌナズナ属)のように思いました。また天狗の留まり場を過ぎたところでムラサキヤシオ(ツツジ科ツツジ属)が咲いていました。
 

振り返って見ると出発点の天神平駅とスキーゲレンデがずいぶん下に見えました。しかし今回のルートではまだ歩き始めたばかりなので、気を引き締めました。
やがて雪渓に到達しました。5月に来た頃よりずいぶん雪が減っていました。今回は雪が緩んでいることを想定してアイゼンを持参していません。つぼ足で問題なく登れました。
 

肩ノ小屋に10時59分に到着し、ザックをデポしてトマノ耳とオキノ耳に向かいました。いつもはザックを降ろすとスイスイ歩けるのですが、この日は足が重く感じ、不吉な予感がしました。しかしまだ撤退を考えるような不良はありません。
高度を上げていくと、これから歩いて行く稜線がよく見えました。
 

トマノ耳は一旦パスして、先にオキノ耳へ向かいました。稜線上にはアズマシャクナゲがたくさん咲いていました。
 

アズマシャクナゲの特徴は、雄しべが10本あることと、花冠の上部が5裂なことです(ホンシャクナゲは雄しべが14本で、花冠の上部が7裂)。
 

オキノ耳です。たくさんのハイカーが来ていました。


振り返って観たトマノ耳です。こちらにも人が多かったです。


オキノ耳には11時28分に到着しました。
 

この季節としては遠くの山までよく見えたので、山座同定を試みました(自信はありません)。自分が登った山が見えるのは気持ちが良いものです。


山頂直下にハクサンイチゲが咲いていました。昨年6月にはハクサンコザクラ、ハクサンチドリ、ホソバヒナウスユキソウが観られたのですが、時期が早いためか観られませんでした。
 

戻ってトマノ耳に立ち寄りました。そして肩ノ小屋に戻り、いよいよ歩いたことのない道へ進みます。
 

谷川主脈縦走(中編)に続きます。

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5月後半に咲いた花 - 我が家の庭

2023-06-02 05:30:12 | みんなの花図鑑
この記事を書いている段階で、早くも6月となりました。
ブログの更新を5日間も怠っているのは、トピックスがないことに加えて、僅かに続けている仕事の他に雑用が重なったためです。

トピックスというと、5月22日に飼育しているアゲハチョウの幼虫が蛹になりました。早ければ今週中に羽化しそうです。
週末には外出を考えているので、それまでに羽化しなかったら飼育容器の蓋を開けて、家の外に出しておくしかなさそうです。


四季咲きのバラがずっと咲いています。しかし雨に当たって傷んでいるのが残念です。花は傷んでも香りは傷みません。切り花にして楽しんでいます。
 

さて、5月後半に咲いた花です。珍しいものはありませんが、順にご覧いただこうと思います。
先ずはキキョウソウ(キキョウ科キキョウソウ属の一年草)です。昨年道端に咲いていたものを移植したところ、今年は庭のあちこちから芽が出ました。
そのうち場所がよいものを残して育てたところ、きれいな花を咲かせてくれました。






次はムラサキカタバミです。先日カタバミをまとめてご覧いただきました。その際にも載せましたが、きれいなので再び上げました。


続いてはソヨゴです。風が吹くとうまく撮れないので、切り花にしてかざったものを撮りました。






次はオリーブ(モクセイ科オリーブ属の常緑高木)です。撮影時期が花の盛りを過ぎてしまいました。花が咲いても実が生ったことがありません。
オリーブは自家受粉しにくいので、実を生らせるには別の樹を植える必要があります。
 

最後は我が家の敷地の外ですが、道端に咲いているムラサキツユクサです。我が家ではツユクサが咲いています。
ツユクサの季語は秋(初秋から中秋)です。実際には今の時期と秋に咲きます。一方ムラサキツユクサは、梅雨時期に見かけることが多いように思います。


他にいくつか咲いている花がありますが、いずれにしても珍しいものはありません。今日ダリアが開きました。
おまけの写真は、近所で見かけたシメです。よく鳴いていました。


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