八ヶ岳中信高原国定公園の一角をなす、蓼科山(標高2530m)に登りました。
八ヶ岳連峰の最北に位置する山で、どこから見てもよく目立つ山です。古来から名山と称えられ、八ヶ岳とは別に日本百名山に選ばれています。
深田久弥氏は、著書日本百名山の中で、島木赤彦氏の歌を引いています。草枯丘 いくつも越えて来つれども 蓼科山はなほ丘の上にあり。そんな山でした。
登山口はビーナスラインのスズラン峠(同1760m)を少し茅野側に下ったところにあります。
前日に佐久市内に宿を取り、早朝車で登山口に向かいました。
気温、マイナス10℃。風が無いのでずいぶん暖かく感じます。普段より1枚薄着で登り始めます。
始めの10分ほどは平らな笹原の中を歩きます。急登に差し掛かったところでアイゼンを着用しました。
足元はザラメ状の雪が踏み固められた感じで、岩も出ており、アイゼンが岩に当たるとキイキイ鳴ります。
そんなところを10分ほど歩くと、傾斜が緩くなり、カラマツと笹が生い茂った中の道となります。足元は圧雪で、アイゼンがよく効きます。
木々の隙間に目指す蓼科山が僅かに見えます(心の目で見てください)。
目の前は林ですが、振り返ると山越しに盆地の景色とその向こうに南アルプスが見えます。
1時間ほど歩くと、標高2100mに達しました。そこで紅茶を口に入れ喉の渇きを癒しました。
木々はカラマツからダケカンバやアオモリトドマツに変わっています。目の前に蓼科山が大きくなって現れました。ここからは急登が続きます。
さらに標高を上げていくと、針葉樹林帯が帯状に枯れる縞枯れ現象が現れます。
枯れた木をよく見ると、霧氷が風上に向って成長するエビの尻尾が見えます。霧氷はこの時間多くが溶けて消えていました。
歩き始めて2時間、いよいよ森林限界を越えて、目の前に景色が広がりました。
振り返ると八ヶ岳の全貌と、南アルプスがきれいです。
何度も足を止めて写真を撮りました。写真と撮るには3枚重ねてはめている手袋を2枚外します。長い間そうしていると、指先の感覚が無くなります。
しばらく山頂近くを円を描くように登ると、山小屋が見えてきました。標高2520mにある蓼科山頂ヒュッテです。小屋を入れて八ヶ岳を撮りました。
いよいよ山頂に向かいます。山頂では団体さんが写真撮影をしていて、空くのを待って写真を撮ります。
山頂の上には八ヶ岳ブルーが広がっています。
山頂から八ヶ岳、浅間山、美ヶ原を撮りました。
最後に、蓼科神社にお参りして下山しました。
本日も、無事に下山させていただき、ありがとうございました。
おまけです。下山後、白樺湖温泉で汗を流し、蓼科山の全景を写真に収めようと白樺湖の反対側の山に(車で)登りました。
手前の白く広がっているのが白樺湖です。
最後の1枚は、ビーナスラインから撮った蓼科山の山頂部です。中腹に雪渓のように見える谷の右手を登ったように思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。