goo blog サービス終了のお知らせ 

shuの花日記

山や近所で見かけたお花をエピソードを添えて掲載しています。お花の説明は主にウィキペディア、花図鑑を参考にしています。

カモのまとめ(~2022-23冬)

2023-03-05 05:30:37 | 
そろそろ冬鳥の季節が終わるので、これまでに観たカモについてまとめてみた。
掲載の順序は「決定版 日本のカモ識別図鑑 氏原巨雄・氏原道昭著」の順に従い、特徴も同書から引用した。体長は「山渓ハンディ図鑑7 新版 日本の野鳥」から引いた。
写真は自前のものを使った。記載されていないカモは、まだ観ていない、または写真がないということ。年々更新していきたい。


水面採餌ガモ
■オシドリ
Mandarin duck

カモ目カモ科オシドリ属
Aix galericulata
鴛鴦/L45cm
形、色彩とも際だった特徴を持ったカモ。♂の三列風切の銀杏羽は、帆船の帆に例えられ、このカモの装飾性の高さを示す象徴的な特徴。
<♂>


<左♂、右♀>


■オカヨシガモ
Gadwall

カモ目カモ科マガモ属
Anas strepera
丘葦鴨/L50cm
マガモより小さく、ヒドリガモよりやや大きい中型のカモ。マガモよりスリムな体形で頭は丸みがあり額が高くなっている。嘴はヒドリガモより細長い。飛翔時は白い翼鏡が目立つ。
<左♂、右♀>


<♂>


<♀>


■ヨシガモ
Falcated duck

カモ目カモ科マガモ属
Anas falcata
葦鴨/L48cm
中型のカモ。頭部は前から見ると幅が狭く扁平。後頭の羽毛が♂♀ともにやや長く房状に伸びるが、♀はあまり目立たない。嘴と足は灰黒色。嘴は水面採取ガモの中では細長い。尾羽は短め。
<♂>


■ヒドリガモ
Eurasian Wigeon

カモ目カモ科マガモ属
Anas penelope
緋鳥鴨/L49cm
中型のカモで、マガモとコガモの中間の大きさ。体形はずんぐりとしていて頸、嘴は短め。頭は丸みがあり、額が少し出っ張っている。尾羽は比較的長い。
<左♂、右♀>


<左♀、右♂>


■アメリカヒドリ
American Wigeon

カモ目カモ科マガモ属
Mareca americana
アメリカ緋鳥/L48cm
ヒドリガモと同大かやや大きい中型のカモ。体形はずんぐりとしていて、頭の形は額が高く盛り上がり、嘴は太やや短めめ。青灰色で先端と基部に黒色部がある。足の色は灰色がかった黄土色、灰緑色、灰色。
<♂>


<♀>


■マガモ
Mallard

カモ目カモ科マガモ属
Anas platyrhynchos
真鴨/L59cm
カルガモとほぼ同じ大きさの大型のカモ。水面採餌ガモの中では、太めのがっしりとした胴体で重量感がある。飛翔は、幅広い翼で比較的ゆっくりと羽ばたく。翼鏡は青く、それを挟むように前後に白帯があり目立つ。
<手前♂、奥♀>


<♂>


■カルガモ
spot-billed duck

カモ目カモ科
Anas zonorhyncha
軽鴨/L61cm
大型のカモで、マガモとほぼ同じ大きさ。♂♀の羽色、模様は似通っていて違いが少ない。全身ほぼ黒褐色で顔と頸は淡色。嘴は黒く、先端に目立つ黄橙色部がある。足は赤味のある橙色。翼鏡は群青色で、翼鏡を挟んで前後に狭い白色帯がる。白色帯はマガモより狭く、大雨覆の白色帯はほとんどない個体も多く、個体差がある。大雨覆が通常より広い個体はマガモとの雑種の可能性も考慮する必要がある。


■ハシビロガモ
Northern shoveler

カモ目カモ科マガモ属
Anas clypeata
嘴広鴨[/L50cm
コガモより大きい中型のカモで、平べったい、しゃもじのような大きい嘴が最大の特徴。
<♂>


<♀>


■オナガガモ
Northern Pintail

カモ目カモ科マガモ属
Anas acuta
尾長鴨/L♂75cm、♀53cm
他の水面採餌ガモに比べ体がスリムで頸が長く、尾羽も長い。
<♂>


<♀>


■トモエガモ
Baikal teal

カモ目カモ科マガモ属
Anas formosa
巴鴨/L40CM
コガモより少し大きい小型のカモ。顔の独特の模様が特徴。嘴は黒く足は黄色い。
<左♂、右♀>


■コガモ
Common Teal

カモ目カモ科マガモ属
Anas crecca
小鴨/L38cm
日本で見られる水面採餌ガモでは最小のカモ。飛翔は速くて軽快で、群れでの編隊飛行はシギチドリによく似ている。嘴はほぼ黒く、足は黄土色、緑黄色、緑灰色。
<左♂、右♀>


<♂>


<♀ 非生殖羽>



潜水採餌ガモ
■ホシハジロ
Common pochard

カモ目カモ科ハジロ属
Aythya ferina
星羽白/L45cm
キンクロハジロより大きく、スズガモと概ね同大。嘴の付け根が分厚く顔がやや長い。頭部は横から見ると、中央部が高く盛り上がり、山型に見える。しかし潜水の前後などに羽毛を寝かせると額が低くなり、嘴から一直線になだらかなスロープを描くオオホシハジロに似た形状になるので注意が必要。嘴は先端と基部が黒っぽく、その中間部に淡い青灰色の帯があるのが特徴だが、♂エクリプスや幼鳥、夏期の♀ではこの淡色部が縮小もしくは消失して嘴全体が黒っぽく見えるため、オオホシハジロとの識別は他の特徴も総合して判断する必要がある。翼鏡は灰色~灰褐色で、遠くを飛んでいてもキンクロハジロやスズガモとの区別に役立つ。
<左♂、右♀>


<♂>


<♀>


■キンクロハジロ
Tufted duck

カモ目カモ科ハジロ属
Aythya fuligula
金黒羽白/L40cm
スズガモより一回り小柄でコンパクトな印象を与える潜水採餌ガモ類。横から見た頭部は正方形~円形の印象で、後頭に房状に垂れ下がる冠羽がある。嘴先端部の黒斑はスズガモより広く、ホシハジロより狭い。年齢・性別を問わず、体上面がスズガモ・コスズガモより暗色傾向である点が、識別の目安の一つになる。
<手前♀、奥♂>


■スズガモ
Greater Scaup

カモ目カモ科ハジロ属
Aythya marila
鈴鴨/L45cm
キンクロハジロより一回り大柄でがっしりした印象を与える潜水採餌ガモ類。嘴はキンクロハジロやコスズガモより基部が厚く頑強に見える。頭は前頭部が盛り上がる丸い形状で、冠羽はない。翼上面には次列風切から初列風切に及ぶ白い翼帯があり、キンクロハジロのパターンと概ね同様で、次列風切のみが白いコスズガモとの有効な識別点の一つになる。
<♂>


<♀>


■ホオジロガモ
Common Goldeneye

カモ目カモ科ホオジロガモ属
Bucephala clangula
頬白鴨/L45cm
<手前♂、奥♀>


<手前♀、奥♂>


■ミコアイサ
Smew

カモ目カモ科アイサ属
Mergus albellus
巫女秋沙/L42cm
カワアイサやウミアイサより小型で全体に短い体型。嘴は短く灰色。中・小雨覆の白色部が大きな楕円形のパッチを形成し、飛翔時に目立つ。
<♂>


<♀>


<若鳥>


■カワアイサ
Common Merganser

カモ目カモ科ウミアイサ属
Mergus merganser
川秋沙/L65cm
<左♀、右♂>


<♂>


<♂>


<♀>


【参考】
第53回ガンカモ類の生息調査(全国一斉調査、2022 年1月)結果(速報)より、全国合計羽数を抜粋。
(出典:環境省報道発表資料 第53回ガンカモ類の生息調査(全国一斉調査)結果(速報)2022年06月06日)
1. マガモ    426,378羽
2. カルガモ   190,110羽
3. オナガガモ  152,000羽
4. ヒドリガモ  146,500羽
5. コガモ    139,887羽
6. スズガモ   134,435羽
7. ホシハジロ  100,298羽
8. キンクロハジロ 58,675羽
9. オカヨシガモ  26,375羽
10. オシドリ   24,478羽
11. トモエガモ  22,124羽
12. ハシビロガモ 21,123羽
13. ヨシガモ   12,094羽


コメント (12)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ウメ、ジンチョウゲ、クリス... | トップ | シジュウカラの空中ダンス »
最新の画像もっと見る

12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おはようございます^^ (attsu1)
2023-03-05 06:48:08
さすがshuさん、これだけで、水辺の冬鳥たちの写真集になりますね(@_@)

オシドリ
ほんとこんな綺麗な羽に上手く進化したものですよね
生きている置物のようです(@_@)

ヒドリガモ
このカップル、仲良しすぎ^^
可愛いですねぇ~

ヨシガモ
ヨシガモ、遠くでみれただけで、こんな風に写真が撮れなかったんです。
オオヨシガモ、ヨシガモ、写真で楽しませていただきました^^

ハシビロガモ、
個性的クチバシ、こちらも
進化の過程でこうなったんでしょうね
自然の不思議を感じます

オナガガモ、トモエガモ
こちらでも見ることができました。
数羽でも見ると嬉しくなります^^

ミコアイサ、カワアイサ、
パンダみたいなミコアイサ、最後のカワアイサの♀、
不思議な中に可愛さがありますねぇ~

たくさんのカモたち、楽しませていただきました
ありがとうございます^^
返信する
カモ図鑑 (fukurou)
2023-03-05 08:34:29
shu様
おはようございます。
まるでカモ図鑑ですね。
写真も素晴らしく美しいです。
永久保存版にしたいくらいです!(笑)
まだ見たことのないカモもいます。
そろそろ冬鳥が渡っていく季節になりました。
寂しくなりますね!
返信する
attsu1さん おはようございます (shu)
2023-03-05 09:16:10
コメントありがとうございます。
また、一つ一つに感想を書いてくださり、ありがとうございます。
カモは、元の種からこのように多様に進化していて、とても面白いと思います。
♂・♀の違いがあるカモとないカモが、どうして存在しているのかも不思議です。

本文に記載していますが、カモの特徴は決定版 日本のカモ識別図鑑 (氏原巨雄・氏原道昭著)によりました。
この本には、48種のカモが掲載されています。そのうち1/3を観ることが出来ました。
また、本文の最後に、環境省が行っている、ガンカモ類の生息調査結果の抜粋を追加で載せました。
日本で観られるカモのうち、調査結果が10000羽を超えるものはすべて観られました。
これが1000羽以上となると、ツクシガモ、カワアイサ、ミコアイサ、ウミアイサ、ホオジロガモ、クロガモが加わります。
この中では、ツクシガモ、ウミアイサ、クロガモをまだ観ていません。
来年はこの3種を是非観たいと思っています。
返信する
fukurouさん おはようございます (shu)
2023-03-05 09:20:09
コメントありがとうございます。
お褒めいただき、ありがとうございます。
しかし、まだ17種です。日本で観られるカモの1/3です。
来年は20種になるよう努力したいと思いますが、ハードルは高そうです。
カモはけっこう地域性があるので、全国を旅行することになるかもしれません。

近所の池でもカモの数が減りました。
今年は渡去が早いようですね。
返信する
凄い飛来数 (ran1005)
2023-03-05 16:31:30
どのカモ類もツガイで綺麗に写されていますネ。
図鑑を見ている様です。
オシドリ。ヨシガモ。ハシビロガモ。トモエガモ。スズガモは諏訪湖では見られないカモです。
17種類ものカモをご覧になっても、カモの1/3ですか・・・
見ていないカモを求めて全国旅行⁉
良いですネ。
今年は未だオカヨシガモやホシハジロ・キンクロハジロ・巫女アイサやホオジロガモの♀が数羽残留しています。
此方は未だ朝は零下の日が続いていますので・・・
返信する
ran1005さん こんばんは (shu)
2023-03-05 16:55:34
コメントありがとうございます。
そうですね。仰るように、凄い飛来数です。
第53回ガンカモ類の生息調査で、カモ類の合計は150万羽を越えていますが、実際は調査数を大きく上回る数が飛来しているのではないかと思います。
諏訪湖にはかなり多くの種類が来るようですね。
スズガモはどちらかというと海にいるカモですが、猪苗代湖で観ることが出来ました。
私は海にはほとんど行っていませんので、海にいるビロードキンクロ、クロガモ、シノリガモ、ウミアイサは観ていません。
ホオジロガモもどちらかというと海にいるカモのようですが、諏訪湖に毎年来ているようですね。
来シーズンは海へも出かけようと思います。
全国旅行にはなりませんが、東北、九州などへ出かけるかもしれません。
返信する
とても参考になりました (ninbu)
2023-03-05 19:34:08
shuさん、こんばんは。
カモもとても種類が多く、私は違いがよくわかりません。
今回のshuさんの「カモのまとめ」を見て、とても参考になりました。

冒頭に出てきたオシドリはとても美しい色のカモですね。
ブログで見たことはありますが、私はまだ出会ったことがありません。
恥ずかしながら、オシドリがカモの仲間とは今知りました。(^^ゞ

私はカモを見てすぐわかるのは、カルガモとオオバンくらいです。
また、今まで出会って写真を撮れたのは、オナガガモ、オカヨシガモ、
ホシハジロ、マガモくらいです。

偶然ですが、私も「1年半の野鳥撮りのまとめ」をブログに投稿した
ばかりで、私が撮影したカモも登場しています。(^.^)
返信する
ninbuさん こんばんは (shu)
2023-03-05 20:51:10
コメントありがとうございます。
参考にしていただき、ありがとうございました。

ちなみにオオバンはカモではありません。クイナの仲間です。
ninbuさんの鳥のまとめも拝見しました。
たくさんの鳥を撮ることが出来てよかったですね。
返信する
Unknown (m1960102)
2023-03-05 21:22:58
いつか私もカモの特集をアップします。ヨシガモを撮影できていないのが残念です。
返信する
素敵です! (なつみかん)
2023-03-05 22:07:45
shuさん、こんばんは。
素晴らしいラインアップですね!!
本当に写真集にできますね。
私が一番気に入ったのがヒドリガモのペア。
水鳥のご夫婦は仲良しが多いですが、その中でもラブラブ感がよく出ています。

うらやましいのは沢山あります。
今シーズン見られなかったヨシガモにトモエガモ。
帰るときに立ち寄ってくれないかな~
ミコアイサも近くでは見ていません。
遠くまで何度もお出かけになっているので、これだけの鳥果があるのは当然ですね!
shu鳥図鑑、ぜひご一考を・・・
返信する

コメントを投稿