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百石いだこ祭り -イタコの口寄せ-

2009-08-07 | 青森文化芸術
青森といえば恐山とイタコ。
あまりに有名ですが青森県内のイタコはその人数を減らしています。
80年代には恐山の大祭に20名以上のイタコが参加していましたが、今年は6名のみ。
大変な修行をしてイタコになろうとする人がいないそうですが、伝わっているイタコの作法は消えていく事になるのかもしれません。

青森県でイタコの口寄せがある祭りは、恐山大祭、川倉賽の河原地蔵尊の大祭、それとここ、おいらせ町にある法運寺の百石いだこ祭りです。
法運寺の本堂では4人のイタコが口寄せをしていました。





口寄せを頼むのはほとんどが女性です。
イタコごとに置かれている紙に順番の番号と名前を書き、周りに座って待ちます。
いろいろと作法があるようですが、周りで待っている方に尋ねると皆さん親切に教えてくれます。

亡くなった人を呼び出す事を「魂を降ろす」と言います。
順番が来てイタコの前に座ると、降ろしたい人の名前を告げます。
1人だけを降ろす人もいますが、数名の名前を挙げる人が多いようでした。


謡うように、つぶやくように発するイタコの口寄せに、年配の方から若い方まで肉親の言葉を聞き涙しています。
その言葉を聞き漏らさないために、身を乗り出すようにしながらメモを取ったりしています。

長い待ち時間の間、見知らぬ人と一時の会話をしたり他の人の口寄せを聞いたりと、ここでは普段と違う空気が流れていました。
亡くなった人と交感する期待や不安を誰もが感じている不思議な空間です。


おいらせ町 いだこ祭り
開催日  8月6日・7日
場所   法運寺(青森県上北郡おいらせ町上明堂39)
料金   入堂料 200円 
      口寄せ  下ろす魂一体につき1000円