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感想といえない感想が多いです。

ランボー怒りの改新

2017-07-22 11:05:46 | 小説
モリミーオススメ?で読んだのですが、むむっ、これは!!

まず最初の「佐伯さんと男子たち1993」で、「アホになる」と言う表現に持ってかれた。
この表現、好きだわー、などと、ちょっとしたデジャヴュを覚えながら、本書のタイトルにもなっている「ランボー・・・」へ。
これがね、結構読みにくかった。
今になって思えば、これもちょっとしたデジャヴュなのだろう。ハチャメチャな設定をなぞれば、そんな気がしてくる。

ほうほうの体で読んだ「ランボー・・・」からまたファンタジックな世界観の「ナラビアン・ナイト」。
ここでまたポンとどこかへ繋がるキーが転がってくる。
ブリーフ・・・。
この世代の人は、ブリーフ好きなの?とか勝手に思ってたけど・・・。
この話、奥さんがみんな犬や鹿などに姿を替えていて、なんとなく「夜行」的なミステリアスな「夜」を感じさせます。

最終篇の「満月と近鉄」。
これはまた不可思議な甘美な魅力に満ちたお話でした。
ここで作家本人の名前を借りた主人公が現れ、またもや佐伯さんが出てくるので、最初の話とつながるのか?と思いつつ読んだら、違う。
よく似た感じの話ってよくあるよなあ、と反芻中に気がつきました。
「竹取物語」いや、ちょっと違うなあ、「銀河鉄道999」か。
メーテルと鉄郎ほどの年齢差はないと思うけど、少年から青年への過渡期に見る幻影だった佐伯さん。烏を追い払った佐伯さんではないほうの佐伯さんは前野くんにとってのメーテルだな、と思ったのでした。
しかも、満月に照らされて近鉄が走る光景なんて、なんて銀河鉄道ちっくなんでしょう。

「満月と近鉄」に出てくる長脛クンは、京都の大学に行き、小説家になったとか・・・、お?これはモリミー?

さて。
この作家の前野ひろみち氏、覆面作家で、素性を明らかにしていません。
自営業とのこと。実家の畳店を継いだとあります。(「満月と近鉄」にあるとおり?)

解説では仁木英之さんがこんな風にふれる1行が。
「あの作家なのか?夜は短いのか?」

そうなのよ!
どこか「既視感」があると思ったら、「アホになる」とか「ブリーフ」とか、そのちりばめられた欠片は何を意味するのか?!!!
軽いめまいすら感じるようなちょっぴりのぐるぐる。
そして、「満月と近鉄」で佐伯さんは竹林のあるお屋敷に住んでいた。
それは、モリミーがブログで書いていた「かぐや姫(をモチーフにした話)」ではないのか?(そ、それ、どうなったん?)

推測も結構そこらじゅうでされてます。
みんなだいたい、これはクサイな、と睨んでいるのです。

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