故郷≪新潟≫の日々

満65歳で中国・黒龍江大学を定年退職した後、生まれ故郷の新潟に戻り、日々の生活を写真とともに日記風に綴っていくもの。

No.20 「中国切り絵」のお話。  

2014年01月20日 | 日記

「中国切り絵」のお話。           先日訪れた「クロスパルにいがた」の2階で開催中の≪中国年画と切り絵≫の展示会場を私はゆっくりと鑑賞した。「中国切り絵」は一枚の紙を一本の刃物だけで切り抜いていくのが特徴。よくみると刃物で切り抜かれた部分は全て一枚の紙で繋がっているという。


「中国切り絵」は動物や植物、それに伝説や神話などがモチーフになっている。私が中国・黒龍江省ハルビン市で生活していた時、春節(旧正月)を迎える街の市場でこの「中国切り絵」がたくさん売られていたことを思い出した。皆さんに展示作品の中で面白いものをいくつか紹介してみたい。


(1)魚躍龍門⇒「鯉」と「龍」

   ⇒流れの急な龍門という川を登りきった鯉は龍になるという伝説になぞらえて「龍門に登った」と形容した。


(2)麟吐玉書⇒「麒麟」と「珠」と「書物」

  ⇒「珠」と「書物」は宝と学問を表す。火と一緒に吹くことで邪気を払い吉祥を迎えることを意味する。


(3)喜鵲登梅⇒「鵲(かささぎ)」と「梅」

  ⇒「鵲」は七夕に牽牛と織姫が「鵲」の橋を渡って出会うという伝説から「婚姻」を知らせる鳥と言われる。

  ⇒この絵は良い縁、幸福を願うことを意味している。


(4)百事如意⇒「百合」と「柿」と「童子」

  ⇒「百合」の花は多数を意味し、「事」は「柿」と同じ発音のため、童子に柿の実を持たせ数の多いことを表す。

  ⇒童子に如意(権力を示す道具)を持たせて、物事が順調にいく願いを表している。

 

「中国切り絵」        は一枚の紙を一本の刃物だけで切り抜いていくのが特徴。

「中国切り絵」        (1)魚躍龍門⇒「鯉」と「龍」

「中国切り絵」

 「中国切り絵」      (2)麟吐玉書⇒「麒麟」と「珠」と「書物」

「中国切り絵」

 「中国切り絵」     (3)喜鵲登梅⇒「鵲(かささぎ)」と「梅」

「中国切り絵」

「中国切り絵」     (4)百事如意⇒「百合」と「柿」と「童子」

 「中国切り絵」

 「中国切り絵」

「中国切り絵」

 「中国切り絵」

「中国切り絵」

「中国切り絵」

「中国切り絵」

 「中国切り絵」

私が中国・黒龍江省ハルビン市で生活していた時、友人から頂戴した「切り絵」。