眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

船出

2008-03-06 | 
冷えた冷蔵庫のような部屋で
 毛布に包まって夢をみた
  世界は平面で
   それを三匹に象が支えていた
    地平線の果ては大きな滝のようになっていて
     其処から落ちた僕らは
      永遠に世界に戻れない

      大黒海時代の帆船達は
     大海原を旅した
    食料と煙草と酒を持って
   食料が無くなると
  無人島で食料を求め狩をした
 島の樹になる果物も美味しかった
永遠に終わらない宝探し
 僕らは永遠の少年少女だったはずだ
  船を降りる事など頭の隅にも及びつかなかった
   ワインを飲み
    天気が良い日には星空を眺め酔いどれた

     在りもしない宝物に気がつくのは21世紀の 
      僕の誕生日を迎えてからだ
       いつしか夢の名残が消失された

        酒場で自慢のチェリーパイを食べた
         あんなに甘い物が嫌いだったのに
          美味しそうに一皿が空いた
           船のオウムが鳥かごの中で何度も言葉を発す

            「美味しいもの食わせろ
             酒もあるだけ出せ」
           誰がおしえたのだろうか?
          そうして最後にこう云った

         出発の時間だ
        船出だ

       僕は古本屋で冒険小説を物色した
      旅を捜して本を何冊も立ち読みした

     出発の時間だ
    オウムの声が頭のなかに木霊した
   レモンドロップを舐めながら
  僕は街の古本屋を出て
 来たるべく旅の準備に余念なく
ワインを買えるだけ仕入れるのだ

  存在しない宝物を求めて





  


           

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