眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

クランベリージュース

2008-03-04 | 
氷を入れた大きめのグラスに
 クランベリージュースをたっぷり注ぐ
  木陰でギターを弾く少女
   僕らはふたりで草原に居合わせた
    サンドイッチを入れたバスケット
     さんざめく陽射しが木陰で浮遊した

      「シンプリシタス」が流れた
       19世紀ギターで聴く現代曲も趣きがある
        からん
         とグラスの氷が音を立てた
          クランベリージュースの午後
           もくもくとした白い雲が
            ゆったりと世界を回した

             地上もわるくないわね
              少女が呟く

            飛行船が雲の隙間に泳いだ
           僕らは手を振って軽く会釈した

          船に乗ってみたいの
         ここには海がないから・・・

       僕が生まれた国には
      かつて海があったよ
     少女はうらやましそうに僕の目を覗き込む
    記憶に残っているの?
   たぶんね

  海が埋め立てられ空が灰色に改ざんされた街
 独占禁止法に触れないぎりぎりの範疇で
街はごみごみとしたにぎやかな喧騒の風景を耽美した
 夜空がスモッグでピンク色に染まる
  路上の界隈でひそひそと会話を重ねる男女
   マンホールの蓋の下の存在を誰も知らない
    
    永遠を信じる?

     少女が問いかける

      永遠は

       僕は複雑な表情だった筈だ

        永遠はクランベリージュースの午後

         からん

          氷が涼しげな音を立てる



  

      

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2 コメント

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Unknown (tommyちゃん)
2008-03-05 19:34:12
クランベリーの瞳を持つ少女のイメージが
頭の中に浮かんだ。

永遠は、記憶の中…。

らしい詩だわ、いつもながら素敵です。
君だけの世界があるわね。

私には書けないよ!
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Tommyさんへ (sherbet24)
2008-03-06 19:01:35
返事が遅くなって申し訳ありません。
Tommyさん、コメントありがとう!少女がでてくる物語は永遠に続くはずです。何かが終わりを告げるとき、僕は愕然としました。終わりのない物語があってもいいんじゃないかと、ミヒャエル・エンデみたく物思いにふけるのです・・・。
Tommyさんの文章もTommyさんにしか書けないよ(爆)!!真剣になにかを書こうとすると、何処かにその人の持つ匂いが染み付くものなのかも・・・。
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