眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

受信

2008-03-11 | 
画用紙にクレヨンで印を描いた
 かすれかけた線の内側は
  なんだかあの日の夕暮れ時に似て
   仄かに香る甘い恋の気だるさに似て
    薄く塗された微熱の様に
     クランベリージュースの空き瓶に
      そうっと手紙を忍ばせるのだ
       君が好きだよと

        天使の羽は午前零時に手折された
         もう飛べないのだろうか?
          万有引力の微笑みが地上の生き物を
           祝福する
            
                誰カヲ愛シタンダネ
                ラムネの青の夏の遠い記憶
        
           破損したテールランプ
          地を這う幻影
         哀しくてもお腹が空いてパンを齧る
        それが僕だ
       君に送るメセージには常に
      常にのっぴきならない愛情を偲ばせる
     堕ちて来たのさ
    それでも
   地上もそんなに悪くない
  ただそう云いたかっただけだよ
 崩れ落ちそうな自我の崩壊を孕ませ
ふとした余韻に君の踊りを想う
                     鍵ハカケタカイ
                    施錠サレタ風景
                   アナタニ会イタクテ
                  一緒ニ見タ海ノ青ヲ想像ス
         

                 「ニイハオ」
                挨拶してグレッチをかき鳴らした
               浅井健一だ
              まるで
             切なさの絶頂に叫ぶ
            「君に会いたい」
            記憶は大切な模様
           天気予報の雲の様子に似ているよね
          僕は馬鹿だから
         アンコールの拍手を聞き逃した
        手のひらから想いが零れ
       意識は分別された
      まるで産業廃棄物の如くに
     でも
    会えるといいね
   雲の隙間から天上が憂える
  何処かでまた
 会えるといいね
刹那をよぎる残像
 君
  君の話さ
   そう昔の話でもない
    ねえ
     声を聴かせて
      まるで
       まるで戦時下の地下放送のラジオの様に
        精一杯受信するのさ
         氷が溶ける一秒前
          羽が折れた

           君に会いたい



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