眠りたい

疲れやすい僕にとって、清潔な眠りは必要不可欠なのです。

在るべきもの

2005-07-07 | 
詩や音楽が
 これほどまでに魂を揺さぶるようになったのは
  いったいいつからなのだろう?

まだ世界の仕組みがわからなかった頃
  (今だってそうなのだが)
絵や詩や音楽は快楽を与えた
 僕はその世界にどっぷりと足をつっこみ
ただひたすら夢を見た
甘く優しく切ない感情のロマンティズム

  狂気の世界も
   死の在り様も
    世界で起きる情報の氾濫も

  絶望的なまでの孤独も
   破れた恋の名残さえも
  まるで
   小劇場の染みばかりが目立つ
  コンクリートの壁に貼られっぱなしの
  破れて文字の読めないあのポスターのように
まるで全てが美しいと思っていたんだ

     快楽

   苦悩すらも
  まるで人事だった

もちろん いくら僕だって
 年を重ねるごとに
憶えておきたいことよりも
忘れたい物が増えた

  苦悩や絶望や哀しみは
 ほんとうの重さとともに静かにやってきた

あるとき 大きな挫折を味わった
 そしてそんなときに
彼らが僕を救うことになる

音楽は
 僕と一緒に泣いてくれた
  詩はなにも云わずに聞いてくれた

もはやそれは快楽を意味しない
 生き方であり無神論者の宗教であり
  共感的態度であり生き抜くことそのものだった

  玩具じやない

  音楽は在るべきものになった

昔、真実を知りたいと強く願った
 そうして知らないほうがいい世界もあることにキズカサレタ

  大切なひとびとや
  家族や
  どうしても忘れたくない痛みと同じ様に

    音楽は
   在るべきものなんだ



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