月のたび

日々の日記

道徳教育

2014-03-15 07:25:18 | 裏路地(暗)
道徳の教科書を読んだ。

道徳教育の目的って、「この世に闇がある」ってのを生徒に教えることだと思うんです。

その闇とか深淵はこの世の、どこかわからぬ場所の話じゃなく、私たちのすぐ身近に、いつでもあるから、飲み込まれないように気をつけて生きましょう、って話を教育として行いましょうね、というのが道徳教育です。

私の力じゃそのあたりの理屈をうまく、論理的に説明するだけの能力ありません。けれど、そういう事だと思います。

たとえば、今の学校では、いじめは無いことになっているし、先生が生徒に暴力振るうのも許されない。子供たちは快適な環境で授業に集中出来るようになってる。けれど、実際のところ、どんな実感を以って、子供は日々生活しているんだろう。私の子供のころは、今から思うと、いいこともあれば、悪いこともあったし、一概には言えないけど、遠足で自分だけ一人でお弁当食べなきゃならない切なさとか、トイレで用を足せないような空気とか、どんなに頑張っても、友達を作れない辛さの、何と虚しく、苦しく切ないことか。そういう苦しさ、切なさを噛み締めた。

「そういうのって何だろう」と問うても教えてくれるものは無い。それって、とっても、辛いことだと思いませんか?

そういう時に、世間にはウラとオモテがあって、それにもかかわらず、「キレイゴトで、オモテの世界だけで生きなさい」みたいな、ムリを要求するのが、道徳教育を無くした今までの時代でしょう。

暗闇や深淵から逃れるために、ウラとオモテがあり、タテマエとしては、「仲良く楽しい学校生活」を演じる子供たちと、ウラの世界の事柄を、「見てみぬふりをする」私たち、では悲しいよ。でも実話。

ニセモノの平和を信じているフリをするモンスター陣営と、そのために葛藤して苦しみ自由に生きられない人々がいる。

悲しいけれど、「われは戦後民主主義の児ならずや。」今こそ終われこの時代。

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