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直射日光をできるだけ避けながら、休み休み草取り。
意識朦朧としていたが、塩タブレットを噛んで水を飲むと、一時間ほどで体の調子が良くなった。
日陰のベンチで休んでいると、どこからかアゲハチョウがそこの庭に飛んできて、何度も同じところを飛び回っている。
そこには何もきれいな花はさいてないのに、いつまでも二、三メートルほどの場所をあっちこっち、繰り返し飛んでいる。
チョウの命は短く、はかない。人が触れて、翅の粉がなくなると飛べなくなるというし、自由に飛び回れる期間はほんとうにわずかだ。道端に落ちて車にひかれるのもよく見る。いずれにせよ、今日のアゲハチョウもあと十日くらいで死ぬ。
それを思うと、急に悲しくなった。
こんな炎天で、日陰でも過ごしにくいのに、やはり外に出るといいことがあるものだ。
チョウにはチョウの気持ちがあるのだろう。
今日のアゲハチョウはまるで、人生を楽しんでいるように楽しそうに飛んでいた。まるで音楽みたいなリズムがあった。
仕事は今日は本当に儲けが少なくて、正直なところ、お断りして、他のもっと儲かる仕事に時間を使いたいところ、これまでの付き合いもあるし、相手の人柄は悪くないので、『お人よし』になってしまうのだが、こういう働き方も必要かなと思い、やっている。
そういう悩みを抱えながらの日中の出来事だった。
亡くなった誰かがこういう生き物に生まれ変わって、今を生きているかもしれない。そうとはいいきれないけど。
自然はいいね。
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