月のたび

日々の日記

予期せぬ悲しい出来事

2009-03-22 19:26:54 | 裏路地(暗)
先週、大学時代の親友が亡くなっていたのを知った。実家に戻ってクルマのディーラーに就職したとばかり聞いていた。でも彼じゃ大変そうな仕事だな、とも思っていた。こうなるなら電話で連絡とっておけばよかったのに。聞いた話では、もう亡くなって一年半になるそうだ。それでもご両親がそのことを伏せていたのには、彼の本心もあるのだろうか。

こんな春の夜中に都心の下町を歩き回ったり、ボロアパートで一晩中、なんでも分け隔てなく語り合った日々が懐かしい。

学の志を抱き、煩わしい日々に追われ、そうして互いに生きていた。

今、私一人思うに、今の時代って、生きるの大変だ。みんな、「大変だ」と思いつつ、それをあえて口に出さずに、大人しく生きている。

このブログで何度も問うてきたが、「なんのために」っていう、生きることに対する疑問が、今ではだんだん氷解しつつある。

自分探しは終着点に近づきつつあるのか。

不謹慎だが、もし、その親友が私の前に現れたとしたら、死ぬ時の心のありようを聞いてみたい。だが、もう彼とは話はできないわけで、その質問はできない。できないとわかると寂しく感じる。

出会って以来、いろんなことがあった。そして、彼は途中で倒れた。

突然だけど、森田童子の歌を聞いて、仲良かった大学時代を思い出した。私は大学紛争世代じゃないし、左翼学生でもなかった。その思想の人々にあまり同情を感じない。けれど、思想は違っても、共有する気風や空気はなぜか懐かしい。森田童子の歌にはそういう空気があると思う。そういうのって、伊藤桂一の軍事小説にもある。

自分探しって切ない。