ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

4 猛獣使いのプリンス 130ページ目

2010-08-19 22:28:02 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
【130ページ】


 社長は、和音を玄関まで見送った。そして部屋に戻ってくると、白浜は何か考えている

ようだった。


社長   白浜さん、何を考えていたのですか?

白浜   和音さんが、なぜル・プティ・リオンと答えたのかと!

社長   勘で答えたのではないと思ったのだね?

白浜   はい!

     謎を解くキーワードは空飛ぶゴーヤだと思うのです。

社長   私の注意を逸らした言葉だね?

     なぜそう思ったの?

白浜   「空にゴーヤが飛んでいる!」と言った和音さんの言葉に、もし二人が反応

      しなかったら?

社長    二人が和音さんのワインに集中しているということ?

白浜    そうです。

      シャトー・レオヴィル・ラス・カーズをル・プティ・リオンに見せかけようと

      二人が集中していることになります。

白浜    二人が和音さんの言葉にひっかかって天井を見たら、もともとル・プティ・ 

      リオンなので見せかけるふりだけで集中していなかったということになりま

      す。

社長    そこまで考えて、さりげなく言葉を発したのか!

白浜    しかし私達の反応は違ったよね?


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