ワインバーでのひととき

フィクションのワインのテイスティング対決のストーリーとワインバーでの女性ソムリエとの会話の楽しいワイン実用書

4 猛獣使いのプリンス 119ページ目

2010-07-27 22:57:52 | ワインバーでのひととき1~5アイデア集
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白浜   ラベルのしまうまのイメージを消して、ライオンのラベルと思わせても、テイス

     ティングすれば、ワイン名を当てることができるのでは?

社長   和音さんは、イメージを感じ取ることができるとのうわさですが、テイスティン

     グ力についてもトップソムリエと同等です。

     だから和音さんがしまうまのワイン名前を当てるのは想定内です。

白浜   最初の勝負は、負けてもいいと?

社長   はい。

     二つ目の勝負は、料理対決です。

     ナツメグとクローブとシナモンを使った料理とこれらの三つの香りを持つと言わ

     れるオールスパイスを使った料理の違いを当てるというものです。

白浜   この対決も負ける可能性があるのでは?

社長   負けてもいいのです。

     料理当ての対決は、クローブを食べさせるためのものです。

     肉料理やホットワインやお菓子にもよく使用されるスパイスですが、昔はその

     強い痺れるような刺激を生かして、歯の治療に使われたのです。

白浜   判りましたよ!

     和音さんにクローブをたべさせて、ワインを感じ取る味覚を狂わすのでしょう?

社長   そんなところですね!

     味覚に狂いが生じたところで、ライオンのワインで勝負するのです。

白浜   すると和音さんは、シャトー・レオヴィル・ラス・カーズかそのセカンドか区別

     がつかない!