三国越林道の帰り道、木津川市にある 「きっづ光科学館ふぉとん」に寄ってみる。
「フォトン」(photon) は、量子力学でいうところの素粒子の「光子」。 文字通り、「光」をメインテーマにした科学館である。
「きっづ」は子供の kids と、木津をかけてあるそうだ。
正式名称は「国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構 関西光科学研究所」に併設された、子供向けのPR施設。
National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology 略して「QST」。
元々は日本原子力研究開発機構の施設だったが、2016年に現在の組織に移管。
「光」がテーマの施設であるが、なぜか恐竜関係もちらほら。 受付でもらった案内。
やはり小学生の家族連れが多い。 以前は入場料があったらしいが、現在は無料。
展示物の一部。 エジソン電球。 フィラメントに京都・八幡の竹が使用されたのは有名な話。
大正時代のトースターとアイロン。 ニクロム線・赤外線領域なので、これも光の仲間。
小柴昌俊氏の「カミオカンデ」で使用された、ニュートリノ検出器。
実際は器材に触れ、動かしてみての体験型教材ものが多数。 巨大な凹面鏡。
ガイガーカウンターと思われる。 対象物は湯の花・花崗岩・昆布。 如何にもなブツである。 湯の花が最高値。
工作コーナーやレーザー体験ラボとか、子供だけではなく、理系の大人でも充分楽しめる施設である。
ドーム状の映像ホールは200名くらい収容できそうな全天周映像スクリーン。 ドーム直径は20mほど。
中央に鎮座しているKONICA MINOLTA Super MEDIAGLOBE-Ⅱ 巨大なプロジェクター。 値段が知りたいが、ン百万円?
上部の小さい魚眼レンズから投影。
今回のお題はプラネタリウムで、時節がら七夕。 織姫と彦星・こと座とわし座・ベガとアルタイル・ついでに夏の大三角形レベルのお話。
ただし、単眼レンズのデジタルプロジェクターなので、おっさんが過去に見たような光学式の本格的なものには到底かなわない。
これは五藤光学製かな?
プロジェクターは星像が不自然に大きい上に、恒星の等級の見分けがしにくいので、星座の形が直感的にわかりづらい。
日周運動もしなかったので、もしかして映像は固定? 謎である。
もっとも、プラネタリウムだけではなく、ドーム形状を生かした映像プログラムがあるようだ。
館を出て来たら、QST Photon-Laboのトラックが来てた。 初心者マーク付きw
積荷は何だろうかと聞いてみたら、道路トンネル内を走行しながらレーザーをトンネル壁面に照射して、
壁面の損傷や亀裂を検査するんだとか。 新幹線ドクターイエローの道路版みたいで、かっこいいぞ。
今回は1時間ほどで大急ぎで見て回っただけなので、次の訪問ではじっくり見る価値のある施設である。