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戦争の起因は政治家の野心『歴史と戦争』

2024-06-24 08:08:07 | 歴史から学ぶ
@戦争は誰もがしたいわけでもないが一部の政治家・軍部での強制命令を発端に群集心理から生まれる。それは本文にある「エリート陸軍の過信・驕慢なる無知・出世欲が横溢・偏差値優等生の天下・底知れず無責任」が起源となった、とある。 一方「尊い犠牲を多く出したことは気の毒の限り、我が軍にとっては良い教訓となったと思う」敗戦間近の天皇の言葉がとても妙に印象に残った。そして戦争における究極の言葉は「戦争の恐ろしさの本質は、非人間になっていることに全然気が付かない。戦争とは人が無惨に虐殺されることである」いずれにしても、戦争をする動機は一人の独裁的で貪欲さの政治家が表に出て群集(現代ではSNS等が炎をつける)を燃え上がらせることが起因だ。
『歴史と戦争』
半藤一利2024年6月
「概要」幕末・明治維新からの日本近代化の歩みは、戦争の歴史でもあった。日本民族は世界一優秀だという驕りのもと、無能・無責任なエリートが戦争につきすすみ、メディアはそれを煽り、国民は熱狂した。過ちを繰り返さないために、私たちは歴史に何を学ぶべきなのか。「コチコチの愛国者ほど国を害する者はいない」「戦争の恐ろしさの本質は、非人間的になっていることに気付かないことにある」「日本人は歴史に対する責任というものを持たない民族」
・礼儀作法・自然を大切にする心・伝統文化など戦争に負けたことで亡くなった神国意識
・「偶然」が生み出した戦争
・「天災は忘れた頃にやって来る」過去の教訓を軽視し知識や技術に甘えて自然の偉大さを無視
    (物理学者寺田寅彦)
・昭和5年は2大政党、民政党と政友会 政友会が軍部と右翼と結びつき変化
・「非常時」1932年の国家予算は22億3800万円、翌年に陸軍の一声から昭和16年までに約20兆円、45万5700人の戦死者が出た 増税に次ぐ増税で国防国家へと踏み出された
・「攻撃は最大の防御なり」を信じて戦闘機の後ろには防御板を無くし、戦艦「大和」は対空防御についてはほとんど無しの状態だった
・「大本営発表」で国民は熱狂したが、戦況の次元と共に「嘘の代名詞」となった
・「蚊帳」の中は死体となった時代
ノモンハン敗戦から得た知恵
  エリート陸軍の過信・驕慢なる無知・出世欲が横溢・偏差値優等生の天下・底知れず無責任
・群集心理 (戦争への機動)
  衝動的で、動揺しやすく、昴奮しやすく、暗示を受けやすく、物事を軽々しく信じる
・「生きて捕虜の辱を受けず、死して罪禍の汚名を残す勿れ」島崎藤村・志賀直哉・和辻哲郎らが作った
・昭和16年、石原莞爾の敗戦予告講義(対米英戦争が始まり日本は敗戦すると予測)
レイテ島での日本軍とその後勝者の米軍の違い
    田舎道を作り井戸を5つ掘り、天秤棒を多量に作り、証明用に蝋燭を大量に作った
    アスファルト道を作り、飛行場、水道設備を完成させ自家発電機を作った
ガダルカナル敗戦で天皇が「尊い犠牲を多く出したことは気の毒の限り、我が軍にとっては良い教訓となったと思う」
昭和19年インパール作戦 不可能を可能であるかのように錯覚させた戦い(上層部と将兵)
・東京大空襲「戦争の恐ろしさの本質は、非人間になっていることに全然気が付かない。戦争とは人が無惨に虐殺されることである」
戦艦大和と戦艦武蔵 共に「軍人は過去の戦争と戦う」(時代の流れに背く軍部の政策作戦)
・天皇陛下=大元帥 軍隊を統率する大元帥は天皇陛下の家来の位置
戦後「引揚者」満州に渡った民間人は160万人(開拓団27万人)17万人が帰国せず
    満州朝鮮:100万人、中国110万人、南方諸島160万人
・戦後日本人は「敗戦」から「終戦」と呼び替えた 負けたという事実を認めない
・戦争論の誤解 戦争は政治の道具 外交の手段として戦争を開始した
「敗戦」後 艦艇はなく、陸軍は257万名の兵力、陸海合わせて1万6千機の航空機保有
・太平洋戦争において240万人が戦死、飢餓による死者は70%(皆無の補給)、90都市の破壊、236万戸焼失、罹災者は840万5千人、と言われる
・戦後、ラジオ放送で天気予報が始まる、男女共学は1945年から
・朝鮮戦争、およびスエズ動乱で経済復活 日本は兵站基地(補給・治療・整備)
「ゴジラ」映画は水爆実験で被爆した第5福竜丸が焼津港に引き上げた日に公開
・A級戦犯14名を靖国神社に合祀「昭和殉難者」として祀る
「元軍人には反省という言葉はない」国家総動員が発令 勝海舟の言葉「忠義の士というものがあって、国を潰すのだ」
・「死んだ人は何も語らない、そしてまた死に遅れた人も何も語らない。だたこの老人は可愛い孫のために今日もラジオに耳を傾け、そして遺族を訪ねるべく家を出る」寺崎隆二参謀長



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