@池波正太郎の男の作法。1923年生まれの時代小説家「自分を見つめ直す」池波氏の生きる指針である。 今読むと昔の「衣食住」のあり方、見方、習慣、「時代の差」などあるがなかなか面白い。特に最後の「死を考えることで人生の基本を知る」とは「死」を考えない人間・世代は人・他人への思いがないとある。 長く生き人生を振り返るとき、周りの人・仲間・家族等のことを思い浮かべ、真剣に考えることは間違いない。自分の人生はこれで良かったのか、どう思われていたのか、自分が行ったことは果たして役に立ったのかなど、生まれてから今まで「自分の存在」というものを意識するのはこの時期なのか。昔と違って今では半永久にネット上にあらゆる情報を残せる、それは必要に応じて誰でも閲覧、読み返せることが可能な世界になった。 だから今のうちに自分の思いをどこかに残しておく(遺す)ことも良いだろう。
- 「食べる」
- 食べ物屋の見方=トイレの清潔さ=家主の神経の回り方
- わさびはネタにつける<>醤油で溶かすと香りが消える
- 吸い物・天婦羅はだされたら暖かいうちに直ぐ食べる
- そばは2口3口の飲み込む、かまない
- 蕎麦屋はお茶ではなく蕎麦湯を飲む
- 唐辛子は食べる前に少し振っておく
- 「住む」
- 狭い場所を有効に考えた引き戸は日本のアイデア
- 4畳半とこたつは暮らしの工夫(整理整頓)
- 回りの色彩とデザインを意識した家(街に調和がない)
- 「装い」
- 靴磨きは妻の仕事と思っている
- 見立ては他人の意見を聞き、普段の意識を変える
- 職業にあった持ち物を購入、身につけることで自信を持つ
- 若時代にはいろんなものに首を突っ込んでおくこと
- 「付き合い」
- 「ありがとう」をいつでも言えること
- 贈り物は真心があるからどんな物でもその人の心を大切にする
- 年賀、挨拶には手ずくりの「絵」を書く
- 約束=迷惑をかけない=時間を守るは付き合いの鉄則
- 戦国時代の女性は「守り」で重用
- 「生きる」
- 楽しみで仕事をする=努力だけでは長続きしない
- 将来役立つ投資は若いときの時間だけ
- 「人事」の重要性=適材適所は日頃からの心がけ
- 矛盾だらけの人間が作り出す矛盾社会
- 「融通を利かす」は矛盾することもある
- 男として自由にできる金をもつこと(自分への再投資)
- 「幼児体験」は年をとったという意識があること
- 自分の体がどうなっているのかを知っておくこと=病気
- 手相でも人相でも自分のためになるものを習慣とし身につける
- 「死」を考えない世代=長生き・親への思いがない
- 「死」を考えることで人生の基本を知る
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