@人の恨みは果てしなく、死ぬまで纏わり憑く。
戦時中に拉致し拷問にかけた本人が、その目の前で「蝉」(心臓麻痺)にやられた。ロシア、イギリスでのスパイ工作は互いに罠を仕掛け、囮をかけ、相手を揺さぶり、スパイを引き出す。元スパイが昔の恨みから同僚のスパイを死へと追い込む。現代でも繰り返しながらスパイを見つけ出しているに違いない。
『死んだライオン』ミック・ヘロン
『概要』満員のバスのなかでひっそりと死んだ老人は、元スパイだった。誰も注目しなかった小さな死に目を留めたのは、〈泥沼の家〉のリーダー、ジャクソン・ラムだけだったが……閑職に追いやられた情報部員たちが、ふたたび最前線で痛快な大活躍