内村特殊法務事務所、ただいま営業中

免許取消の回避&軽減、つまり免許停止にしたり処分無しにすることに関しては日本一を標榜しています。

本の感想など

2014年08月24日 | 交通違反
僕の事務所は
交通事故の場合は基本的に加害者からの相談を受付けるようになるのですが
やはり結構批判もあるようで、よくあるのが「死亡事故の加害者がまだ運転を続けられるのはおおかしい」とか「お前のせいで次の犠牲者が出るんだ」とか「被害者の墓前でも同じことが言えるのか!」といったものです。

まぁメールの場合に一つ一つ答えてもきりがないのと
郵便でいただく場合にはおそらく差出人の名前が書いてないものの中に入っていると思うので、差出人名のない郵便物は受け取らないかゴミ箱直行するので見る機会もないのですが、今回はちょっと毛色の違う批判が届きました。

今回の批判者さんは本を送ってきてくれました。
タレント風見しんご氏の娘さんが交通事故死したことについての手記です。

わざわざ僕への批判のために買ってくれたってことですね。
結構な送料まで使って送っていただいたのと、
きちんと差出人名も記載してましたので
読んでみることにしました。

感想としては
なるほど同情を禁じ得ません。
僕は子供はいないけれど、仮に同じような状況に遭遇したなら
恐らくその場で運転手を撲殺すると思います。

ただしそれは『同じ状況だったら』という注釈つきでの仮定です
事故の状況というのは千差万別というか、同じ事故など一つとして無く、
『それはそれ、これはこれ』としか言いようがありません。

一面を見て真理を悟った気になるのはただの勘違いや傲慢です。

被害者には味方がいますが、一度加害者のレッテルを貼られたら基本的に味方はいなくなります。

単に加害者被害者の関係ではあっても
信号無視をする被害者、
車の下に潜り込んでいる被害者、
酔っぱらった末に街路樹に上って走行中の車の上に落下して来た被害者、
どれもこれも被害者が亡くなっていれば文字上は『死亡事故』です。

そんな時僕は「被害者の方が悪いのなら法律上保護に値しない」と断言します。
遺族の気持ちを逆なでしていますか?
それはそうでしょうね。

ただこれもまた冷たい言い方かもしれませんが
僕の考えは『遺族は当事者ではない』と考えますので
重大な事故であるほど被害者と加害者の関係でのみ考えるべきだと思っています。

身内は冷静になれないからこそ当事者ではない法律職の人間が冷静に事に当たらなければならないのだと思います。

事故の真相なんていうのは極論すれば当事者しか分かりません。
被害者が亡くなっていれば加害者の言葉でしか判断できない場合だってあります。
悪質な加害者なら自分が助かるためなら平気でウソをつくしウソ泣きだってする
何年もの取消期間がなくなるなら土下座くらい安いもんでしょう。

だからこそ、僕はその『人』を見ます。
味方するに足るのか、全霊をかけて免許を助けようとすることが信義に背かない行為なのか、その行動に正義があるのか、もちろん僕の正義が被害者の正義と同調するはずはありません。
それは言葉は悪いが利益の相反する関係だから仕方ありません。
でも通すべき筋がそこにあるのなら、矢面に立たねばならないこともあるのです。

運転免許取消の回避&軽減専門で25年の内村特殊法務事務所
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