0金利を利用したアメリカなどの巨大金融機関、投資集団が、利ざやを稼ぐために南アメリカ、アジアへの投資を行ってきました。その結果、表面的には急速な経済成長を見せた各国への投資が、金利上昇に伴って、アメリカへ引き上げられることが想定されています。事実、南米への投資が引き上げられ、ブラジルなどでは経済危機が起きています。アメリカを中心とした巨大金融機関、投資集団の行動は、国境を越えて活動しており、利益を上げるためであれば、当該国が破綻し大混乱してもわれ関せずとの倫理観で行動しています。
このようなことを政治が規制しなければ、アメリカ発の金融危機が世界経済を大混乱させた自体が再現されかねません。
一部金融機関のでたらめな投資と倫理観により、世界の経済混乱が引き起こされることを止める必要があります。
0金利が異常であることは、誰が考えても分かることです。預金者には不利益を与えながら、そのゼロ金利の資金を使って、巨大金融機関、投資集団が利益を上げる仕組み、構造こそが新自由主義政治経済の醜さと腐敗性を証明しています。
<韓国:中央日報>アメリカの量的緩和終了
米国が経済非常対策として使用してきた量的緩和(QE)プログラムの終了を宣言した。米国経済は利上げ軌道に復帰し、世界経済はまた前人未踏時代を目の前にしている。米連邦準備理事会(FRB)は29日(現地時間)、2日間の連邦公開市場委員会(FOMC)会議を終えた後、「量的緩和を今月で終える」と発表した。2008年11月に開始してから6年ぶりだ。
量的緩和は世界経済が一度も経験したことがない実験的な通貨政策だった。2008年に発生した金融危機で政策金利を事実上ゼロ状態(0-0.25%)に引き下げた後、それ以上の利下げの余地がなくなった状況で持ち出した劇薬処方だった。FRBが発券力を動員し、国債とモーゲージ債券を買い取る方法で市場にドルを注入した。3度の量的緩和で市場に供給された通貨は約3兆6000億ドル(3800兆ウォン)に達した。
残りの手続きは市場に供給した通貨を吸収し、金利を2008年の危機以前の水準に引き上げる措置だ。FRBはこの日の声明で、「量的緩和の終了後にも相当期間は政策金利を0-0.25%に維持するだろう」と明らかにした。市場はFRB(アメリカ中央銀行にあたる)の最初の利上げ時期が来年半ば以降になると見ている。
速度の調節をするとしてもFRBが通貨の吸収と利上げに踏み切ることにした以上、世界経済はもう一度、地殻変動を経験することになる。高い収益率を追って新興国や欧州に流れたドルの米国還流ラッシュが生じるしかないからだ。
韓国は新興国の中では相対的に体力が強い。3644億ドルの外貨準備高、31カ月連続の経常黒字、世界最高レベルの財政健全性が武器だ。しかし逆にこのため外国資本が新興国からドルを引き出す際、「キャッシュディスペンサー(ATM)」として利用されたりもした。さらに韓国国内の景気は崔ギョン煥(チェ・ギョンファン)経済チームの全面的な浮揚策にもかかわらずまだ回復の兆しが見えない状況だ。国内景気が回復する前に米国が利上げすれば、内憂外患のがけっぷちに立たされるしかない。韓国経済が試される。