“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

増殖炉「もんじゅ」と政策仕分け

2011年11月22日 15時00分00秒 | 臼蔵の呟き
民主党議員による政策仕分けと野田政権

文部科学省が主管する増殖炉「もんじゅ」のこれまでに使われた国家予算1.8兆円、単年度予算200億円のことがニュースで流れました。「もんじゅ」は1.8兆円もの国家予算を使って、実験炉も出来ず、先の見通しも全くつかない代物です。本当の税金の無駄遣い。1.8兆円は震災復興増税額の20%に相当する額です。

この「もんじゅ」は核燃料サイクルの中で重要な工程:原子炉として位置づけられています。なぜなら、ウラン燃料を使用して出る「プルトニウム」を「もんじゅ」で使用して熱を取り出す工程に位置づけられているからです。「もんじゅ」が稼動しなければ、核廃棄物の精製は無駄、無意味となるからです。民主党議員と仕分け参加一部学者の意見に対して文部科学省、原子力事故対策担当大臣細野大臣から即座に反対意見が出されています。

原子力発電所はウラン燃料を核分裂させて発電しますが、その結果でる核廃棄物、プルトニウムを処理できる方法は確立されていません(埋め立てる策があるのみ)。埋めるだけであれば、核廃棄物を精製する必要はありません。
青森県下北半島に一時(?)貯蔵施設(その次の工程、施設は提案されていないので現実問題としてはここが(現時点での)最終保管地点)です。このことは原発立地自治体、電力会社、原子力村グループ、自民党、民主党原発擁護・推進派にとっては口が裂けても認められない話です。認めた瞬間に自らの責任問題と自治体住民への「うそ」がばれてしまうことを意味しています。

安心・安全な原子力発電所がないとの主張!これは原子力発電所が事故を引き起こすだけでなくて、核廃棄物を処理する仕組み、科学的な対策がどこにもないことも含めての見解です。

電力量が足りようと足りまいと核廃棄物処理が出来ないような仕組み、原子力発電所は稼動させないことが正しい解決策と思います。野田氏がいう「将来にツケを回さないよう(後の世代に負担させない)」にとの主張が原発問題に適応されれば「稼動させない」ことが唯一の結論です。民主党政権の「消費税、TPP交渉参加」で国民に使っている「理屈」が本当かどうかも検証できることとなります。

 ◇もんじゅ関連、22億円見直しへ 「使うか分からないのに予算」…財務省も批判
 「40年たって成果のないものに、40年先のために金をつぎ込んでいいのか」(仕分け人の玉木雄一郎衆院議員)。もんじゅには、厳しい意見が相次いだ。
 高速増殖炉は、使った以上の燃料を生みだす「夢の原子炉」と言われ、もんじゅは1970年に現在立地する福井県敦賀市が候補地に決定。95年に火災が発生し、昨年5月に14年半ぶりに試運転を再開したが、直後の昨年8月に燃料交換用機器の一部が炉内に落ち、再び中断した。2050年ごろの実用化を目指し、1兆円以上が投じられたが、見通しはたっていない。
 原子力政策をめぐっては東京電力福島第1原発事故を踏まえ、抜本見直しを迫られているが、政府方針が定まらない段階での議論に限界も露呈。文部科学省の藤木完治・研究開発局長は「政府のエネルギー・環境会議での議論を踏まえないといけない」と繰り返し、仕分け人も核心に踏みこまなかった。
 こうした中、さまざまな問題も浮かんだ。一つが、今年度のもんじゅ関連予算215億円に含まれる対応調整費22億円。エネルギー・環境会議の議論の結果、研究を続けることになった場合の試運転費だ。「いらなくなれば国庫に返納する」(西條正明・核燃料サイクル室長)というが、財務省も「使うかどうかわからないが付けておけ、という奇妙な予算」と批判した。
 さらに、開発する日本原子力研究開発機構OBが再就職した4企業で、売り上げの大半が同機構発注の事業で占められていることも明らかになった。
 中川正春・文科相は議論終了後、記者団に対応調整費について、「見送りが正しいという思いもある。影響が出るか検討したい」と見直しを示唆したが、「専門家集団として担えるのは原子力機構」と理解を求めた。
 高速増殖炉は、原発で燃やした後の使用済み核燃料からプルトニウムを取り出して燃料とする核燃料サイクル政策の中核施設。もし、もんじゅが中止の場合は、政策の検討を迫られる可能性がある。
 もんじゅが立地する敦賀市の河瀬一治市長は20日、「国民の多くが(脱原発の)意識が高い中で、厳しい意見が出たのは仕方ない。原子力政策をどうするかの議論の真っ最中なので、その方向を見極めていくしかない」と述べた。


橋下大阪市長候補の独裁的政治姿勢

2011年11月22日 11時00分00秒 | 臼蔵の呟き
橋下大阪市長候補の独裁的政治姿勢

大阪市長選挙、府知事選挙が11月27日投票日で闘われています。橋下氏は「大阪の経済状況がよくない(不景気、失業者が多いなどなど)、国政の混乱と低迷を口実」にして「政治に必要なのは独裁」と言ってはばからない政治屋です。このような人物を自治体の長としてでも当選させてはならないと思います。歴史は独裁者の存在を必ず排し、断罪してきました。

歴史の発展は封建的政治、政治的軍事的独裁を否定し、民主主義政治に移行(発展)してきました。ナポレオン、ヒットラー、ムッソリーニ、東条内閣(軍事独裁)、エジプトムバラク政権、チリピノチェト軍事独裁政権などは全て歴史の審判を受けてきました。冷静に考えれば、独裁政治が何をもたらすかは分かります。人間の生存を脅かし、尊厳を否定し、迫害を正当化するような独裁政治は許してはなりません。政治軍事独裁は必ず、そのような不正義に行き着きます。これも歴史的事実です。ヒットラーが行ったユダヤ人に対する迫害、皆殺しなどはどんな言い訳、理由をもってしても許されず、ドイツではユダヤ人迫害の事実を否定するだけでも「犯罪行為」として法的な処罰を受けます。

日本ではこの「独裁政治」を主張する、容認する政治勢力に共通する歴史観があります。首相の靖国神社参拝主張者(靖国派:靖国神社をかつての国家の戦争遂行神社に仕立てる行為、軍国国家の精神的よりどころにしようとする狙い)、大東亜戦争を侵略戦争ではなく自存自衛戦争と主張する保守政治家(野田も)、保守学者、保守ジャーナリストに共通する考え方です。A級戦犯復権させる主張、A級戦犯は東京軍事裁判における被害者であると主張しています。

国際的に日本が政治的に信用されない根底にある国家観、歴史観です。日本に侵略された中国(国連常任理事国、最大の人口保有国=貿易相手国としての地位が高い国家)、韓国、東南アジアなどには日本の政治中枢に対する不信感があります。対等平等、内政不干渉、平等互恵の経済、外交関係を築くことができません。日本がアジアで信用されず、生きることが出来るでしょうか?日本の関西地方、大阪府の問題ではありません。一時的な感情で「独裁政治いいんじゃない!」と言うような問題ではありません。

食料もない、資源もない、貿易でしか外貨が稼げない日本。日本はアジアに位置しながら、アジア各国から疎まれ、排除されて生きることができるのでしょうか?アジアの主要国と対等平等な貿易交渉が出来ないのです。TPP交渉問題もその1つだと思います。大阪府民、大阪市民の良識を信じ、賢明な判断をお願いします。

にゃんこ・ザ・プロジェクト

2011年11月22日 06時01分39秒 | 蜂助の呟き
 こんにちは。蜂助です。今日は、被災者自らが実施しているプロジェクトの話です。

 宮城県石巻市に田代島という人口100名にも満たない島があります。私の知り合いも仕事をやめてここに移住し民宿を開いています。その民宿は10月に再開業する予定でしたが被害が大きくまだ開業できないようです。

 この田代島は、昔、かいこを飼っていたそうです。養蚕業が盛んだった頃からかいこを食べてしまうネズミを駆除するためにネコを飼っていたそうです。震災前には、人口より多いネコが居たそうです。このネコも多くが被災したそうです。

 かきの養殖を復活させるためには膨大なお金が必要です。皆で知恵を出し合って、島の看板の「かき」と「ネコ」をアピールして復興させることにしました。かきの完全復活までには5年がかかりますが、支援者には完全復活後に発送する「田代島の牡蠣むき身を1キロ(約50個)のオーナーになってほしい」というプロジェクトを全国に発信しました。

 1口1万円ですが、250口で牡蠣の養殖棚が1つ作れます。1000口で牡蠣の種付けが出来、5000口で冷凍施設などの設備と施設がでえきるという、わかりやすいお知らせをしました。ネコのエサ代もここから出します。

 6月10日から開始したこのプロジェクトは、8月29日に目標の15000口、1億5千万円が集まりました。現在では2億円となっているそうです。

 一向に手を差しのべない宮城県や国に頼らずに、自らの力で前に歩き始めている漁師さんや島民の皆さんを応援し続けてゆきたいものです。しかし同時に、宮城県や国は早く復興を支援するように訴えてゆきます。

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