腹が立つことが多い。
対象は家の中の些細なことから、世相・社会、国際情勢等ありとあらゆることに腹を立てる。
自分でも余程アドレナリンが出やすいものだと思う。
腹の立て方もいろいろだ。
無暗矢鱈と当たり散らしたり、相手のいる場合、時には腹を立てているとはいえ、論理的に諄々と意見したり腹の立て方も定まらない。
しかし周りは多少、迷惑である。
特に家族は被害を被っている。
申し訳の無い事だ。
行きつけの蕎麦屋が家の近くにある。
なんの変哲もない街の蕎麦屋だ。
その店の壁に色紙が飾ってある。
それに「腹」という字が横に寝せて書いてある。
一種の人生訓だ。
この蕎麦屋に行くにつけて反省してくる。
しかし腹の立つときには腹が立つ。
自分でも気持ちの良いものではない。
つくずく損な性分だと思う。
大寒や出がけに選ぶ靴の色 素閑
大寒や日向に座る猫二匹 素閑
大寒や無聊に鼻をつまみけり 素閑
大寒のむしり疲れた干しだらや 素閑
大寒や木戸口開けり音もなく 素閑
そろそろと大寒のとき入日かな 素閑
大寒や焼いた鰯の青味色 素閑
大寒や祖霊に捧ぐ田一反 素閑
お閻魔と大寒の日の縁結び 素閑
大寒に熱き湯ほんに有難し 素閑
大寒やぬるみかけたる朝茶かな 素閑
大寒にほのかにかほるかすみ花 素閑