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サナダ虫 ~解体中~

Go on and fuck yourself

「風の万里 黎明の空」【小説】

2013年10月30日 | 批評 「読」 
「風の万里 黎明の空」(著:小野不由美)を読んだ。

十二国記シリーズ第4弾。


苦難を抱え、人はみなその運命に泣いていた。

王は全ての希望と信じ、人々は立ち上がる!


感想。

①陽子、大分王らしくなってきたな~。

②楽俊&清秀、グッジョブ!

③景麒に字は付けてあげないのか。


文庫本(上下巻)で読むも、批評はまとめて。

景王(陽子)即位から約1年。上巻は、景王・元芳国公主(祥瓊)・才国下女(鈴)、3人娘の苦悩!

読者は必然的に陽子に感情移入してしまうので、景王を妬む2人にイライラモヤモヤ。

しかし下巻で三者は出会い、仲間と共に豊かな慶国を取り戻す為に闘う!

後半(下巻)はイッキ読みしてしまう面白さ!

少ないながらも優秀な人材が慶国に残っていたのでホッとした。時間はかかるが、良い国になりそう。

★★★★★


今更だけど、漢字のルビに振り回される。

聞きなれない名前や役職、地名等に振ってくれるのは有り難いが、

同じ漢字(意味)だけどルビがさっきと違う!ということも多くて、正直ややこしい。

「東の海神 西の滄海」【小説】

2013年10月11日 | 批評 「読」 
「東の海神 西の滄海」(著:小野不由美)を読んだ。

十二国記シリーズ第3弾。


王とは、幸福な居場所(くに)を約束するもの。だが―


感想。

①王も麒麟も胎果(日本生まれ)とは凄い確率。

②麒麟はデリケートだなー!

③“たま”・・。


今回の舞台は、雁州国。毎度お馴染みの延王(尚隆)と延麒(六太)が主人公。

国を再建し始めた頃の危機!・・ではあるけれど、

これから500年も続く安泰国へとなる訳なので、どう乗り越えていくのかに重きをおける。

官吏たちもよくやっているが、やっぱり尚隆カッコイイわ~!

自由奔放な馬鹿殿に見えるけど、いつも民目線でいてくれるから、一番王に相応しいかも。

民になるなら、絶対に雁国がいい。

★★★★★


今更だけどシリーズのタイトル、ややこしいよね。

覚えられないというか、ぐっちゃっちゃになる。

「風の海 迷宮の岸」【小説】

2013年10月01日 | 批評 「読」 
「風の海 迷宮の岸」(著:小野不由美)を読んだ。

十二国記シリーズ第2弾。


王を選ぶ役割を果たせぬ少年の葛藤!


感想。

①“要”くんだったのか。

②蓬莱(日本)とは時間軸が一緒なのか。

③国名と王&麒麟の漢字は同じじゃないのか・・。


番外編である「魔性の子」の続編・・というか、更に前の出来事。

高里少年が10歳の時、神隠しに遭ったという空白期間(約半年?)が描かれている。

前作同様、何も解らない読者と同じ視点(泰麒/高里)で進むので、安心。

麒麟の責務に苦悩する幼い泰麒に萌えます。

★★★★★


でも泰麒は、また蓬莱へと戻ってしまうんだよな。(「魔性の子」)

せっかく泰王を見つけられたというのに・・。うーん、追々描かれるのだろうけど、気になるわー。

更に国へ帰って来てからも気になるわー。戴国不安だわー。(殆どの国が不安か)

「月の影 影の海」【小説】

2013年09月22日 | 批評 「読」 
「月の影 影の海」(著:小野不由美)を読んだ。

十二国記シリーズ第1弾。


「お捜し申し上げました」

謎の男に、突然異界へと連れ去られた高校生の陽子。

見知らぬ国で、ことごとく裏切られてもなお迸る「生」への執着を描く!


感想。

①と、登場人物、一気に増え過ぎー!

②ほたほた。

③楽俊、イケメン過ぎやしないか。


文庫本(上下巻)で読むも、批評はまとめて。

上巻では裏切られっぱなしの陽子、下巻で漸く救いの手が差し伸べられてホッとする。

複雑な世界観ではあるけれど、何も解らない読者と同じ視点(陽子)で進むので、

安心して物語の中へと入っていける。巧いな~。

★★★★★


山田章博氏の挿し絵も妖しく美しい。

挿し絵がある小説は苦手だけど、ファンタジーは別。

挿し絵がないと中々掴めない。もっと入れてほしいくらい。

「魔性の子」【小説】

2013年09月17日 | 批評 「読」 
「魔性の子」(著:小野不由美)を読んだ。

十二国記シリーズ番外編(エピソード0)。


自分の居場所はここではない―

クラスで孤立する高里少年の周りで次々と起こる事故。

そして、更なる惨劇の果てに明かされるものとは・・。


感想。

①下の名前が出てこない。

②“広瀬”っていう生徒でもいるの。

③おっかない!


一応シリーズではあるけれど、単独のホラー小説としても楽しめるかな。

合間合間にシリーズに繋がるキーワードが出て来る程度で、

まだ何が何だか全然解らないというのに、物凄く引き込まれる!

ファンタジーは苦手なのに、続きが読みたくて本屋へ走った作品は久し振りかもしれない。

★★★★☆


遂に、「三国志」(全巻完備)を差し置いて、「十二国記」に手を出してしまった・・。


小野不由美だもんな~。面白くない訳ないんだよ。

解説等でも語られているけれど、もう“ライトノベル”の域を超えてるね。


完全版(新潮文庫)で集めていくので、どんどん新刊を出して頂きたい。

「オー!ファーザー」【小説】

2013年09月06日 | 批評 「読」 
「オー!ファーザー」(著:伊坂幸太郎)を読んだ。


ギャンブル好きと女好きと博学卓識とスポーツ万能の父子小説。(何)


感想。

①お母さん、やるなァ~。

②三島と井伏??

③一体誰が本当の父親なんだろう・・。(誰でもいいけど)


父親が4人(母親は1人)いるという設定は面白くて斬新。

だけど、テンポが悪いのか、途中でダレてしまい、読むのに時間がかかってしまった。

キャラクターや設定が良かっただけに、ちょっと物足りなかったかな。映画は期待?!

★★★☆☆

「真夏の方程式」【小説】

2013年08月02日 | 批評 「読」 
「真夏の方程式」(著:東野圭吾)を読んだ。

湯川シリーズ第6弾。


これは事故か、殺人か。

湯川が気づいてしまった真相とは。


感想。

①おにぎりを包んでいたアルミホイルはベトベトだと思う。

②少年→湯川先生よりも、湯川先生→少年のような纏わりっぷり。

③大人相手には「僕」、子供相手なら「私」!


トリックよりも、家族愛よりも、湯川先生と少年の掛け合いが微笑ましい。

哀しくて苦しい事実がラストに待ち受けていたけれど、

湯川先生(の言葉)がずっと守ってくれるのであれば、まだ救われるのかな・・。

★★★★☆


「愛する人を守る為、赤の他人を殺す」という所は、前作「容疑者Xの献身」と似ているかも。

でも今回の被害者は、思いっきり善人だったので可哀想だった。


何で殺しちゃったかな~。そういう衝動的な所、そっくりだよ。(笑)

「ガリレオの苦悩」【小説】

2013年07月19日 | 批評 「読」 
「ガリレオの苦悩」(著:東野圭吾)を読んだ。

湯川シリーズ第4弾。


「落下る おちる」 「操縦る あやつる」 「密室る とじる」 「指標す しめす」 「攪乱す みだす」

この5作品を収録した、連作短編集。


感想。

①タイトル、段々難しくなってきた・・??(笑)

②みかん大好き、間宮係長。

③湯川先生、意外と友達多いよね。


TVドラマ(シーズン2)の為、放映される前から読み始めたというのに、

ドラマが終わった後に読み終わるという・・。

しかも、その内2作品は、結構前にスペシャルドラマ化したもの・・。(録画して放置中)

ちなみに、シーズン2のドラマも観たり観なかったり・・。

このシリーズの短編集は、原作よりもドラマ派な私だけど、今回はドラマもイマイチだったかな。

★★★☆☆


ヒロインの交替(吉高由里子)は残念過ぎた・・。


岸谷刑事て・・!

岸やん、こんなカタチで復活かよ!

「スカル・ブレーカ」【小説】

2013年07月03日 | 批評 「読」 
「スカル・ブレーカ The Skull Breaker」(著:森博嗣)を読んだ。

ヴォイド・シェイパシリーズ第3弾。


誰より強くあっても、すべてを知っていても、

死ねば消えてしまう。

それなのに、何故求めるのか。


感想。

①ハードカバー(以下略)。

②入浴シーンが多い。

③女だったのか。(ナナシ)


物語が少し進み、ゼンの出生の秘密が判明?!

時代的にはどの辺りなのかな。まぁ架空ではあるのだろうけど。

★★★★☆


ゼンは若くて強い侍だけど、ゼン以上に強い者が毎回出て来る所もいいね。

負けることも財産。それ故に強くなれる。(一歩間違えれば死んでしまうけど)

「舟を編む」【小説】

2013年06月06日 | 批評 「読」 
「舟を編む」(著:三浦しをん)を読んだ。


不器用な人間たちが辞書編集部を舞台に、恋に仕事に右往左往。

新しい辞書、『大渡海』は編み上がるのか?


感想。

①辞書、作りてェーーーッ!!

②メリーゴーランドに3回も・・。

③象形文字読めるの?!


映画が凄く好みで良かった為、小説も買ってみた。

こちらも負けじと面白い! コトイチ出ちゃったかもしれない!!

勿論両者を比べたら、それなりの違いは多々出て来るのだけれど、

原作には原作の、映画には映画の良さが引き出されていて楽しめた。

今まで「苦手」と避けてきて申し訳なかったなぁ。

★★★★★


装丁も、辞書をイメージされているだけあって、非常に美しい。

柔らかくて読み易かった。文庫じゃなくて逆に良かったかも。


カバーを外すと、イラスト(絵:雲田はるこ)も拝めてお得。