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サナダ虫 ~解体中~

Go on and fuck yourself

「デパートへ行こう!」【小説】

2014年04月02日 | 批評 「読」 
「デパートへ行こう!」(著:真保裕一)を読んだ。


深夜のデパートで展開される、悲喜劇!


感想。

①デパートの見取り図が欲しい。

②トイレ行けない(閉まる)のは辛いな。

③つーか、もっと警備強化しないと。(簡単に店内に入られ過ぎ)


群像劇(グランドホテル方式)は大好物!

・・なはずなのに、物足りないというか、イマイチ楽しめなかった。

著者作品は初めてだが、いつもと作風が違うようで。何だか納得。

ネタはいいのに勿体無い。他の作家に書いてほしかった。

★★★☆☆

「ダークゾーン」【小説】

2014年03月16日 | 批評 「読」 
「ダークゾーン」(著:貴志祐介)を読んだ。

第23回将棋ペンクラブ大賞特別賞受賞作品。


戦え。戦い続けろ。

将棋プロ棋士の卵・塚田は、赤い異形の戦士と化した17人の仲間と共に、闇の中で目覚めた。

謎の廃墟を舞台に開始された青い軍団との闘い。

敵として生き返る「駒」、戦果に応じた強力化など、奇妙なルールで続く七番勝負。

それは、まるで異次元の将棋だった。


感想。

①将棋(チェスや囲碁も含む)のルール、わっかんねェーッ!

②目覚めるタイミングは、赤青同時なのだろうか・・。

③第4局、文庫本で24ページ!(短!)


クリムゾンの迷宮」同様、生死を懸けたゲーム(バトル)小説!

新しいゲームを生み出す著者は凄いと思うが、ちょっと非現実的過ぎたかも。

“七番勝負”というのがダレた。緊張感が薄れるし、目次だけで勝負の行方を察してしまう。

ゲームの戦略云々より、何故こんな世界へ飛ばされたのか、という方が気になる感じ。

結局そうなるよね、なオチだったが。

★★★☆☆

「疾風ロンド」【小説】

2014年02月25日 | 批評 「読」 
「疾風ロンド」(著:東野圭吾)を読んだ。


強力な生物兵器を雪山に埋めた。雪が解け、気温が上昇すれば散乱する仕組みだ。

場所を知りたければ3億円を支払え―そう脅迫してきた犯人が事故死してしまった。

上司から生物兵器の回収を命じられた研究員は、息子と共に、とあるスキー場に向かう!


感想。

①桜塚やっくん・・!

②小中高と、がっつりスキー授業あったけど・・。(苦痛だった)

③ポール?!ストックだよ!!


流石は東野圭吾、読み易さは天下一品! 最後まで面白い。

・・しかしそれは、飽くまでも作品を読み終えるまで。

その筆力が仇となり、暫くしたら粗筋を読んでも内容が思い出せないくらいになってしまうだろう。

白銀ジャック」がそうだった。

「面白かった」の一言と、同じ雪山を扱った作品、くらいにしかマジで思い出せない。(笑)

★★★☆☆


本当に面白い作品やつまらない作品は、いつまでも印象に残る。

逆に、“普通~やや上”の作品は、直ぐに忘れてしまう。


この評価作品を、常に生み出し続けることが出来る東野圭吾は、本当に凄い。

どってことない話でも、読み易いから面白く感じるもんな。

読み易くてもつまらない作品は多いのに、不思議だ。これぞ東野マジック。


これからも好きな作家の一人として読んでいくけれど、ガツンと響く作品も期待。

「死体を買う男」【小説】

2014年02月13日 | 批評 「読」 
「死体を買う男」(著:歌野晶午)を読んだ。


江戸川乱歩の“未発表小説”が発見された紀州の白浜で、

奇行を重ねていた学生・塚本直が異様な首吊り自殺を遂げた。本当に自殺なのか?

乱歩と詩人・萩原朔太郎が名推理を展開する!


感想。

①雑な女装は嫌過ぎる。

②双子だったら、人違いだって直ぐ解るだろ・・。

③どっちでもえーがな。


作中作という形で事件が進み、後半はどんでん返しの連続で、楽しめた。

作中に登場する2大巨匠好きであったなら、もっと楽しめたかもしれないのが惜しい所。

★★★★☆

「華胥の幽夢」【小説】

2014年01月31日 | 批評 「読」 
「華胥の幽夢」(著:小野不由美)を読んだ。

十二国記シリーズ第7弾。


「冬栄」 「乗月」 「書簡」 「華胥」 「帰山」

この5作品を収録した連作短編集。


感想。

①書斎で沈没・・。

②柳国、謎過ぎる。

③舜国は女王なのか。


短編集「丕諸の鳥」とは違い、王や麒麟が中心の濃い一冊。

戴、漣、芳、慶、雁、才、奏、柳・・の様子が語られていて、

個人的には、「帰山」がお気に入り。

★★★★★


長寿国である奏国と雁国の共通点は、十二国の実情を常に把握している所だと思う。

一国はとんでもなく広いし、無暗に他国に首を突っ込むのはタブーなのだろうけれど、

隣国とですら国交がないなんてビックリだよ!

「風の中のマリア」【小説】

2014年01月19日 | 批評 「読」 
「風の中のマリア」(著:百田尚樹)を読んだ。


命はわずか三十日。ここはオオスズメバチの帝国。

晩夏、隆盛を極めた帝国に生まれた戦士、マリア。

幼い妹たちと「偉大なる母」のため、恋もせず、子も産まず、命を燃やして戦い続ける!


感想。

①スズメバチの実態がよく解る。

②図面で解説付き!

③だ、誰が誰やら・・。


マリアビートル」「雀蜂」に続き、またまたスズメバチもの。

しかし、こちらは本当に主人公がスズメバチ!

キャラやセリフもあり、きちんと小説にはなっているが、

読む前にある程度の蜂知識を入れてしまったからか、結構普通だった。

ニホンミツバチの蜂球は、マジ半端無いぜ。

★★★☆☆

「雀蜂」【小説】

2013年12月06日 | 批評 「読」 
「雀蜂」(著:貴志祐介)を読んだ。


あと1回刺されると―俺は死ぬ。

雪の山荘に閉じ込められた小説家の安斎を突如襲う、凶悪なスズメバチの群れ。

安斎は山荘を生きて出られるのか。最後明らかになる驚愕の真実とは!?


感想。

①映画ではよく見掛けるあの“技”ね。

②太文字が鬱陶しい。

③一人称で始まる文章「俺は、」が鬱陶しい。


読んだばかりの「マリアビートル」に続き、またまた出て来たスズメバチ。

雀蜂はリアルにめっちゃ怖いけれど、攻防戦が長いというか地味というか、

“どんでん返し”以前に、ハラハラドキドキが伝わりにくく、面白さに欠ける。残念。

★★☆☆☆

「マリアビートル」【小説】

2013年11月24日 | 批評 「読」 
「マリアビートル」(著:伊坂幸太郎)を読んだ。


新幹線とトランクと息子と不運と悪意の殺し屋小説。(何)

オマケ短編「ついていないから笑う」も収録。


感想。

①トーマスに“君”付け・・。

②木村の判子が・・。

③王子、さっさと死ね!


グラスホッパー」の続編とのことで、そちらを再読してから読む。(殆ど覚えてなかった笑)

前作での生き残りが殆ど出て来て、前作の比ではないくらいに殺し屋がいっぱい!

そして、狭い新幹線の中で接触していくので、死体も増える増える!

檸檬VS七尾の肉弾戦辺りから、俄然面白くなってくる。後半はテンポも良くて、朝方までイッキ読み!

★★★★★


本作では、蜜柑と檸檬の殺し屋コンビがお気に入り。(何でこんな名前にしたのか)

2人の最期は呆気なさ過ぎて残念だったが、信頼関係で楽しませてくれた。
見事に復活してくれるも・・、惜しいなぁ~。スピンオフとか書いてほしい。

それにしても、ツキのないヘタレ殺し屋・七尾くん。身体張り過ぎ、殺し過ぎ。
最終的に生き残れた訳だし、何だかんだで鈴木先生並に運がいいと思うぞ。

「図南の翼」【小説】

2013年11月10日 | 批評 「読」 
「図南の翼」(著:小野不由美)を読んだ。

十二国記シリーズ第6弾。


国を統べるのは、あたししかいない!


感想。

①27年は流石に長いな・・。

②これまた懐かしい顔が。

③生まれたばかりは無理だろ。(逆に、12まで育つの待っててくれたんじゃね)


景王(陽子)即位から約90年前の恭国。

風の万里 黎明の空」でもチラッと出て来た供王(珠晶)が即位するまでの物語。

カバー表紙からも伝わる通り、小生意気な12歳のクソガキだけど、魅力いっぱい!

自分の非はきちんと認めるし、何より本当に民(国)のことを憂えているのが素晴らしい。

最初は大人たちに子供(お荷物)扱いされていたというのに、いつの間にか周りを惹き込み、

“王気”とは、麒麟だけではなく、犬狼真君や卓朗君、果ては一般人にまでも伝わるものなのだと実感する。

個人的に、延王(尚隆)以上の逸材かも・・。この国も長寿国になりそうだ。

★★★★★ (シリーズの中で一番楽しかった!)


奏国には王が5人もいたなんて・・!

そりゃ600年以上も続く訳だ。

血縁関係は無きに等しい十二国の中では、珍しい繋がり。

「丕諸の鳥」【小説】

2013年11月03日 | 批評 「読」 
「丕諸の鳥」(著:小野不由美)を読んだ。

十二国記シリーズ第5弾。


「丕諸の鳥」 「落照の獄」 「青常の蘭」 「風信」

この4作品を収録した連作短編集。


感想。

①狩獺、クズ過ぎる・・。(「落照の獄」)

②雁国だったのか。(「青常の蘭」)

③王や麒麟が全然出てこない!


12年振りのオリジナル短編集が、「風の万里 黎明の空」と「図南の翼」の間に乱入!

全て、官吏や民目線の話なので、小休止といった所か。

確かに民あっての国ではあるけれど、物語としては、やはり物足りなく感じてしまった。

★★★☆☆