「マケドニア将棋」とはコミック「ヒストリエ」の作中に出てきた、主人公考案の将棋です。第7巻の限定版にこの「マケドニア将棋」が付いてきます。
私はこの作品を全く知りませんでしたが(同作者の「寄生獣」は読みました)、購入。先日これを持っていきつけの支部長宅に行きました。そこで小学生が興味を示して、飲み込みの早い子がルールブックを一通り読んで教えながらプレイを開始。下が初期配置です(左ではなく右に寄せるべきだったか・・・?)。
2人用の将棋で、駒の種類は王、王子、将軍、騎兵、弓矢兵、歩、重歩の7種類。駒は平面に置き向きによってどちらの駒かが区別がつきます。チェスのように色で分けるのではなく、これによって日本将棋のように持駒として駒の再利用を可能にしています。
王は王・玉と同じ、王子は銀の動き。将軍は金、騎兵はチェスのナイトと同じ八方桂。歩は歩と同様前に一歩ですが、重歩は前に一歩もしくは二歩(にほ)。駒を飛び越せるのは騎兵のみ。
弓矢兵が特殊でこのゲームの鍵を握ります。正しくは『弓兵』と『矢』ですが、弓兵自身は縦横に1マスずつの動き。矢が弓兵の上からのみチェスのクイーン同様の(飛+角の動き)ように飛びます。この弓兵と矢は分離するように作られています。ここが笑えました。
発射された矢は、クイーンの動きで弓兵に戻れる時のみ動く事が出来ます。これが独特で、発射された矢が戻れないように間に駒を移動して邪魔をしたりする事が出来ます。また、弓兵が動いて落ちている矢を回収する事も出来ます。
矢は発射された弓兵以外の見方の弓兵に戻る事も出来ます。1手で弓兵から弓兵に渡す事は出来ませんが一旦発射して次に渡すという事が可能です。
盤は8×8ですが、『自陣』は手前の3段目まで『敵陣』は上の3段、真ん中の2段を『中盤』と呼びます。敵陣に侵入すると歩と重歩のみが成る事が出来ます。成ると従来の動きにプラスして左右1マスの動きが追加されます。
取った相手の駒は自分の持駒として『打つ』事が出来ます。ただし敵陣に打つ事は出来ず、自陣・中盤までにしか打てません。弓兵には2つまで矢を載せる事が出来ます。弓兵に持駒の矢を打つ事が可能です。(ちょっと完全に理解出来ていないのですが・・・「自軍の駒に弓兵と矢が1つもしくは複数ある場合、合体させて一度に打つことができます。その場合、1つの弓兵に2つまで矢を載せて打つことができます」と書かれています。)
相手の王、王子は持駒として打つ事は出来ません。
開始時、王が王位の冠を持ちますが『譲位』というルールがあります。王位を持った駒を取れば勝利でゲームセットですが、王が取られる前に王から王子に『譲位』出来ます。譲位を使用したら、王を裏返して冠のなくなった状態にし、王子も裏返して冠を付けます。王子もまた譲位が出来ます。王と王子それぞれ1回ずつ譲位の権利を持ち、譲位は1手と数えず、自分の手番の時に宣言してその後に1手指します。
日本の中将棋の『酔象』『太子』を思い起こさせます。
日本将棋のような二歩(にふ)や打ち歩詰(うちふづめ)は禁じ手ではなく有効です。千日手は特に引き分けの規定はなく、ただし王手の連続の場合は王手をかけた側が手を変える必要があります。特に何回で成立とかは書かれていません。
さて小学生によるテストプレイを一度見ただけですが、弓矢の強烈なイメージが先行しましたが、それ以外は地味な動きが目立ち、敵陣に打てない、成れるのは歩と重歩の2種類のみで横の動きがプラスされるだけ。斜めに弱い駒が多く、二歩以上も可なために、なかなか王や王子が詰まず、勝負が長引くような印象でした。(その1局も勝負つかずで時間が来て解散)
なかなか面白いとは思うのですが、バランス的に疑問が残ります。
私はこの作品を全く知りませんでしたが(同作者の「寄生獣」は読みました)、購入。先日これを持っていきつけの支部長宅に行きました。そこで小学生が興味を示して、飲み込みの早い子がルールブックを一通り読んで教えながらプレイを開始。下が初期配置です(左ではなく右に寄せるべきだったか・・・?)。
2人用の将棋で、駒の種類は王、王子、将軍、騎兵、弓矢兵、歩、重歩の7種類。駒は平面に置き向きによってどちらの駒かが区別がつきます。チェスのように色で分けるのではなく、これによって日本将棋のように持駒として駒の再利用を可能にしています。
王は王・玉と同じ、王子は銀の動き。将軍は金、騎兵はチェスのナイトと同じ八方桂。歩は歩と同様前に一歩ですが、重歩は前に一歩もしくは二歩(にほ)。駒を飛び越せるのは騎兵のみ。
弓矢兵が特殊でこのゲームの鍵を握ります。正しくは『弓兵』と『矢』ですが、弓兵自身は縦横に1マスずつの動き。矢が弓兵の上からのみチェスのクイーン同様の(飛+角の動き)ように飛びます。この弓兵と矢は分離するように作られています。ここが笑えました。
発射された矢は、クイーンの動きで弓兵に戻れる時のみ動く事が出来ます。これが独特で、発射された矢が戻れないように間に駒を移動して邪魔をしたりする事が出来ます。また、弓兵が動いて落ちている矢を回収する事も出来ます。
矢は発射された弓兵以外の見方の弓兵に戻る事も出来ます。1手で弓兵から弓兵に渡す事は出来ませんが一旦発射して次に渡すという事が可能です。
盤は8×8ですが、『自陣』は手前の3段目まで『敵陣』は上の3段、真ん中の2段を『中盤』と呼びます。敵陣に侵入すると歩と重歩のみが成る事が出来ます。成ると従来の動きにプラスして左右1マスの動きが追加されます。
取った相手の駒は自分の持駒として『打つ』事が出来ます。ただし敵陣に打つ事は出来ず、自陣・中盤までにしか打てません。弓兵には2つまで矢を載せる事が出来ます。弓兵に持駒の矢を打つ事が可能です。(ちょっと完全に理解出来ていないのですが・・・「自軍の駒に弓兵と矢が1つもしくは複数ある場合、合体させて一度に打つことができます。その場合、1つの弓兵に2つまで矢を載せて打つことができます」と書かれています。)
相手の王、王子は持駒として打つ事は出来ません。
開始時、王が王位の冠を持ちますが『譲位』というルールがあります。王位を持った駒を取れば勝利でゲームセットですが、王が取られる前に王から王子に『譲位』出来ます。譲位を使用したら、王を裏返して冠のなくなった状態にし、王子も裏返して冠を付けます。王子もまた譲位が出来ます。王と王子それぞれ1回ずつ譲位の権利を持ち、譲位は1手と数えず、自分の手番の時に宣言してその後に1手指します。
日本の中将棋の『酔象』『太子』を思い起こさせます。
日本将棋のような二歩(にふ)や打ち歩詰(うちふづめ)は禁じ手ではなく有効です。千日手は特に引き分けの規定はなく、ただし王手の連続の場合は王手をかけた側が手を変える必要があります。特に何回で成立とかは書かれていません。
さて小学生によるテストプレイを一度見ただけですが、弓矢の強烈なイメージが先行しましたが、それ以外は地味な動きが目立ち、敵陣に打てない、成れるのは歩と重歩の2種類のみで横の動きがプラスされるだけ。斜めに弱い駒が多く、二歩以上も可なために、なかなか王や王子が詰まず、勝負が長引くような印象でした。(その1局も勝負つかずで時間が来て解散)
なかなか面白いとは思うのですが、バランス的に疑問が残ります。