りんどうの花が庭いっぱいに咲いていてねえ（寅次郎恋歌より）

小樽の路地
日曜美術館で版画家　川瀬巴水の特集を観る。大胆な構図や配色、光と影。そして水面に映る灯りや風景などが郷愁を誘う。改めて意識して観ると自分の目指す写真の方向性に限りなく近いことに気づく。もちろん自分のそれは稚拙で足元にも及ばないことは百も承知はしているが。これからの写真撮影での拠り所となることは確かだ。
川瀬巴水
flickr

深夜特急

先日、BSで30年ぶりに映画「ミッドナイト・エクスプレス」を観る。高校生だった頃、この映画を観て暗澹たる思いになったことを思い出す。この映画の舞台となったトルコには観光で二度ほど訪れているが、この映画の印象が余りに強烈だったこともありイミグレではたいそう緊張したものだ。映画というものは学生時代に見たものでも今観かえすと印象なり受け止め方が大きくかわることが間々ある。しかしことこの映画に至っては当時と同じ感想しか抱けなかった。トルコの裁判所と刑務所の理不尽さには腹立たしくもあり恐怖も感じるが、かといって世の中をなめきっているジャンキーなヤンキー青年（主人公）に感情移入はできない。何より主演のブラッド・デイヴィスの顔が嫌いというのもある（笑）。ついでに暗澹映画をもうひとつ挙げるとするならダスティン・ホフマン主演の「マラソンマン」だな。