goo blog サービス終了のお知らせ 

最終回文庫 ◇◇雑然と積み上げた本の山の中から面白そうなものが出てきた時に、それにまつわる話を書いていきます◇◇

※2011年9月以前の旧サイトで掲載した記事では、画像が表示されない不具合があります。ご容赦ください。

私のコレクション 壽岳文章『日本の紙』

2025年05月02日 | 壽岳文章
壽岳文章『日本の紙』昭和19(1934)年3月10日 靖文社/発行

装幀/芹沢銈介

冒頭に紙漉きの原料から漉き作業の様子を写した写真が8ページあり、その後に「和紙のしなじな」として、実物和紙8葉を貼った10ページがあります。
本文中に装幀者の名前を記載するのを忘れたために、名前だけ印刷した別紙紙片を表題紙の前ページに貼り付けてあります。


以前の記事「私のコレクション "HAND-MADE PAPER OF JAPAN"」で紹介した外国人観光客に向けたものを「昭和十八年の夏、筋のはこびを、ほぼ観光人文庫のに頼りながらも、すつかり骨を入れかへて書き改め、和紙のすきな南方氏の乞ふにまかせ、ここにおほやけにする。」と、改稿しています。

表題紙


奥付


本書には、壽岳文章氏の署名を雁皮紙にいただき、挟み込んであります。




昭和22(1947)年6月30日に発行された、本書の三刷本。


表題紙


装幀と口絵、実物見本貼付部分が変わっています。


「あとがき」で次のように述べています。
舊版のやうに、紙の見本をそへることはできなくなつた。心のこりであるが、いたしかたがない。寫眞も原版を燒いたので、その代りに芹澤銈介兄がずつと前に作つた型染紙漉屏風―武州小川を描いたもの―の絵づらを写真にとり、口絵とする。風情はかへつて加はつたことと思ふ。
添付の実物和紙は3葉(雁皮、楮、三椏)にとどまっています。

奥付