最終回文庫◇◇雑然と積み上げた本の山の中から面白そうなものが出てきた時に、それにまつわる話を書いていきます◇◇

※2011年9月以前の旧サイトで掲載した記事では、画像が表示されないものがあります。ご容赦ください。

星新一作品 海外で翻訳出版された本(中国)

2021年03月14日 | 星新一

中国で出版された星新一のショートショート『职业刺客』という本(百花文芸出版社/1986.07)の収録作品の邦題を調べたのですが、日本で出版された14冊(調べ終わってから集約したら、その数になりました)の中から57作品をピックアップしたものでした。

 

中国語の各冒頭部分をスマホのアプリで画像翻訳(かなり精度が低い)し、手元に文庫本を並べて、冒頭部分を拾い読みして作品を同定するという、アナログ的な作業。日本語による冒頭部分の対照表を先に作れば良いのでしょうが、なにせ星作品は1000編以上あるので、その作業も大変。

冒頭部分を繰り返し読んでいると、話の筋は記憶に残っても、どの本に載っていたかまでは覚えていないので、「この話、さっき読んだのに」という嘆きを繰り返していました。それが頻繁に繰り返されるので、冒頭部分をメモで残すようにして、絞り込んでいきました。

画像翻訳は精度が低いので、日本では使われていない漢字を手書きで入力して、タイトルをGoogle翻訳することも試しました。日本語に翻訳することで見当をつけられた話もありました。タイトルが直訳されているものもあれば、そうでないものもあるので、同定作業はこれまでで一番難航しました。2日がかりで全57編のタイトルが判明しました。その中の一部が以下です。

 

(中国語のタイトル → 日本語の原題)

死者魂灵的委託 → 依頼

慷慨之家 → 気前のいい家で

人生如夢 → 長い人生

职业刺客 → 殺し屋ですのよ

好事者 → 協力的な男

盯梢 → 尾行

列车上的盗窃案 → 車内の事件

发生在海港的事件 → 港の事件

临死服毒 → 臨終の薬

謎一祥的女人 → 謎めいた女

真话当假话 → 帰宅の時間

一件风流韵事 → あるロマンス

如此行业 → ある商売

窃盗薬方 → 盗んだ書類

方便的手堤包 → 便利なカバン

好抢先的人 → 新しがりや

窃盗保険柜 → ねらった金庫

惩恶 → 惡をのろおう

卖地者 → ごねどく屋

价値検査器 → 価値検査器

惹祸的装置 → 問題の装置

超车 → 追い越し

 

コロナ禍で自粛中だから出来た作業かもしれません。

 

 

 

 


新聞広告で気づいた本 甲斐信枝著『あしなが蜂と暮らした夏』

2021年03月05日 | 気になる作家

甲斐信枝さんの新刊『あしなが蜂と暮らした夏』中央公論新社 2020年10月25日発行 本体1400円

 

 

ひょっとしたら甲斐さんが送ってくださるかもしれないと思いながらも、早く読みたいので購入。

観察の仕方が甲斐さんらしくて面白いです。

 

BIGLOBEのニュースで婦人公論Webの書評が取り上げられました。