最終回文庫◇◇雑然と積み上げた本の山の中から面白そうなものが出てきた時に、それにまつわる話を書いていきます◇◇

※2011年9月以前の旧サイトで掲載した記事では、画像が表示されないものがあります。ご容赦ください。

私のコレクション 星新一(24) 気まぐれロボット 自作ルリユール

2014年01月18日 | ルリユール





部屋を片付けて、ようやく出てきました。あのケルスティン・ティニ・ミウラ女史のアトリエに何日も通って、ティニさんがお使いの製本道具類を使わせていただき、手ほどきまで受けて仕上げた1冊です。プロが使う道具類は、とても使いやすかったです。
自分が好きな作家の中で、見栄えのする大型の本というので選んだのが、星新一著『気まぐれロボット』(理論社 1966年7月)。

元の本(ハードカバー、角背、函)を全部解体して折丁ごとにし、綴じ直したものを丸背に変え、背とエッジを革、平の部分はマーブル紙貼りにし、函帙を作りました。



地の小口部分の拡大。丸味出しをして丸背に仕上げてあります。



函帙は紫色のクロス貼り。内側は赤色のフェルト貼り。



タイトルと著者名は別の革に金箔押し。(本に直接タイトルを箔押しすると、失敗した時に救いようがないため)



タイトル部分のアップ。



花布は編まずに、表紙より淡い色の革で紙芯を巻いたもの。



函帙に載せて、背の部分。



駆け出しの素人が造ったにしては、なかなかのものだと思いますが、今作れと言われてもこの時の集中力は無いし、老眼は進んでいるし……
まず、無理です(T_T)

 ※この本が入っていた元の函は、コレクションが函欠の裸本だった方に差しあげて、喜ばれました。