部屋を片付けて、ようやく出てきました。あのケルスティン・ティニ・ミウラ女史のアトリエに何日も通って、ティニさんがお使いの製本道具類を使わせていただき、手ほどきまで受けて仕上げた1冊です。プロが使う道具類は、とても使いやすかったです。
自分が好きな作家の中で、見栄えのする大型の本というので選んだのが、星新一著『気まぐれロボット』(理論社 1966年7月)。
元の本(ハードカバー、角背、函)を全部解体して折丁ごとにし、綴じ直したものを丸背に変え、背とエッジを革、平の部分はマーブル紙貼りにし、函帙を作りました。
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地の小口部分の拡大。丸味出しをして丸背に仕上げてあります。
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函帙は紫色のクロス貼り。内側は赤色のフェルト貼り。
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タイトルと著者名は別の革に金箔押し。(本に直接タイトルを箔押しすると、失敗した時に救いようがないため)
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タイトル部分のアップ。
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花布は編まずに、表紙より淡い色の革で紙芯を巻いたもの。
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函帙に載せて、背の部分。
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駆け出しの素人が造ったにしては、なかなかのものだと思いますが、今作れと言われてもこの時の集中力は無いし、老眼は進んでいるし……
まず、無理です(T_T)
※この本が入っていた元の函は、コレクションが函欠の裸本だった方に差しあげて、喜ばれました。