最終回文庫◇◇雑然と積み上げた本の山の中から面白そうなものが出てきた時に、それにまつわる話を書いていきます◇◇

※2011年9月以前の旧サイトで掲載した記事では、画像が表示されないものがあります。ご容赦ください。

私の絵本コレクション チェコの子ども向け雑誌 「SLUNICKO」

2018年01月29日 | 絵本





チェコの子ども向け雑誌「SLUNICKO」(スルニーチコ)
1989年 No.12 表紙を入れて32ページの雑誌。

 表紙。この号はクヴィエタ・パツォウスカーの絵。



 裏表紙。


バックナンバーを扱っている古書店のサイトを見ると、他の号でクヴィエタ・パツォウスカーが表紙絵を描いている号がありました。この雑誌のバックナンバーは、800円~1000円程度で入手できるようです。





私の絵本コレクション クヴィエタ・パツォウスカー(8) "THE LITTLE FLOWER KING"

2018年01月28日 | 絵本






"THE LITTLE FLOWER KING"



 この表紙絵と同じ邦訳は『小さな花の王様』というタイトルで、
 太平社から1992年7月に発行されましたが、現在は品切れ。
 本のプロポーションが、以下のものとは違います。
 内容が違っているかどうかは、不明です。

 AMAZONなどで現在入手可能なものの表紙。



 数年前に入手したものは英語版。その表紙。
 Penguin Young Readers Groupの発行。


 この英語版の前に、ドイツ語版 "DER KLEINE BLUMENKONIG"
 1987年に発行されているようです。


 検索で出てきた表紙は、タイトルの入れ方などに相違があります。



 これはスペイン語版かな。


いずれも表紙と裏表紙には正方形の窓穴が開けてあり、前後の数ページにも窓穴が開けてあります。






私の絵本コレクション クヴィエタ・パツォウスカー(7)"Velka dobrodruzstvi maleho kocourka"

2018年01月27日 | 絵本





"Velka dobrodruzstvi maleho kocourka"
文・Jurij Brezan / 絵・Kveta Pacovska クヴィエタ・パツォウスカー 
出版社 ALBATROS 1970年刊ですから、比較的初期の作品のひとつです。
19×20.5cm 88ページ 


 表紙。男の人はどうやら猛獣使いのようです。

 手にしているのはムチですが、先が細い線で描かれているので、
 スキャンすると飛んでしまって線が見えません。



 裏表紙。




 見返し 見開き。




 冒頭ページ。




 本文 見開き。




 本文。



チェコの古書絵本を扱うお店のサイトに同じ書影がありました。でも、タイトルが『黒ねこミケシュのぼうけん』となっていて、はて、どこかで聞いたことがあるタイトル……そう、ヨゼフ・ラダの作品に同じタイトルのものがありましたよね。たしか岩波書店から出ていたと思います。


この本のタイトル"Velka dobrodruzstvi maleho kocourka"を翻訳サイトに入力してみると、『小さな乙女の大冒険』となりました。「冒険」は合っていて、MIKESという綴りは果たしてミケシュと発音するのかどうかわかりませんが、それらしき黒猫も描かれています。しかし、列車に乗っているたくさんの動物は、どうやらサーカスの動物たちのようで、ヨゼフ・ラダ作の『黒ねこミケシュのぼうけん』とは内容が違っているようです。




【ご案内】 発売開始 ホシヅル文庫第2弾 『泡沫の歌』(星マリナ編)

2018年01月26日 | 星新一




森鷗外の妹小金井喜美子は、作家星新一の祖母にあたる人で、歌人でもあります。
星新一の次女、星マリナさんの編集で
『泡沫の歌 森鷗外と星新一をつなぐひと
(新潮社図書編集室発行 星ライブラリの自費出版 限定3000部)が今日、発売になりました。定価1001円+税。
ホシヅル文庫(1)『三十年後』に続く第2弾です。



本書の内容と購入方法については、星新一公式HPの「プロジェクトのページ」をご覧ください。

『三十年後』は好評のうちに、新潮社やネット書店での販売を終了しました。



私の絵本コレクション ラチョフの絵本 "как лиса училась летать"

2018年01月21日 | 絵本


"как лиса училась летать"
原題の直訳:どうやってきつねは飛ぶことを学んだか
トルストイ/文 エウゲーニー・ラチョフ/絵 1974年。

邦訳『てぶくろ』でおなじみのラチョフが描いたロシアの民話集。
「おだんごぱん」「きつねとつる」など11篇を収録しています。



 表紙(右)と裏表紙(左)はつながった絵です。




 標題紙。





 収録作品名の索引。





 17ページから始まる「おだんごぱん」の挿絵の1枚。




【参考】

 邦訳の『おだんごぱん』(福音館書店刊)の表紙。



 邦訳の『てぶくろ』(福音館書店刊)の表紙。












私の絵本コレクション ドーレア夫妻(12)"LIFE THE LUCKY"

2018年01月18日 | 絵本




"LIFE THE LUCKY"
出版社:DOUBLEDAY, DORAN & COMPANY 1941年の初版。
ジャケットも付いていて、たいへん保存の良い1冊。
ドーレア夫妻の絵本作品の中で、最優秀作品という評価もあるようです。

 表紙。
 A4判よりわずかに大きいサイズなので、
 画像は少し切れてしまいました。




 裏表紙。



 標題紙。




 物語のはじまり。



通称「赤毛のエイリーク」(英語表記では Erik the Red)は、ノルウェー、アイスランドの首領、探検家で、ヨーロッパ人として初めてグリーンランドに入植した人物とされています。レイフ 、ソルヴァルド、ソルステインという名の3人の息子と一緒にグリーンランドに向かい、その後、アメリカ大陸を見つけたレイフの冒険に満ちた伝記。


 本文挿絵。






 ドーレア夫妻の絵本作品の紹介は、今回でおしまいです。





 邦訳2冊と、表紙デザインが変更になっていますが、
 現在も入手可能な「ギリシャ神話の本」の書影を載せておきます。


 『ひよこのかずはかぞえるな』福音館書店刊



『まいごのフォクシー』岩波書店刊



 "GREEK MYTHS" DELACORTE PRESS刊 ペーパーバック版










私の絵本コレクション ドーレア夫妻(11)"Needle in the Haystack"

2018年01月17日 | 挿絵本




ドーレア夫妻の絵本を取り上げてきましたが、John Mathesonの "Needle in the Haystack" に、エドガーが挿絵を付けているという、夫婦の作品ではなく、挿絵本ですが……。

1930年発行の初版。
出版社:WILLIAM MORROW & CO New York 190ページ。


 表紙。




 標題紙。スキャナーに収まらず、右側が少し切れてしまいました。




 目次。




 カラーのイラストのリスト。

カラーの挿絵すべてに「Printed in Germany」と記されています。

この本について調べようとしても、タイトルになっている「藁の中の針を探す」の意味に引っ張られて、いい加減な検索ではたどり着けませんでした。


長々とドーレア夫妻の絵本作品を取り上げてきましたが、これで最後かと思ったら、まだもう1冊ありましたので、(12)につづきます。







私の絵本コレクション ドーレア夫妻(10)"THE MAGIC MEADOW"

2018年01月16日 | 絵本




ドーレア夫妻の絵本作品。"THE MAGIC MEADOW"
1958年の初版。図書館の除籍本で、表裏の見返しに除籍印とブックポケットが貼ってあり、剥がした跡もありますが、それ以外は程度が良いです。


 表紙。




 標題紙。




 奥付部分。




 本文。


アルプスの麓の高原に住む少年とスイスに伝わる昔話で、ウイリアム・テルの話から始まっています。









私の絵本コレクション ドーレア夫妻(8)"GEORGE WASHINGTON"

2018年01月14日 | 絵本




ドーレア夫妻の絵本作品"GEORGE WASHINGTON"
この本も手元に2冊あります。
1936年の初版と1939年の後版。

 初版の表紙。




 初版の標題紙。




 初版の奥付。




 本文。オールカラーではありません。
















夫妻は "ABRAHAM LINCOLN" で1940年のコーデコット賞(Caldecott Medal Winner)を受賞していますが、この "GEORGE WASHINGTON" にしても、アメリカ大統領の話ということなのか、邦訳はありません。

――歴史的に見ると、"ABRAHAM LINCOLN"は、1950年に羽田書店から翻訳が発行されていたので、訂正します。



私の絵本コレクション The Folio Society の "EAST OF THE SUN WEST OF THE MOON" と "PERRAULT'S FAIRY TALES"  

2018年01月10日 | 挿絵本




The Folio Society から発行された本が手元に2冊あります。
発行元は古典籍を豪華な装幀にして頒布するブッククラブのようです。

"EAST OF THE SUN WEST OF THE MOON" (『太陽の東 月の西」)
Peter Christen AsbjornsenとJorgen Moeによるノルウェーの民話。

Kay Nielson(カイ・ニールセン)によるイラストレーション。
出版社:The Folio Society、London; 2000年 204ページ。

 羊皮紙風の表紙。



 標題紙。



 挿絵の中から。



カイ・ニールセンの繊細な絵は好きです。
別のムック版から何点か絵を紹介します。

 ムック版の表紙。


 裏表紙。












もう1冊は、"PERRAULT'S FAIRY TALES"
Edmund Dulac(エドマンド・デュラック)によるイラストレーション。
出版社:The Folio Society、London; 2000年 186ページ。


 赤いクロスに豪華な箔押しの表紙。



 標題紙。



 収録作品名。



 挿絵の中から。





The Folio Society という版元から出ているものは、見た目は豪華本っぽい造りではありますが、肝心の挿絵のカラー印刷はイマイチです。もう少し挿絵の再現に注力した本づくりをしてくれると良いのですが……。



私のコレクション 日本で紹介されたチャペック作品

2018年01月06日 | 気になる作家/画家






以下のような内容(青字部分)の記事が拙ブログに残っているのですが……何の本を、どうして貸し出すことになったのか、記憶をたどれずにいます。
2006/08/24  平塚市美術館で開かれている「世界の絵本がやってきた ブラティスラヴァ世界絵本原画展」に行きました。同時開催の特別展示「チャペック兄弟、ラダ、トゥルンカ チェコ絵本の黄金時代」に、私のコレクションの1冊が立派なケースに収められて鎮座していました。出品協力で、図録と招待券をいただきました。いや、ぜんぜんたいしたことのない本(翻訳され日本で出版されたもの)なのですが、いざ都立図書館や国会図書館から借りようとすると、展示期間が長いために借りられないのだそうです。

おそらく、仕事でどこかの美術館の学芸員さんと絵本原画貸し出しの話をしていた時に、知り合いの学芸員が困っているという話から、その本だったら持っているので、貸してあげられるから知らせてあげてください――ということになったのだったか、そのあたりの経緯の記憶がまったくなく、その推測も自信がありません。そのときいただいたという図録も見つからず……。

10/1まで開かれた後、以下を巡回したはずです。
10/7~11/26 静岡アートギャラリー
12/5~2007年1/14 広島県立美術館
2007年1/20~3/11 三鷹市美術ギャラリー
2007年4/14~5/27 小杉放菴記念日光美術館
2007年6/2~7/8 北九州市立美術館
2007年7/14~9/2 うらわ美術館



 函に入った本だったような気がします。

 展示されたのは、この本ではなかったかなぁ。
 『新日本少年少女文庫15 西洋文学選』
 島崎藤村編 昭和15年 新潮社の函。




 表紙。




 チャペック作品の「犬と妖精の話」と「小鳥と天使の卵の話」の
 ふたつが収録され、原書からとったという挿絵が入っています。
 「小鳥と天使の卵の話」の挿絵部分。




 奥付




いや、こちだったかも。

 『世界文学全集38 新興文学集』(昭和4年 新潮社)
 表紙。函もついています。



 目次。チャペックの「蟲の生活」(戯曲)が収録されています。



 奥付。




 いや、こっちだったかも……。

 『世界戯曲全集 第22巻 中欧篇』(昭和2年 近代社)
 この本は函がなく裸本なので違うだろうなぁ。
 目次。チャペックの「人造人間」ほかが収録されています。




 扉。






 奥付。


 戯曲ということはなかったよなぁ……。


チャペック作品が日本で最初に翻訳されたのはいつなのか、Wikipediaで「チャペック」の項を見てみると、最初の本は1924年金星堂から出版された『R.U.R ロボット』のようです。国会図書館のデータでは、著者:カーレル・チャペック/著 鈴木善太郎/訳  金星堂 先駆芸術叢書2 となっています。
2番目は、現在『ダーシェンカ』として親しまれているものが、『子犬物語』というタイトルで高陽書院から1938年に、前に紹介した『山椒魚戦争』は、3番目の翻訳として1953年に世界文化社から出版されたとなっています。

Wikipediaでは単行本として出版されたものしか取り上げていないので、全集に収録されたものは含まれていません。「最初」というのが、いつ・何なのか……。

今回紹介した本にたどり着くのに、当時は色々調べたと思うのですが、記憶も資料も残っていません。
わからないままに記事をアップするのは不本意ですが、致し方ありません。










私のコレクション ヨセフ・チャペックの挿絵 "Edudant und Franzimor" 

2018年01月05日 | 気になる作家/画家



"Edudant und Franzimor"
「Edudant」と「Franzimor」のふたりが主人公だということは、なんとなくわかりました。

 クロス装の表紙。元々はジャケットがあったと思われます。


挿絵を描いたのは、カレル・チャペックの兄にあたるヨセフ・チャペックで、本書の著者の Karel Poláček(カレル・ポラチェク 1892~1945)は、当時のチェコスロヴァキアのジャーナリストであり作家でもある人で、ユダヤ人の子孫ゆえに迫害されたようです。
本書はチェコスロヴァキアで1963年に出版され、1966年にドイツ語版として出版されたものの初版。


 標題紙。



 目次。




 挿絵。さて、ノッポとデブのふたり。
 どっちが「Edudant」で、どっちが「Franzimor」なのか。

 刷り色を違えただけの同じ版ですね。












 モノクロの挿絵もあります。









線が生き生きとしていて、いいですね~。



ケイト・グリーナウェイ の BIRTHDAY BOOK

2018年01月04日 | 絵本





ケイト・グリーナウェイの絵が入った BIRTHDAY BOOK
クリスマスプレゼントだったようです。
小型版で、大きさが分かるように定規をあててあります。

手元には2冊ありますが、別々の装幀なので発行時期が違うのでしょう。
絵本ではなく用品なので、奥付のようなものはなく、どちらが古いのか。
くたびれ具合からすると、右側の表紙に絵が貼ってある方が古い感じです。

 表紙

























 いたずら書き



 わずかにいたずら書きがあるぐらいで、
 どちらもほとんど使われていません。