最終回文庫◇◇雑然と積み上げた本の山の中から面白そうなものが出てきた時に、それにまつわる話を書いていきます◇◇

※2011年9月以前の旧サイトで掲載した記事では、画像が表示されないものがあります。ご容赦ください。

私のコレクション 気になる雑誌 「詩世紀」(1)

2014年03月27日 | 赤江瀑





赤江瀑氏が作家デビュー前に、長谷川敬(本名)の名前で詩作を発表していたことは知られていますが、その全容を調査した方はいるのでしょうか。


同人誌「詩世紀」昭和28年3月号(4巻3号)




その目次。「超の抒情」という作品が掲載されています。



 
赤枠の部分です。部分拡大しました。




著作権がありますから、作品自体を載せることは出来ません。
現物を手に取って、作品が載っているかどうかを調べられないことがほとんどなので、なかなか集まりません。

全容ならずとも、調べた方がいらっしゃればご教示ください。






私のコレクション 赤江瀑作品の映像化台本

2014年03月20日 | 赤江瀑





以前の記事で、赤江瀑作品が映像化された作品として、以下の印をつけた4タイトルを挙げました。

「白い肌の狩人 蝶の骨」監督/西村昭五郎 にっかつ 1978年 の台本(準備稿)。
プロデューサー、企画、脚本、監督の欄にはお名前がありますが、撮影‣照明‣録音‣美術‣編集‣音楽‣助監督などの製作スタッフの名前欄は空白です。





「雪華葬刺し」監督/高林陽一 大映 1982年 この台本は未入手です。



「オイディプスの刃」監督/成島東一郎 角川春樹事務所 1986年
表紙に文字は無く、これは標題紙にあたるページ。準備稿とあります。




こちらは別の台本の表紙。
角川春樹事務所 作品とあります。角川小説賞第1回受賞作品で、書き込みもなく使われた形跡はありません。





「くれないものがたり」監督/池田敏春 パイオニアLDC 1992年 の台本。(仮題)「ひたくれなゐ」―決定稿―となっています。
その表紙。





裏表紙。使った人の名前が書いてあります。
誰かと思ったら、室井春治役を演じた佐野史郎さんのサインです。





台本の中にもいろいろ書き込みがあります。
京都弁の台詞のイントネーションに苦労されているようです。これもご本人が書いたのでしょう。





これ以外に、テレビドラマの台本と思われるものがあります。 
赤江瀑 原作「マルゴォの杯」より 「殺意の二重奏」(仮題)製作 テレパック TBS




背に「ザ・サスペンス」とあるのですが、TBSのそのシリーズの放映リストを見ても、該当する作品はありません。



「マルゴォの杯」は、関西テレビ系列月曜夜10時枠の連続ドラマ 「京都サスペンス(2)」で、1988年12月26日に放映されたという記録がありました。
監督 山下耕作 脚本 小森奈津 出演 岩下志麻、奈良岡朋子、石橋蓮司、長塚京三 制作 東映
これにも台本はあるのでしょうが、未入手です。










私のコレクション 北杜夫の絵本 補遺

2014年03月19日 | 北杜夫



北杜夫の絵本がまだありました。
1985年、河出書房新社刊の『地球さいごのオバケ』(絵/ラヨス・コンドル)




前に書名だけ挙げた『ぞうさんのおだんご』が出てきたので、書影をアップします。
こちらは透明アクリルカバーをかけたままスキャンしたもの。




裏表紙。





アクリルカバーをはずすと、かなり寂しくなります。





作者のヘルメ ハイネ氏が来日した時にいただいたサイン入りです。












私のコレクション 気になる雑誌 「風報」

2014年03月16日 | 気になる雑誌





神保町の古本街を頻繁に歩き回っていた時期、いつも立ち寄る古書店には「風報」のバラが置いてありました。

書籍の場合は裏の見返しに値段が書いた店のシールが貼ってあり、雑誌の場合は裏表紙の左上に鉛筆で値段が書いてありました。

手元にあるのは通巻36、48、57、91、97、100号のバラで6冊。



36号には木山捷平「五十の手習」、48号には木山捷平「暗闇まつり」が掲載されています。




57号には庄野潤三「散髪の話」、91号には庄野潤三「豆腐屋さんのお父さん」が掲載されています。




97号には木山捷平「同人雑誌」、100号には井伏鱒二「盆踊」と庄野潤三「今年のムカデ」が掲載されています。


どれにも店主が書いた200、300あるいは500という値段が書いてあります。中には200の2を3に書き直したもの、300を消して500と書き直したものの、下には300と書いてあったことが分かるものなどいろいろあります。毎号24ページで、定価はいずれも30円。100号記念号だけは40ページです。

なぜ興味を持ったのかというと、100号以外の号には表紙にその号の執筆者の名前が書いてあり、その中に木山捷平、庄野潤三という私が好きな作家の名前があったからでした。店頭には他の号も置いてあったのでしょうが、執筆者を見て、選んで買っていたので、この6冊しかありません。


調べてみると、「風報」は1947年9月に尾崎一雄と尾崎士郎によって創刊され、創刊の前段階では坂口安吾が深くかかわっていたようです。


通巻100号は記念号でありながら、100号を以て休刊するという終刊号でもありました。
その目次。




昭和37年10月の終刊号に木山捷平の名前がないのは何故でしょう。その年は彼の代表作のひとつ『大陸の細道』(第13回芸術選奨文部大臣賞)を発表した年で、寄稿できたはずです。


















私のコレクション 北杜夫の絵本 その2

2014年03月14日 | 北杜夫





前記事「北杜夫の絵本」につづく記事です。

昭和46年に中央公論社から大判の絵本『スカーリーおじさんの世界旅行』が出版されました。

帯の拡大。




この本には日本語対訳テキストが、別冊として付いています。
96ページもあるので、脱落しないように、本のビニールカバーにはさみこんであります。






「まえがき」の冒頭部分。


書き出しは以下のようになっているのですが、私の誤植ではありません。
文意がチンプンカンプンですね。
「ハレンチというもさら、世人にゲップと恐慌をもたらすことに、私はこのスカーリーおじさんの「てんやわんやの世界旅行」という本を訳すことになりました。」


本文にも別冊にも奥付表記がありますが、別冊の奥付に誤植を発見してしまいました。

「昭和46年2月10日印刷 昭和45年2月25日発行」となっています。

発行の後に印刷というのはあり得ないですね。本文の方の奥付は正しく昭和46年2月25日発行になっています。

全部に目を通せば、さらに誤植を見つけられるかもしれません。


なお、Wikipediaの「北杜夫」の項に、この著作の記載はありません。




「絵本」というよりは「よみもの」ですが、こんな著作もありました。

『よわむしなおばけ』文・北杜夫 絵・和田誠 旺文社こどもの本 昭和53年7月15日発行



受験問題集でおなじみの旺文社が、こどもの本をシリーズで出していたんですね。











私のコレクション 北杜夫の絵本『みつばちぴい』『ローノとやしがに』ほか

2014年03月13日 | 北杜夫






北杜夫には昭和30年代に絵本の作品が2種3冊あります。

昭和36(1961)年に別冊キンダーブック物語絵本 秋の号 として『みつばちぴい』(和田誠・絵 フレーベル館)が出版されました。

昭和38(1963)年には月刊予約絵本「こどものとも」(福音館書店)90号として『ローノとやしがに』(得田壽之・絵)と、トッパンのキンダー絵本(フレーベル館)として『みつばちぴい』が出版されました。

一時期は北杜夫作品も集めていたのですが、当時は芥川受賞作品『夜と霧の隅で』の元帯付を始めとして、『どくとるマンボウ航海記』『羽蟻のいる丘』『楡家のひとびと』『船乗りクプクプの冒険』など帯付の状態の良いものは皆、高価でした。そのため、次第に集める気力が失せてきました。

実のところ、当時は『みつばちぴい』は程度が良くないけれども手に入れたと思い込んでいたのです。
本当は、昭和38年刊の所蔵本より2年も前の昭和36年に「別冊キンダーブック物語絵本 秋の号」で刊行されたのが初出だとは知りませんでした。
知っていたら、北杜夫全作品蒐集という目標からもう少し早く撤退していたでしょう。

トッパンのキンダー絵本の表紙。マルシ―表示が1963となっているだけで、奥付はありません。



『みつばちぴい』は、その後、昭和59年4月に復刊され、現在は「復刊絵本セレクション」( Kindle版)でご覧になれます。


その表紙。





もう1冊の絵本『ローノとやしがに』は厄介です。

月刊予約絵本「こどものとも」の市販本(並製)の表紙。


裏表紙。


当時、「こどものとも」は並製の市販本のほかに、「特製版」という名称で図書館用のハードカバー版が同時に出版されていたのです。並製版が定価100円に対して、ハードカバーの特製版は倍の200円でした。

特製版の表紙。


特製版の裏表紙。


この本に「特製版」があると説明した文章や、実際に古本として特製版を販売しているのを見たことはありません。

※(注)現在も「特製版」という表記が使用されていますが、「市販本ではなく、幼稚園・保育園に直接販売する販売代理店の専売品として、月刊誌の旧号をハードカバー化したもの」で、月刊誌と同時に刊行されていた「特製版」は制作されなくなっています。


Wikipediaの「北杜夫」の項に、下に紹介した小学館の創作童話シリーズは載っていても、この作品自体の記載が無いのはなぜなのでしょう。

この本は、版元の福音館書店の創業50周年記念に1号から50号、51号から100号というセットで復刻版が出版され、以後も節目の年に再刊されたことがありますが、セット販売なので、この1冊だけというのは購入できません。
セットをバラして単品で販売する古書店をたまに見かけるので、運が良ければ手に入ります。

バラで購入した復刻版があったので、その裏表紙。



奥付部分の拡大。
赤枠で囲った部分が復刻版の表示ですから、初版だと思い込んで「安い!」とつい買ってしまわないようにご注意ください。





『ローノとやしがに』は画家を山田哲也に変えて、小学館から創作童話シリーズの1冊として昭和54年6月に出版されましたが、現在は新刊では購入できません。
その表紙。



さらに絵本つながりで、思い出すままに書き連ねると……

翻訳絵本で、ヘルメ ハイネ作『カラスのリヒャルト』、『ぞうさんのおだんご』(ともにCBS・ソニー出版1979年)がありました。

知り合いの絵本編集者から『ぞうさんのおだんご』を探している高名なイラストレータがいると聞き、何冊か持っていたので差し上げたところ、喜んでいただいたこともありました。お礼にサイン入りのカレンダーをいただきました。

このシリーズには、星新一が訳した『トマニ式の生き方』という作品もありました。
このシリーズは裏表紙に訳者のことば、他のシリーズ作品名が袖に印刷された透明なアクリルカバーが付いていますが、スレやすいこともあって、綺麗なものはなかなかありません。

探したら『カラスのリヒャルト』が出てきました。
その表紙。




……こう書いていて、『スカーリーおじさんの世界旅行』(中央公論社刊)という大判の絵本があったことを思い出しました。

それは次記事で……。













私のコレクション 北杜夫の自費出版本 『幽霊』

2014年03月10日 | 北杜夫





この自費出版本は、もともと部数が少ないだけあって、帯の有無で古書価が大きく違う代表格と言えるのではないかと思います。
試しに検索してみると、帯付署名入りは帯無し署名入りに比べると、3倍ほども高い値段が付いていました。


この本は手元に2冊あります。1冊は古書店で購入したもので、もう1冊が今回書影を載せたもので、ある方からいただきました。
残念ながら、どちらにも帯はありません。


表紙




ジャケットを広げて




見返しにはペンによる署名がありますが、宛先が私ではないので、修正してあります。




奥付




私にこの本をくださったその方は、北杜夫が慶応病院の医局で働いていた時の同僚だったそうです。
水産庁調査船の船医として半年近く航海したときのことをもとに書いた「船上にて」を雑誌「文藝首都」に連載し、それを『どくとるマンボウ航海記』として中央公論社から出版し、大ベストセラーになって有名作家の仲間入りをした訳ですが、この時、船医への応募書類を本人の代わりに書いてあげたのが宛名の方だったのです。応募書類を書いてくれたお礼に、この『幽霊』を献呈してくださったのだそうです。

私にくださったこの方は、絵本画家として活躍されていますが、飲みながら話をしていた時に、私が北杜夫のファンだと知ると、差し上げますよと……その時は酔った勢いでおっしゃったのかと思っていたら、後日、ちゃんと送ってくださったのです。

献呈してもらった時から包装紙でカバーをかけていたそうで、ジャケットにほとんどシミもなく、元パラフィンもかかったまま(掲載画像は、パラフィンをはずしてスキャン)の状態です。























私のコレクション 『年を歴た鰐の話』

2014年03月08日 | 初版・限定本






『年を歴た鰐の話』は平成15年9月、翻訳者の山本夏彦(2002年10月23日逝去 享年87歳)の一周忌を前に文藝春秋社から復刊されました。
復刊から10年近く経つ2014年2月時点で、新刊としての購入は既に出来なくなっているようです。

AMAZONに載っていた復刊本の解説には「昭和17年初版の作品が、昭和22年の再版を底本として新たにふりがなを加えて遂に復刊」とありますが、手元の初版(桜井書店版)の発行年月は昭和16年7月ですから、このデータベースには誤りがあります。

桜井書店版 昭和16年の初版。残念ながらカバー欠です。
標題紙 

奥付 

本文 

文藝春秋社から復刊されたものは横判なので、底本にした昭和22年版は横判なのではないかと推測していたら、ネットオークションに昭和22年の4版が出品されているのを見つけました。
画像を見たら、はたして横判でした。その本はカバーも無く、綴じ糸もほつれかかっていて状態が悪く、誰も入札していませんでしたが、出品価格は驚きの5万円!


文藝春秋社刊の復刊本。 
トンネル函 

表紙 

巻末には吉行淳之介の文春文庫『読書と私』所収の「幾つかの『一冊の本』」からの抜粋、久世光彦の山本夏彦著『私の岩波物語』(文春文庫)の解説を転載したもの、徳岡孝夫の解説(新稿)が載っています。

吉行淳之介は昭和22年版を、定価30円という当時にしたら高価だったのを新刊で購入しているんですね。
久世光彦によれば、 「昭和十六年初版のこの訳本は、とうの昔に絶版になっていて、所蔵している人が数えるほどしかいないので、今やいわゆる《知る人ぞ知る》本と言われているらしい。」 なんだそうで、私が初版を所蔵していることを知っていた知り合いの編集者を通して、某有名作家に貸したことがあります。

「年を歴た鰐の話」の初出は昭和14年4月1日発行「中央公論」春季特大号(通巻619号)。手元に初版があるのだから、初出誌もあってもいいかなと検索してみたら、ヒットした古書価は4500円! うーん、雑誌で4,500円かぁ……まあ無くてもいいやということにしました。


初版から40年近くが経過した1986年、新たに訳者を出口裕弘にして刊行したのは福音館書店でした。
装丁デザインは堀内誠一。「ショヴォー氏とルノー君のお話集(全5巻)」の第1巻、『年をとったワニの話』というタイトルで刊行されました。

函オモテ 

函ウラ 

表紙 

この単行本のシリーズも残念ながら「品切れ・重版未定」ですので、現在、新刊で入手可能なのは、福音館文庫版の『年をとったワニの話』(本体価格735円)だけです。

表紙 

「ショヴォー氏とルノー君のお話集」の本書以外の4冊は以下です。(本体価格は2014年3月現在)
『子どもを食べる大きな木の話―ショヴォー氏とルノー君のお話集〈2〉』(683円)
『名医ポポタムの話―ショヴォー氏とルノー君のお話集〈3〉』(788円)
『いっすんぼうしの話―ショヴォー氏とルノー君のお話集〈4〉』(630円)
『ふたりはいい勝負―ショヴォー氏とルノー君のお話集〈5〉』(788円)





私のコレクション 赤江瀑『マルゴォの杯』 湯川書房 に異装本は存在するのか?

2014年03月05日 | 赤江瀑





巷では赤江瀑『マルゴォの杯』(湯川書房 1977年刊 限定150部)のビロード貼り函の色が2種類(臙脂と金赤)あると言われています。

並べてみれば、確かに色味が違いますが、これは意図して作られたものではなく、途中で材料が不足したために似た色のビロードを使ったというのが真相のようです。


そのことをもって異装本があると言うのであれば、表紙の革の色味もこのように違っているし、函の内張りの草色のビロードも違います。


内張りのビロードの色違いと、函の外張りのビロードの色違いが組み合わせによって存在すれば、それだけでも4種類あることになってしまいますし、革の色味やシボは1冊ごとに違うわけですから、そこまで些細な違いをあれこれ言う必要はないように思います。

異装本というのは、制作者が何らかの意図をもって作成したものですから、この本に関しては異装本は存在しないというのが私の見解です。


本書の詳細は、最初に紹介した記事をご覧ください。  →こちら








私のコレクション 気になる雑誌「書物と装釘」

2014年03月02日 | 気になる雑誌





年間6回、隔月発行を謳ってスタートした装釘同好會の会誌ですが、手元にあるのは創刊号~第3号(1930.5~1930.11)の3冊です。古書店の値札シールが残っていて、3冊で10000円だったようです。
創刊号の編集後記には、装釘同好會は昭和4年に発足し、翌昭和5年4月末に会誌の創刊号発行を目指していたものの、予定が遅れてしまったお詫びが掲載されています。
以後は隔月の15日に発行するという約束も、第2号は原稿の遅れで1ヵ月遅れの8月になり、第3号も原稿の遅れと会費滞納による資金不足で11月にずれ込み、同人誌によく見られる「3号雑誌」として幕を閉じたようです。

「書物と装釘」創刊號 昭和5年5月20日装釘同好會発行 400部限定 表紙と目次。




マーブルペーパーの記事があるのにひかれて購入したのか、




はたまた書票(エクスリブリス)の記事があったからか……


「書物と装釘」第二號 昭和5年8月20日装釘同好會発行 400部限定 表紙と目次。





「書物と装釘」第三號 昭和5年11月25日装釘同好會発行 400部限定 表紙と目次。




 手元にある3冊には同一記番があるので、同じ人が読んでいたんでしょう。



図書館で同誌を検索すると、ゆまに書房が発行した『文献・書物と装釘』(1993年7月15日)に創刊号から第3号までの複製が掲載されているようです。













私のコレクション 気になる画家/横井弘三

2014年03月02日 | 気になる作家/画家






横井弘三の名前を知ったのは、宮沢賢治の『グスコーブドリの傳記』で、児童文学に造詣の深い同僚が熱く語ってくれたからでした。
その名前が耳に残り、古本屋の棚や古書展目録でその名前を見つけると、値段と相談で購入してきました。どんな著書があるかもわからず、評伝を読めばわかるかと思ったようで、飯沢匡著『脱俗の画家 横井弘三の生涯』を購入したのが平成2(1990)年でした。しかし、買っただけで読んだ記憶が無いので、いつものように「資料を揃えておいて、まあ、そのうちに」と思っていたのでしょう。

それから25年も経つのに、気合を入れて集めようと思わなかったこともあって、増えないものですね~。

宮沢賢治の『グスコーブドリの傳記』は重版のイタミ本を入手したものの、自分でルリユールするつもりでバラバラに解体してしまい、ほるぷ版の復刻本しかありません。


手元の本を発行年順に並べると、以下のようになります。

『油絵の手ほどき』大正15年10月31日初版 昭和6年3月12日8版
神保町田村書店 購入時期:不明 購入価格:不明




表紙



『東京近海 島の写生紀行』 博文館 昭和3年8月4日発行 初版
通販 旭川市古書むらた書店 購入時期:平成8年 購入価格:3,500円




表紙



『楽しきスケッチ画法』 博文館 昭和4年9月10日発行 初版 裸本
通販 呉市古書籍BOX 購入時期:平成6年 購入価格:1,000円






『露店研究』 出版タイムス社 昭和6年6月15日発行 初版
購入店:古書展 購入時期:1991年12月26日 購入価格:20,000円




『童話のお蔵』 新日本の子供文庫6 北信書房 昭和21年9月15日発行 初版  表紙ヤブレ、記名あり
通販 購入時期:平成6年 購入価格:3,000円



標題紙



一番最初に購入したと思われる評伝。今だともっと安い値段で入手できます。
『脱俗の画家 横井弘三の生涯』 飯沢匡著 筑摩書房 1976年11月30日発行 初版
通販 福島県平読書クラブ 購入時期:平成2年 購入価格:4000円




【参考】復刻版が見つかったので、画像を追加します。
『グスコーブドリの傳記』名著復刻 日本児童文学館第二集 ほるぷ出版昭和51年の函



同書の表紙