そよかぜから-映画

見てきた映画の記録です
ネタばれあるかも、気をつけて

転々

2008年11月17日 | 人間/社会派ドラマ


2007年 日本 101分
■2008.11.9 DVD
■監督 三木聡
■出演
   オダギリジョー(竹村文哉)  
   小泉今日子(麻紀子)  吉高由里子(ふふみ)
   岩松了(国松)  ふせえり(仙台)  松重豊(友部)
    広田レオナ(鏑木)  津村鷹志(時計屋の主人)
   宮田早苗(福原の妻)  石井苗子(多賀子)
   横山あきお(石膏仮面)  平岩紙(尚美)
   ブラボー小松(ギターマン)
   末広ゆい(募金を呼びかける女子高生)
   渡辺かな子(募金を呼びかける女子高生)
   並木幹雄(助監督)
   明日香まゆ美(植物園のおばさん)  福島一樹(少年文哉)
   村崎真彩(少女尚美)  麻生久美子(三日月しずか)
   笹野高史(畳屋のオヤジ)  鷲尾真知子(愛玉子店のおばさん)
   石原良純(愛玉子店の息子)  才藤了介(駅員)  風見章子(お婆さん)
   岸部一徳(岸部一徳)  三浦友和(福原愛一郎)

 《story》

「歩けばわかる、やさしくなれる」

文哉は幼いとき両親に捨てられ、育ての親は刑務所、今は一人暮らしの大学8年生。84万円の借金の返済があと3日と迫っていたとき、借金取りの福原から、借金をチャラにする方法を提案される。それは、福原と一緒に吉祥寺から霞ヶ関まで歩くこと。仕方なく文哉は歩くことに。福原は、妻を殺してしまい、思い出をたどりながら、霞ヶ関に着いたら自主するという。二人は、福原の知り合いの麻紀子のところに寄る。福原と麻紀子は偽装夫婦の役をしたことがあり、麻紀子の姪と文哉と4人の偽装家族が誕生する。福原は文哉にとってただの借金取りではなくなりつつあった。

 ただでも歩くっていいことかも

車に乗って通り過ぎるだけなら見えないことも、ふっと目にとまり心に染みる。心に染みて心がしっとりすることが少なくなってきているようだ。自分の欲求を満たすことだけで1日が過ぎていき、人との関わりの中で町が作られ、つながっていることを忘れてしまっている。町にも人にも、さまざまな顔がある。ただ流れすぎて見える顔だけがすべてではない。裏にまわってじっくり見れば、そこには父親の顔があった。ただ歩く。でも、それはひとりじゃないよね。福原が文哉を誘ったのも、一人で歩いても、見えるものは限られていることを知っているから。語る人、それを聞く人、相づちをうつ人、ちがう意見や体験を語る人・・・話しながら歩くから、さまざまな面が見える。一人じゃ見えないし寂しいよね。文哉は、福原が出所してくるのを待つかな。

今日は、まだ生きているよなあって感じる日かな。朝から胃が痛むから薬を飲む。100万円もってどこかに行くとしたら、きっと一人で。車の中で寝るかな。だまって観光地を巡るかな。紅葉も見たいな。カメラを持って山道を歩くかな。撮った写真はどうしよう。だれも見ないから削除するかな。どこかの温泉でのんびり湯につかるかな。だれか声をかけてくれるかな。それとも自分からかけてみるかな。どんな話をしようか。景気の話・・。映画の話・・。明日は早く起きて散歩でもしてみるかな。

 公式サイト「転々」



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